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プロキシとは?仕組みやメリット・デメリット、注意点をわかりやすく解説
プロキシとは、インターネットへの接続を代理で行うサーバーのことです。プロキシを活用すれば、IPアドレスなどの情報が接続先のWebサーバーに残らず、匿名性を担保できます。また、怪しいサイトの閲覧を制限することも可能なため、セキュリティ対策につながります。
この記事では、プロキシの概要や利用するメリット・デメリット、設定する際の注意点について詳しく解説します。プロキシの詳細を知りたい方、セキュリティ対策を行いたい方は、ぜひ参考にしてください。
プロキシとは
プロキシとは、インターネット通信を行う際、デバイスに代わり外部サーバーにアクセスするシステムのことです。通常はパソコンやスマートフォンなどが、目的とするサーバーに直接アクセス・データの送受信を行い、ブラウザを表示させます。
プロキシを利用した場合、プロキシが通信の中継を行い、デバイスが外部と接触することはありません。利用者の情報が外部に残らないため、セキュリティを強化できます。
プロキシの仕組み
プロキシがインターネットへアクセスする仕組みは以下の通りです。
- クライアントがデバイスからブラウザへリクエストを送信
- プロキシがリクエストを受信し、目的サイトへリクエストを送信
- サイトからの返信をプロキシが受信
- プロキシがサイトからの返信をクライアントへ送信
- クライアントがサイトを閲覧
上記の通り、プロキシがクライアントとサーバーの通信を中継します。
プロキシの種類
プロキシには複数の種類が存在し、特徴が異なります。ここからは、以下の種類について詳しく解説します。
- フォワードプロキシ
- リバースプロキシ
- 透過型プロキシ
- 明示型プロキシ
- クラウド型プロキシ
フォワードプロキシ
フォワードプロキシは利用者側に設置され、クライアントのリクエストを中継するものです。一般的なプロキシのほとんどが、フォワードプロキシのことを指しています。
Webサイトとの通信を代行し、以下の機能によりセキュリティを高める効果があります。
- アクセス制御
- 匿名性の確保
- セキュリティチェック
リバースプロキシ
リバースプロキシはフォワードプロキシとは異なり、サーバー側に設置するものです。「逆プロキシ」と呼ばれるケースもあります。以下の機能が実装されているものも存在し、主にWebサーバーの負担軽減を目的に利用されます。
- サーバーにかかる負荷を平等に振り分けるための装置であるロードバランサー
- キャッシュ応答によるWebサーバーの負荷低減
インターネット経由でコンテンツを配信するために最適化されたネットワークであるCDNも、リバースプロキシの仕組みが採用されています。Webアプリの脆弱性を悪用した攻撃からWebサイトを保護するセキュリティ対策のWAFが活用されているケースもあり、セキュリティ向上も期待できます。
透過型プロキシ
透過型プロキシは、ネットワークの出入口にプロキシのアドレスを設定するものです。会社などのシステム管理者側が制御可能で、強制的にプロキシを経由させることができます。
また、事前にプロキシの証明書をインストールするだけで、利用者側の細かな設定は必要ありません。従業員が多数いる企業などで利用されるケースが多く、設定や管理の手間を軽減できます。
明示型プロキシ
明示型プロキシは、利用する端末側にプロキシの接続設定を行う(明示する)ものです。利用者がIPアドレスとポート番号を指定することで、プロキシを利用できます。
クラウド型プロキシ
クラウド型プロキシは、サーバーやネットワーク機器、ソフトウェアなどを自社で保有し運用するオンプレミスではなく、クラウドを利用したプロキシです。昨今はオンラインサービスを利用するユーザーが多く、プロキシへ負荷がかかり通信速度が低下する問題が発生していました。
クラウド型プロキシを利用することで、通信速度の低下を抑え、小規模の拠点でも高度なセキュリティの確保が可能です。クラウド型プロキシを利用する企業も増加しています。
プロキシを利用するメリット
プロキシを利用するメリットは以下の通りです。
- 匿名性の確保
- アクセス履歴の収集
- ウイルスチェックの実施
- アクセスの制限
- サーバー負担の分散と画面表示の高速化
ここからは、上記それぞれのメリットについて詳しく解説します。
匿名性の確保
プロキシを中継すれば、匿名性を確保できます。直接Webサイトにアクセスするわけではないため、個人を特定するIPアドレスなどの情報が、外部サーバーには残りません。
専用の回線を利用している企業のアクセス元が、悪意ある第三者に特定されれば、サイバー攻撃を受けるリスクが発生します。プロキシの利用により、匿名性が高まり逆アクセスや情報漏洩などを防止可能です。
アクセス履歴の収集
プロキシを活用すれば「誰が」「いつ」「どのサイトを閲覧したか」などの履歴をサーバーに残すことができます。収集したアクセスログをもとに、業務に不要なサイトや危険なサイトの閲覧を防ぐことが可能です。
また、サイバー攻撃や悪意のあるデータもプロキシで検知できます。被害の状況や原因をチェックしやすくなるでしょう。
ウイルスチェックの実施
プロキシにはウイルスチェックの機能が実装されています。外部からの不正な通信のブロックも可能でウイルスや、ユーザーへの被害を目的としたソフトウェアであるマルウェアの侵入を防止可能です。
また、重要な機密データの社外送信を防ぎ、個人情報の漏洩などのトラブル回避に役立ちます。
アクセスの制限
プロキシでは、以下のサイトへのアクセスを制限するURLフィルタリングも可能です。
