多くのWi-Fi利用には、パスワードにあたるネットワークセキュリティキーが求められます。セキュリティキーには、不正利用や通信傍受、通信内容の改ざん防止などの役割があります。Wi-Fi利用の安全性を高めるために、セキュリティキーの利用は欠かせないでしょう。

この記事では、セキュリティキーの概要や注意点、確認・利用方法について詳しく解説します。セキュリティキーについて知りたい方、安全にWi-Fiを利用したい方は、ぜひ参考にしてください。

ネットワークセキュリティキーとは

ネットワークセキュリティキーとは、Wi-Fiの接続時に求められるパスワードのことで「暗号化キー」と呼ばれるケースもあります。また、Wi-Fiの活用には、セキュリティキーとは別にSSIDが求められます。SSIDとは、無線ネットワークを識別するための名称のことです。

ネットワークセキュリティキーの重要性

ネットワークセキュリティキーには、以下の役割があります。

• 第三者の不正利用を防ぐ
• 第三者による通信傍受を防ぐ
• 不正アクセスによる情報の改ざんを防ぐ
• マルウェア拡散などのサイバー攻撃を防ぐ

ここからは、上記について詳しく解説します。

第三者の不正利用を防ぐ

セキュリティキーには、第三者の不正利用を防ぐ役割があります。セキュリティキーを入力しなくても活用できるWi-Fiは、電波が届く範囲にいる方は誰でも接続可能なため、不正利用される可能性があるでしょう。不正利用されれば、通信量が増加し速度が遅くなるリスクがあります。

第三者による通信傍受を防ぐ

セキュリティキーで通信内容が暗号化されていない場合、盗み見られる可能性があります。クラウドサービスを利用する際の認証情報やメール内容などが傍受されれば、個人情報や機密情報が流出する恐れがあります。セキュリティキーの利用により、悪意ある第三者の通信傍受を防ぐことが可能です。

不正アクセスによる情報の改ざんを防ぐ

セキュリティキーは認証のパスワードとして利用されています。認証パスワードがない場合、悪意ある第三者が簡単にシステムへ侵入できてしまいます。

基幹システムまでアクセスされれば、パスワードの改ざんによりシステム利用ができなくなる恐れがあるでしょう。セキュリティキーを利用することで、不正アクセスや情報の改ざんを防止できます。

マルウェア拡散などのサイバー攻撃を防ぐ

マルウェア拡散などのサイバー攻撃を防ぐことも、セキュリティキーの役割です。Wi-Fiを乗っ取られれば、利用している方はもちろん、その人とやり取りをしている人などにも、広範囲の被害が想定されます。

ネットワークセキュリティキーの注意点

管理を適切に行わず、セキュリティキーが流出した場合、不正利用や通信傍受などの原因となるため、厳重な管理が重要です。

また、セキュリティキーは通信の暗号化や第三者の侵入を防ぐ役割を担いますが、全てのサイバー攻撃を防止可能なわけではありません。近年は、個人情報などを盗み取るさまざまな手段があり、情報漏洩を100％防ぐことは不可能です。漏洩した際に、すぐに気づき、対策できる体制の構築が必要です。

情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」を利用すれば、以下の機能により情報の漏洩状況を一元管理できます。

• ダークウェブからの情報探索
• 会社メール・ID・PW漏洩の即時アラート
• 対策状況の管理
• 各社員や各サイト・アプリにおける情報漏洩の閲覧
• 漏洩情報キーワードの探索

情報漏洩の早期発見による迅速な対応で、リスクを最小化することが可能です。

ネットワークセキュリティキーの確認方法

ネットワークセキュリティキーの確認方法は、活用する端末により異なります。ここからは、以下におけるセキュリティキーの確認方法について詳しく解説します。

• Wi-Fiルーター/モデム
• モバイルルーター
• iPhone
• Android

Wi-Fiルーター/モデム

多くの場合、Wi-Fiルーター/モデムには、端末にSSIDとセキュリティキーが記載されているか、情報が印刷されたシールが貼られています。中には、購入時に端末が収められていた箱の中に、情報が記載されたカードが同梱されているケースもあります。

飲食店や空港、ホテルなどで提供されているWi-Fiを使用する場合は、回線事業者や携帯電話のキャリアが提供しているものか、独自に提供しているものかを確認しましょう。判断できない場合は、スタッフに確認しましょう。

モバイルルーター

モバイルルーターは、携帯電話の回線を使用しインターネットに接続するための端末です。提供しているメーカーや機種により異なりますが、セキュリティキーを確認する方法は以下の通りです。

1. モバイルルーターのIPアドレスをブラウザに入力
2. ユーザー名などの認証情報を入力しログイン
3. 管理画面でセキュリティキーを確認するメニューを選択

中には、SSIDとセキュリティキーが本体に記載されているものや、バッテリーを外して確認するものもあります。

iPhone

iPhoneやAndroidなどのスマートフォンでテザリング機能を活用すれば、アクセスポイントとして活用可能です。iPhoneでは、以下の手順にてセキュリティキーを確認できます。

1. 設定アプリを起動
2. 「インターネット共有」をタップ
3. 「”Wi-Fi”のパスワード」を確認

Android

Androidにおけるセキュリティキーの確認手順は、以下の通りです。

1. 設定アプリを起動
2. 「ネットワークとインターネット」をタップ
3. 「アクセスポイントとテザリング」を選択
4. 「Wi-Fiアクセスポイント」をオン
5. 利用する「Wi-Fiアクセスポイント」をタップ
6. 「アクセスポイントのパスワード」をタップ

