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円安によって外国人労働者が減少する?労働力確保の施策とは
2022年10月20日、東京外国為替市場では1ドル150円台まで円相場は下落を記録しました。これは、およそ32年ぶりの円安水準で、円安がどこまで続くのかはなかなか予測がつきません。
その一方で、大きな問題となっているのが日本人労働者の減少です。人口の減少が根底にあるため簡単には解決できず、企業は労働力の確保が急務となっています。そこで、言語の壁を超え、外国人労働者を受け入れることによる労働力の確保は、この問題に対する強力な施策・・・のはずでした。大幅な円安傾向が継続的に続いているため、外国人労働者の確保は大きな影響を受けることが予測されます。
本記事では、円安とその他の状況が国内で働く外国人労働者減少に与える影響、企業が労働者不足を解決するための施策についてご紹介します。
目次
日本で働く外国人は減少している?
厚生労働省が2022年1月に発表した令和3年10月末時点の外国人労働者数のデータによると、2021年の外国人労働者数はおよそ172.7万人と過去最大の人数を更新しました。ただし、2020年が172.4万人であり、前年比増加率は0.2%と下降を続けているため、2022年のデータは最大人数以下になることが予測されます。
その原因として、下記2つが大きな理由と考えられるでしょう。
記録的な円安が与える影響
ドルをはじめとした外国通貨に対し円の価値が下落しており、記録的な円安となっています。問題はドルだけではなく他の国との外国為替においても同じ様相を呈していることです。例えば、2021年の外国人労働者の最大数を占めるベトナム(26.2%、約45.3万人)の通貨ドンに対しても大きな下落が見られます。2022年1月と2022年10月で同一金額をベトナムに送金した場合、比較すると2割の減となるほどです。
これは日本での労働において、外国人労働者のメリットが減っていることを意味しています。技術習得などの名目はあるものの、基本的に外国人労働者が日本に来て働く一番の目的は、自国内で働くよりも多くのお金が得られる金銭的なものでしょう。円安により諸外国や自国で働いたほうがお金が稼げる状況ならば、日本で労働するメリットはなくなるといえます。
新型コロナウイルスによる出入国管理の影響
新型コロナウイルスの世界的な流行は国境を超えた移動に大きな制約となっています。外国人労働者は、日本の出入国管理基準が厳しくなっていることに加えて諸外国の出入国管理にも影響を受けます。入国時に隔離期間を設けている国やロックアウトが発生している国などもあり、出入国のハードルは以前より高まっています。外国人労働者が日本に働きに来ることをためらう原因の一つです。
円安が続くとどうなるのか
円安が続き、日本の貨幣価値が低下し続けた場合、外国人労働者が日本で労働することに対するメリットはさらに低下していく状況が生まれます。
比較的高収入が得られること、治安が悪くないため生活上の安全が確保しやすいこと、そして一部の労働者にとっては業務上の技術やノウハウを習得できるといった点が外国人労働者にとっての日本での就労のメリットとなっていました。
しかし、円安により収入が期待できなくなってしまっては、自国の家族の生活を支えるという目的は果たせなくなってしまいます。
外国人労働者は日本で働くメリットを失った場合、メリットのある他の国へ行くでしょう。言語や生活習慣などのハードルがあったとしてもそれを乗り越えて日本で働こうとしていた労働者ですので、別の国で働くというハードルもまた乗り越えると想定できるのです。
困ってしまうのは日本の企業です。特に今後の事業計画において外国人労働者をあてにしていた場合には、大きく前提が変わってしまいます。労働力の確保方法と計画の全体の見直しが必要となり、事業計画がとん挫するケースまで見えてきてしまいます。
労働者不足の解決策
外国人労働者の確保の見通しがつかなくなった場合、日本の企業が労働者を確保するためにとれる策にはどのようなものがあるでしょうか。日本全体では労働人口は減少傾向にあり、出生率の低下による将来的な人口減がその主たる理由のため、すぐに国内人材でまかなうことは不可能です。
ビジネスモデルの変革