- 業務に必要ないサイト
- 公序良俗に反するサイト
- 不正サイト
昨今はインターネット上のあらゆるところにウイルスが仕込まれています。サイトを開いたり閲覧したりするだけで、ウイルス感染するリスクがあります。プロキシのアクセス制限で業務や教育上、不適切なサイトの閲覧を制限するとともに、ウイルス感染リスクを抑制できます。
ただ、近年のサイバー攻撃や詐欺の手法は多様化しており、情報漏洩を100%防ぐことは不可能です。漏洩した際に、すぐ気づき対策ができるようにする必要があります。
情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」を利用すれば、以下の機能により情報の漏洩状況を一元管理できます。
- ダークウェブからの情報探索
- 会社メール・ID・PW漏洩の即時アラート
- 対策状況の管理
情報漏洩の早期発見による迅速な対応で、リスクを最小化することが可能です。
サーバー負担の分散と画面表示の高速化
プロキシには、複数の機器やシステムの間で負荷がなるべく均等になるように、処理を分散して割り当てるロードバランシング機能が実装されています。アクセスが特定のサイトに集中した際も、複数のサーバーへの振り分けを実施して、負担の軽減が可能です。
また、一度読み込んだデータを一定の間保存し、そのデータが必要な際にサーバーからダウンロードせず、保存したデータを活用する仕組みのキャッシュ機能も実装されています。キャッシュ機能を活用すれば、毎回データをダウンロードする必要はなく、画面表示やアクセスを高速化できます。
プロキシを利用するデメリット
メリットがある一方で、プロキシの利用にはデメリットも存在します。ここからは、以下のデメリットについて詳しく解説します。
- データを盗聴される可能性
- 意図しないサイトへの誘導
- サーバーダウンの可能性
データを盗聴される可能性
プロキシにアクセス履歴が残り、その履歴をのぞき見されるリスクがあります。通信した内容に関するキャッシュが盗聴されれば、悪用される危険性があるでしょう。万が一、悪用された場合、迷惑メールを大量に送りつけられるなどの被害を受けます。
意図しないサイトへの誘導
プロキシがサイバー攻撃を受け、悪意ある第三者に改変されれば、リクエストが正しく実行されないケースがあります。具体的には、意図しないサイトへ誘導され、個人情報の盗聴と不正な利用をされるリスクが存在します。
サーバーダウンの可能性
プロキシを利用すれば、ユーザーと外部サーバーの間にワンクッション増えます。ロードバランシング機能が実装されていますが、多くのユーザーが同時に利用する場合は、サーバーにかかる負担が増加します。通信速度の低下やサーバーがダウンする可能性があるでしょう。
プロキシの設定方法
Windows10と11でプロキシを自動設定するステップは以下の通りです。
- 画面左下の「スタートメニュー」をクリック
- 「設定」をクリック
- 設定画面にある「ネットワークとインターネット」をクリック
- 一覧表示されたメニューの中にある「プロキシ」をクリック
- プロキシの設定画面が表示されるため「自動プロキシセットアップ」で「設定の自動検出」を「オン」に変更
セットアップスクリプトを使用した設定や、手動での設定も可能です。デバイスにより設定方法が異なるため、詳細は利用デバイスのマニュアルやオンラインヘルプなどを確認ください。
プロキシを利用する際の注意点
プロキシの利用には以下の注意点が存在します。
- 安全な非公開プロキシを利用する
- 必要なときのみ利用する
- 適切な設定を実施する
- 認証設定を行う
ここから、上記それぞれを順に解説します。
安全な非公開プロキシを利用する
プロキシの中には「公開サーバー」と呼ばれ、誰でも簡単かつ無料で利用できるものが存在します。コストはかかりませんが、公開サーバーは危険性が高く、個人情報を抜き取る目的で設置されているケースもあるため、注意が必要です。
プロキシを選定する際は、安全性の高い非公開プロキシを利用すると良いでしょう。
必要なときのみ利用する
プロキシは、高度なセキュリティが求められるシーンで活用するものです。不用意に利用すれば、通信速度の低下などにつながります。社内LANで完結する通信などには利用せず、活用シーンを限定することがおすすめです。
適切な設定を実施する
間違ったプロキシを指定して設定すれば、情報が抜き取られるリスクが生じます。必ず、適切な設定ができているかを確認してください。設定する際は従業員をフォローし、正しいアドレスを入力しているかなどを確認しましょう。
認証設定を行う
自社で非公開プロキシを設置する際は、設定認証を行うことも重要です。短期間であっても、認証の設定をしない間に情報の漏洩やウイルス感染するリスクがあります。
初期段階からIDとパスワードを用いた認証の有効化を行いましょう。アクセス時にIDとパスワードの照合を必須にすれば、不特定多数の方に利用されることはありません。
まとめ
プロキシとは、インターネットへの接続を代理で行うサーバーのことです。プロキシを活用すれば、IPアドレスなどの情報が接続先のWebサーバーに残らず、匿名性を担保できます。また、怪しいサイトの閲覧を制限することも可能なため、セキュリティ対策につながります。
ただし、個人情報を抜き取る目的で設置された公開プロキシも存在し、注意が必要です。情報が漏洩した場合、大きな被害を受けるリスクがあり、素早く察知して適切な対応を取るための体制構築が重要です。
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