ネットワークセキュリティキーの利用方法

続いて、Wi-Fiを活用する主な以下のデバイスにおける、ネットワークセキュリティキーの利用方法について紹介します。

• Windows
• Mac
• iPhone
• Android

Windows

WindowsでWi-Fiを活用する手順は以下の通りです。

1. 画面下のタスクバーにある「Wi-Fi」アイコンをクリック
2. ポップアップから「Wi-Fi接続の管理」をクリック
3. 周囲にあるWi-Fiの一覧が現れるため、活用したいSSIDを選択
4. セキュリティキーを打ち込み「接続」をクリック

Mac

MacでWi-Fiを活用する手順は以下の通りです。

1. メニューバーにある「Wi-Fi」アイコンをクリック
2. 接続するネットワークを選択
3. ネットワークのパスワードを入力し「接続」をクリック

Macの場合、SSIDは「ネットワーク名」、セキュリティキーは「パスワード」と表記されます。

iPhone

iPhoneでセキュリティキーを入力し、Wi-Fiに接続する手順は以下の通りです。

1. 設定アプリを起動
2. 「Wi-Fi」をタップ
3. 表示されたネットワーク一覧の中にある、活用したいSSIDを選択
4. 「パスワード」にセキュリティキーを打ち込み「接続」をタップ

Android

Androidの場合、デバイスによりWi-Fi接続方法は異なりますが、基本的な手順は以下の通りです。

1. 設定アプリを起動
2. 「ネットワークとインターネット」をタップ
3. 「インターネット」を選択
4. 表示されたWi-Fiの一覧にある、活用したりSSIDをタップ
5. 「パスワード」にセキュリティキーを入力

ネットワークセキュリティキーを忘れた時の対処法

接続しているWi-Fiであれば、利用中のデバイスからネットワークセキュリティキーを確認可能です。万が一、セキュリティキーを忘れた時は、デバイスからの確認も良いでしょう。ここからは、以下のデバイスにおけるセキュリティキー確認方法について詳しく解説します。

• Windows
• Mac
• iPhone
• Android

Windows

Windowsでの接続中Wi-Fiのセキュリティキー確認手順は、以下の通りです。

1. 画面下のタスクバーにある「Wi-Fi」アイコンをクリック
2. ポップアップから「Wi-Fi接続の管理」を選択
3. 接続中Wi-Fiに表示される「プロパティ」をクリック
4. 「Wi-Fiセキュリティキーの表示」にある「ビュー」をクリック

Mac

Macで確認する手順は以下の通りです。

1. 検索機能を開く
2. 「キーチェーンアクセス」を検索
3. キーチェーンアクセスの画面で、利用中のWi-Fiネットワークをクリック
4. 「ワイヤレスプロパティ」をクリック
5. 「パスワードを表示する」にチェック

iPhone

iPhoneでのセキュリティキー確認手順は、以下の通りです。

1. 設定アプリを起動
2. 「Wi-Fi」をタップ
3. 表示されたネットワーク一覧の中から、利用中のSSIDにある「i」アイコンをタップ
4. ●で表示されている「パスワード」をタップ
5. 顔認証などで認証を実施

Android

Androidは利用するデバイスにより確認方法が異なりますが、一般的な手順は以下の通りです。

1. 設定アプリを起動
2. 「接続」をタップ
3. 「Wi-Fi」を選択
4. 利用中のSSIDを選択
5. QRコードをスキャン

ネットワークセキュリティキーを入力しても接続できないケース

ネットワークセキュリティキーが正しくなければ、Wi-Fiに接続できません。ここからは、セキュリティキーを入力してもWi-Fiに接続できない、以下のケースについて詳しく解説します。

• ネットワークセキュリティキーが間違っている
• SSIDが間違っている
• ネットワークセキュリティキーが変更されている

ネットワークセキュリティキーが間違っている

入力してもWi-Fiに接続できない場合、もっとも多い理由はセキュリティキーの入力間違いです。とくに、ルーターの初期設定は、アルファベットの大文字と小文字、数字が混在しているため見にくく、正しく入力できていないケースがあります。
1文字抜けたり、大文字と小文字を間違えたりする場合があり、注意が必要です。よくある入力ミスは以下の通りです。

• I（大文字のアイ）とl（小文字のエル）
• O（大文字のオー）と0（ゼロ）
• EとF
• Sと5

Wi-Fiに接続できない際は、再度入力し直すと良いでしょう。

SSIDが間違っている

SSIDを間違えていることが原因で、Wi-Fiに接続できないケースもあります。SSIDとセキュリティキーはペアになっているため、対応するものに相違があれば接続できません。

外部でWi-Fiに接続する場合は、SSIDが多いため注意すると良いでしょう。また、Wi-Fiルーターには複数のSSIDが設定されているケースがあります。

ネットワークセキュリティキーが変更されている

自宅のWi-Fiルーターやモバイルルーターなどのセキュリティキーは、自分で変更できます。変更した場合、初期のセキュリティキーを入力してもWi-Fiへの接続はできません。万が一、変更したセキュリティキーを忘れた場合は、前述の方法で確認するか初期化が必要です。

まとめ

ネットワークセキュリティキーとは、Wi-Fi活用の際に必要なパスワードのことで、不正利用や通信傍受、通信内容の改ざん防止などの役割があります。Wi-Fi利用の安全性を高めるには、セキュリティキーの利用が欠かせません。

ただ、セキュリティキーを活用しても、全てのサイバー攻撃を防止可能なわけではありません。情報漏洩をいかに早く察知し、適切な対応を取れるかが重要です。情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」は、会社のドメイン情報を入れるだけで「いつ」「どこから」「どんな情報が」漏れてしまったのか、一瞬で分かります。

自社のアカウント情報が漏洩していないか不安な方は、まず自社の漏洩状況を確認してみてはいかがでしょうか？
⇒メールアドレスを入れるだけ！自社の漏洩状況をチェック！