スマホにセキュリティは必要?セキュリティリスクの種類と対策方法を解説

コラム
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近年では、スマホの普及に伴い、個人情報や機密データが手軽に扱える一方で、セキュリティリスクも増加しています。

不正アクセスやウイルス感染、個人情報の漏えいといったリスクが日常的に潜んでおり、適切な対策が欠かせません。

この記事では、スマホに必要なセキュリティ対策について、主なリスクの種類と具体的な対策方法を分かりやすく解説します。スマホを安全に利用するための参考にご活用ください。

スマホにセキュリティ対策が必須の理由

スマホを利用する際には、複数のリスクが伴います。

たとえば、不正なアプリやリンクからのマルウェア感染や、企業になりすまして個人情報やパスワードを盗み取る「フィッシング詐欺」の被害に遭うなどが考えられるでしょう。

さらに、紛失や盗難による情報漏えい、端末の乗っ取り、ネットショッピングサイトでの不正利用といったトラブルも想定されます。

これらの被害を未然に防ぐには、日常的なセキュリティ対策が欠かせません。

スマホの主なセキュリティリスク

スマホの主なセキュリティリスクとして、以下の6つが挙げられます。

  • マルウェア感染
  • 物理的なデバイスの紛失や盗難
  • アプリへの攻撃
  • OSへの攻撃
  • フィッシング詐欺
  • Wi-Fi経由での攻撃

ここからは、上記をそれぞれ詳しく解説していきます。

マルウェア感染

 
不正なアプリやリンクを通じてスマホにマルウェアが侵入することがあります。

データの窃取や端末の遠隔操作が行われるなど、無断でメッセージが送信されると、他のスマホへも感染が広がる可能性が高いでしょう。

物理的なデバイスの紛失や盗難

 
スマホは、持ち運ぶのが前提。デスクトップやノートパソコンに比べて盗難や紛失のリスクが格段に高くなります。

コンパクトなサイズは便利ですが、その分、不正アクセスなどの危険にもさらされやすいのが現状です。

アプリへの攻撃

 
アプリの更新が遅れていたり、セキュリティ対策が不十分なアプリを利用していると、その弱点を攻撃者に狙われる可能性があります。

OSへの攻撃

 
スマホの根幹を支えるOSは、まさに中枢ともいえる重要な部分です。このOSの脆弱性を狙った攻撃は依然として頻発しています。

フィッシング詐欺

 
正規のユーザーや企業、組織を装ったメッセージやメールを利用し、金銭や個人情報、クレジットカード情報などを不正に取得しようとする手口が存在します。

Wi-Fi経由での攻撃

 
公共のフリーWi-Fiなどを利用する際、保護されていないネットワークに接続すると、攻撃者による中間者攻撃(MITM)を受ける危険性が高まります。

スマホがマルウェアに感染したらどうなる?

スマホがマルウェアに感染すると、以下のような症状が表れます。

  • 動作が重くなる
  • バッテリーの消費が速くなる
  • 見覚えのないアプリがインストールされる
  • アプリが強制終了する
  • カメラやマイクが勝手に起動する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

動作が重くなる

スマホがウイルスに感染すると、処理速度が大幅に低下することがあります。これは、ウイルスが端末のリソースを消費し、通常の動作を妨害するためです。

特に、アプリの起動やWebページの表示が通常よりも遅くなる現象が確認されています。また、ウイルスがバックグラウンドで常に動作すると、システム全体のパフォーマンスが悪化するケースも見受けられるでしょう。

バッテリーの消費が速くなる

バッテリー消費が通常より増加するケースも考えられます。ウイルスがスマホ内で不正なプロセスを動かしていると、バッテリーを大量に消耗することがあります。

特にバックグラウンドでの活動が原因で、普段通りの使い方でもバッテリーが異常に減る場合は、ウイルス感染を疑いましょう。また、急激なバッテリー消耗は、ウイルスによるデータ送信やスパイウェアの活動が関係している可能性も少なくありません。

見覚えのないアプリがインストールされる

マルウェアは、単独で動作するだけでなく、次の攻撃を仕掛けるために新たなマルウェアをインストールすることもあります。

そのため、見覚えのないアプリがインストールされている場合は注意が必要です。また、新しいアプリをインストール後にスマホの挙動が異常になった場合、そのアプリがマルウェアである可能性も考えるべき。

不要なアプリは定期的に削除し、不審なアプリがインストールされてもすぐに発見できるように心掛けましょう。

アプリが強制終了する

 
スマートフォンのアプリが頻繁に強制終了する場合、マルウェアに感染している可能性があります。

特に理由なくアプリが強制終了する場合、それはスマホがマルウェアの攻撃を受けているサインかもしれません。

カメラやマイクが勝手に起動する

ウイルスに感染したスマホでは、アプリやカメラなどが無断で起動することがあります。これはウイルスがスマホ内で不正な操作を行っているためです。

特にカメラやマイクが予期せず起動すると、プライバシーの侵害や盗聴のリスクが高まります。スマホが不自然に動作する場合は、ウイルス感染の可能性があるため、すぐにセキュリティ対策を実施することが重要です。

スマホの具体的なセキュリティ対策

スマホの具体的なセキュリティ対策として、以下の6つが挙げられます。

  • 公式ストア以外でアプリはインストールしない
  • OSアプリを常にアップデートする
  • 怪しいURLにはアクセスしない
  • 「スマホを探す機能」はオンにする
  • セキュリティソフトの導入を検討する
  • フリーWi-Fiへの安易な接続には注意する

