脆弱性診断とは?脆弱性を放置するリスクやおすすめの診断ツールも紹介

コラム
#セキュリティ
脆弱性を放置するリスクやおすすめの診断ツールも紹介

特に外部へ公開するシステムやアプリケーションについては、脆弱性診断が重要です。脆弱性が含まれていると、攻撃の対象となりかねません。時には、情報漏洩やシステム停止など、重大な問題が発生してしまいます。

これを防ぐためには、専用のツールを活用して脆弱性を見つけ出し、対処することが重要です。脆弱性診断の概要から、リスクや具体的なツールを紹介します。

脆弱性診断(セキュリティ診断)とは

脆弱性診断(セキュリティ診断)とは、コンピュータシステムやネットワークに存在するセキュリティ上の弱点を特定する作業です。また、それらの問題を修正する作業を含むこともあります。この診断により、システムへの不正アクセスやデータ漏えいのリスクを低減し、システムの安全性を向上させることが可能です。

また、セキュリティ診断は定期的に実施されることが推奨されています。これは、新しい脆弱性が発見されたりシステムが変更されたことにより、脆弱性が含まれる可能性があるからです。定期的に評価することで、脆弱性の有無を確認できます。

脆弱性診断の必要性

サイバー攻撃が日々進化しているため、これからシステムを守るために脆弱性診断が重要です。企業や組織は、機密情報や個人情報を保護しつつ、システムの信頼性と可用性を維持しなければなりません。脆弱性診断を実施することで、これらの維持に繋げられます。

また、脆弱性診断は「組織のリスク管理」という観点でも非常に重要です。近年はコンプライアンス遵守など、株主や取引先などから、システムの運用についても厳しい目で確認されます。このときに、システムの脆弱性によるトラブルが起きると、信頼の失墜に繋がりかねません。企業や組織を守るという観点でも、脆弱性診断を行い、セキュリティの現状を把握することは重要です。

脆弱性診断の種類

脆弱性診断は、大きく分けて以下のとおり4種類あります。

Webアプリケーション診断

Webアプリケーション診断は、Webアプリケーションのセキュリティを評価するための脆弱性診断です。これらのシステムはインターネット上で広く利用されているため、多くのセキュリティリスクが存在します。診断では、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプティング(XSS)などの脆弱性を特定可能です。

また、Webアプリケーション診断では、Webサーバーの設定やアプリケーションのロジックに関する問題も特定されることがあります。これらの情報を元に、セキュリティポリシーの見直しや、システムの改善を実施することも可能です。

プラットフォーム診断

プラットフォーム診断は、オペレーティングシステム(OS)やミドルウェア、ネットワークデバイスなどのインフラストラクチャに焦点を当てた脆弱性診断です。これらのコンポーネントはシステム全体のセキュリティに大きく影響するため、定期的な診断が求められます。診断では、不適切な設定やパッチの欠如などの脆弱性を特定することが可能です。

さらに、プラットフォーム診断では、セキュリティ設定のベストプラクティスの遵守や、適切なアクセス制御が実施されているかどうかも評価できます。これにより、システム全体のセキュリティを強化し、潜在的な脅威から保護できるのです。

スマートフォンアプリケーション診断

スマートフォンアプリケーション診断は、iOSやAndroidなどのモバイルデバイス上で動作するアプリケーションのセキュリティを評価するための脆弱性診断です。アプリケーションのソースコードや通信プロトコル、データストレージなどが詳細に調査されます。

診断結果をもとに、データの暗号化や認証機能の強化などの対策が提案されることがあります。ユーザーのプライバシー保護や、アプリケーション自体の保護のために、必要な対応があれば着手しなければなりません。

IoT脆弱性診断

IoT脆弱性診断は、インターネットに接続されたデバイスやシステムのセキュリティを評価するための脆弱性診断です。IoTデバイスは急速に普及しており、セキュリティリスクも増大しています。そのため、この診断はデバイスのファームウェアや通信プロトコル、データ保護機能などを診断するものです。

また、IoT脆弱性診断では、デバイス間の連携やエッジコンピューティング環境など、IoT全体のセキュリティを評価できます。これにより、複雑なIoT環境においても適切なセキュリティ対策を実施できるようになり、リスクを最小限に抑えることが可能です。

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脆弱性リスクを放置するリスク

脆弱性リスクを放置することには、さまざまなリスクが伴います。具体的なリスクとしては以下のとおりです。

ウイルス感染

ウイルス感染は、脆弱性リスクを放置することで発生するリスクです。一般的に、セキュリティ対策が不十分なシステムは、ウイルスやマルウェアに感染しやすくなります。そして、感染が広がるとシステムの遅延やデータ破損、他のシステムへの感染拡大などの問題が生じかねません。