企業というスケールで考えた場合、ビジネスモデルを変革し、利益を上げ、高い給与を用意することで人材を確保する方法は、根本的な労働力不足解決の方法です。しかし、非常にハードルが高く、またすぐに実現できることでもないでしょう。
業務の見直し、効率化
労働力の不足を業務に必要となるリソースが多過ぎると捉えなおして考えると、業務の見直しを行い効率化を図ることで必要な労働力を削減する方法も一つの策となります。しかし、こちらも実現までには時間のかかるもので、既に多くの企業が取り組んでいるため、実現ができるところでは済んでおり、そうでない場合には時間をかけて対処が必要となってきます。
業務の自動化
業務の効率化をさらに推し進め、自動化までを実現すれば作業を行う労働力は大幅に削減できるかもしれません。しかし、業務の内容にもよるものの、業務の自動化は現状業務の整理や変更を伴うため、大きなコストが必要となる場合もあります。とても簡単でどんな企業でもどんな業務でも実現可能とは言い難い方法です。
アウトソースの活用
企業内で労働力がまかなえないのであれば、企業の外にリソースを求めるのも一つの方法でしょう。業務の一部をアウトソースを利用した形に変えることで、現有の労働力での業務維持が可能となります。さらに、後述するメリットも見込めるため、大変有望な労働力不足解消方法の一つです。
定型業務はアウトソーシングで人材不足を解消
特にアウトソーシングにより業務を外部に委託しやすいのは、業務の中でもやることが決まっている業務、定型業務にあたる部分です。業務をマニュアル化出来ていれば、社内の人材は外部人材による業務のチェックだけに注力でき、アウトソースであがる効果は非常に高くなります。
例えば、データの入力、集計、ITシステムの運用保守などは作業が定まっているため、アウトソーシングを活用しやすい領域といえるでしょう。
アウトソーシングのメリット
外部に業務に必要なリソースを求められること以外にも、アウトソーシングの活用にはメリットが存在しています。
以下では、アウトソーシングで得られる労働力の確保以外のメリットについて紹介します。
必要なリソースを必要な時に確保できる
常に社員として労働者を確保していなくても、必要となったときにリソースが確保できるのは、経営側の観点から大きなメリットとなります。動きたい時にアウトソースで人材を用意できることで、スピード感のある経営を実現することが可能です。
既存業務担当者の負荷軽減
アウトソーシングにより労働力を獲得することは、既存の業務担当者の負荷を軽減できることに繋がります。貴重な現有労働力の流出阻止策および後継者育成も、アウトソーシングの利用による労働力確保と同時に必要な施策です。
業務の可視化
アウトソーシング先によっては、業務に対してノウハウを持っているケースもあります。業務の可視化といったノウハウ、仕組みを取り入れる機会として活用できます。
コストメリット
社員を増やすのに比べ、コストメリットが見込めることも、もちろん大きなメリットの一つです。社員という形態では、長期的な契約が前提となり継続して雇い続けるには大きなコストを必要とします。アウトソーシングの場合には、必要な分だけリソースの提供を受けるため、コストを抑えて利用することが可能です。
業務改善提案
専門的なスキルを持ったアウトソーシング先を利用することにより、業務改善提案を受けられることもメリットの一つです。外部の目から業務を見つめなおし、他社事例なども含めた提案が受けられることもあります。ただし、業務改善提案までを求める場合には、アウトソーシング先が専門的なスキルや得意な業務範囲を持っていることを確認しておくことが必要となります。
まとめ
SMSデータテックではIT事業のリソースを確保するための施策として、ITアウトソーシングを提供しています。特にIT運用をメインとしており、利用いただく企業に新たな時間や価値を創出するサービスです。
システム担当者の層の薄さからコロナ禍や深夜、休日の対応に問題を抱えていたり、IT運用でミスが頻発している、重要な情報システム部門のメンバーのリソースが占有されるといった企業の課題を解決します。対象となる作業やプロセスにも柔軟に対応しており、業務の可視化や標準化、改善の提案にも豊富な事例からノウハウの提供が可能です。
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