ここからは、それぞれ詳しく解説していきます。

公式ストア以外でアプリはインストールしない

特にAndroidでは、公式ストア以外から「野良アプリ」をインストールすることが可能です。しかし、これらアプリは、公式ストアの審査を通過しておらず、マルウェアに感染するリスクをはじめ、セキュリティ面での危険が高いとされています。

安全を確保するためには、信頼できない開発者やストアからのアプリはインストールしないようにしましょう。

OSアプリを常にアップデートする

進化し続けるサイバー攻撃に対処するためには、OSやアプリを常に最新の状態に保つのがポイントです。定期的なアップデートは機能の改善や使い勝手の向上に加え、セキュリティ上の脆弱性を解消するための重要な対策です。

アップデートを忘れないよう、自動アップデート機能の活用もおすすめ。スマホを常に最新かつ安全な状態に維持できます。

怪しいURLにはアクセスしない

SNSの投稿やSMSメッセージ、迷惑メール、知らないWebサイトに含まれる不審なリンクには絶対にアクセスしないのも重要です。

特に、フィッシング詐欺のリンクは実際の企業やサービスに似せて作られ、巧妙にログインを誘導し、個人情報を盗み取ることがあります。

不正なリンクは非常に巧妙で、見分けにくい場合もあるため、リンクをクリックする前に、送信元や内容をよく確認し、フィッシング詐欺の可能性を意識して行動することが大切です。

「スマホを探す機能」はオンにする

紛失時の悪用や個人情報の流出を防ぐために、iPhoneの「探す」機能やAndroidの「スマートフォンを探す」を有効にしておきましょう。

これらの機能を使えば、紛失したスマホの位置情報を確認して探し出すことができるだけでなく、遠隔操作でスマホをロックしたり、データを消去したりできます。

すぐに回収できなくても、個人情報の漏えいや悪用のリスクを軽減できます。

セキュリティソフトの導入を検討する

スマホのセキュリティリスクを減らすには、セキュリティソフトの導入も効果的です。事前にセキュリティソフトをインストールしておくと、リスクのある行動を取った際に、マルウェアをブロックしたり警告を表示したりするなど、リスクを最小限に抑えられます。

また、セキュリティソフトは、マルウェアやサイバー攻撃の手法の進化に対応するため、定期的にアップデートを行いましょう。

フリーWi-Fiへの安易な接続には注意する

フリーWi-Fiの中には、通信が暗号化されていないネットワークも存在します。暗号化がされていないネットワークでは、悪意のある第三者に個人情報やパスワードを盗まれるリスクが少なくありません。

Wi-Fi設定画面で、SSID(ネットワーク名)の横に鍵マークが表示されていないネットワークには接続しないようにしましょう。

さらに、正規のアクセスポイントに見せかけて悪意のある第三者が設置する「なりすましアクセスポイント」も。SSIDをよく確認し、暗号化されたネットワークのみを使用することが安全対策につながります。

スマホがマルウェアに感染した際の対処法

スマホがマルウェアに感染した際には、以下の対処法を試してみましょう。

  • 怪しいアプリは削除する
  • ネットワークを遮断する
  • 解決できない際には初期化する

ここからは、上記それぞれを詳しく解説します。

怪しいアプリは削除する

端末がマルウェアに感染すると、気づかないうちに怪しげなアプリがインストールされていることがあります。端末内のアプリを慎重に確認し、覚えのないアプリを見つけた場合は、すぐに削除してマルウェアの活動を止めましょう。

ただし、システムアプリを誤って削除しないよう十分に注意してください。不審なアプリがある場合は、インターネットで調べて情報を得た後、自己判断で解決が難しい場合や、問題が広がっていると感じたら、専門機関に相談することをおすすめします。

ネットワークを遮断する

インターネット接続を遮断するのも、マルウェア対策の一つの方法です。まず、Wi-FiやBluetoothなどの通信を停止し、機内モードを「オン」にしましょう。この対応により、マルウェアの拡散や個人情報の漏えいを防げます。

また、通信を遮断するとマルウェアの活動を抑え、さらなる被害を防げる可能性もあります。他のデバイスへの感染拡大も防げるため、被害の拡大を抑える効果があるでしょう。

特に、金融関連のアプリや重要な個人情報を扱うアプリがインストールされている場合、これらの手順は非常に重要です。

解決できない際には初期化する

もし上記の対策を試みても効果がない場合、スマホの初期化を考慮しましょう。初期化により、端末内のすべてのデータとアプリが削除されるため、定期的にバックアップを取っておくことが重要です。

ただし、感染後のバックアップを復元すると再感染のリスクがあるため、感染前のバックアップを使用するか、信頼できるセキュリティアプリでスキャンすると良いでしょう。

初期化後は、信頼できるソースからアプリを再インストールし、強力なパスワードや二段階認証などでセキュリティを強化してください。

まとめ

今回は、スマホのセキュリティ対策の重要性と、主なセキュリティリスクについて詳しく解説しました。

不正アプリやフィッシング詐欺、盗難など、さまざまな脅威が存在し、被害を受けると個人情報や金銭的損失を被る可能性があります。

セキュリティ対策を徹底し、アプリのアップデートや不審なリンクの回避、強力なパスワード設定などを行うことが、リスクを最小限に抑えるために重要です。普段から注意深く使用し、万が一のトラブルに備えましょう。

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