ウイルス感染による損害を最小限に抑えるためには、システムの脆弱性診断を定期的に実施して、適切な対策を講じることが重要です。ウイルス感染を未然に防ぐ環境を作り上げることが求められます。

システムの停止

脆弱性リスクを放置すると、システムの停止が発生することがあります。不適切なセキュリティ設定やパッチの欠如など、システムに存在する脆弱性が悪用されると、システムがダウンしてしまうかもしれません。攻撃により、ビジネスやサービスに大きな影響を与える可能性があります。

システムの停止を防ぐためには、事前にシステムの弱点を特定して修正することが重要です。そうすることでシステムの安定性を維持し、事業継続性を確保することにつながります。

個人情報の漏洩

脆弱性は個人情報の漏洩が発生するリスクを高めます。不正アクセスやデータの暗号化が不十分なシステムでは、個人情報が第三者に盗まれる恐れがあるのです。情報漏洩による損害は、顧客の信頼の失墜や企業のブランドイメージの低下など、多岐にわたります。

個人情報の漏洩を防ぐためには、データの暗号化やアクセス制御の強化などの対策を講じることが重要です。脆弱性診断により問題を特定し、個人情報を保護しなければなりません。

トラブル発生時のコスト増加

脆弱性リスクの放置によってトラブルが発生すると、トラブル対応のコストが懸念されます。セキュリティ対策が不十分なシステムで問題が発生した場合、対応に時間と費用がかかるのです。また、損害賠償請求、事業の停止など、追加的なコストが発生する可能性もあります。

このようなコストの発生を防ぐためにも、事前に脆弱性診断を実施して対策を講じることが重要です。問題が発生した場合でも、迅速かつ効果的に対応できる状況を構築することで、コストを最小限に抑えることができます。

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脆弱性診断の理想的な進め方

理想的な脆弱性診断の進め方は、まずプロジェクトの計画段階で目的と範囲を明確にすることです。これにより、適切なリソースやコストを割り当てることができます。その後、情報収集を進め、対象システムやアプリケーションの脆弱性を自動化ツールでスキャンします。また、手動のペネトレーションテストも実施して、より深いレベルでの脆弱性の評価が必要です。

脆弱性診断が完了した後は、結果の分析と特定された脆弱性の修正が求められます。適切な対応が取れたならば、改めて脆弱性診断を実施して、再評価するようにしましょう。

また、継続的に脆弱性診断を実施し、システムやアプリケーションのセキュリティを定期的に向上することも重要です。脆弱性は、いつ新しいものが発現するか予想できないため、新たな脅威や技術の変化に対応できるような運用が求められます。

脆弱性診断ツール「VEX」のご紹介

弊社SMSDataTechは脆弱性診断サービスを提供しています。また、脆弱性診断を実施するためのツールである「VEX」も提供しています。それぞれ、詳細は以下のとおりです。

サービス概要

脆弱性診断サービスとは、Webサイト・Webサービスの脆弱性診断を安価で提供するものです。Web脆弱性診断のツールである「VEX」などを活用し、アプリケーションなどに、潜在的な脆弱性が含まれていないか診断します。

具体的な診断対象や観点は、サービスとして弊社から提供可能です。そのため、「脆弱性診断は何から着手すればよいか分からない」という方でもご安心ください。担当者から脆弱性診断について紹介し、具体的にやるべきことを説明いたします。

導入のメリット

脆弱性を網羅的に検出

脆弱性診断サービスやVEXを利用していただくと、脆弱性を網羅的に検出できます。脆弱性は、解説したとおり主に4つの観点から評価しなければなりません。漏れがあると、診断の効果が薄れてしまうため、網羅的に評価することが重要です。

レポートの作成や説明

脆弱性診断を実施するだけではなく、エンジニアが把握しやすい内容のレポートの作成や説明まで実施します。これにより、どこに脆弱性が含まれていて、エンジニアがどのような対応を取らなければならないのか判断可能です。

診断結果をレポートにして提出するサービスは、多くの脆弱性診断ツールやサービスで見受けられます。しかし、エンジニアによるテクニカルな説明は限られています。エンジニアが直接説明できる点は弊社の強みといえます。

充実したアフターサービス

診断結果を踏まえて、システムやアプリケーションを改修する場合、それらの作業もサポートできます。弊社にはシステム開発の実績もあるため、トラブル対応もワンストップで実施可能です。

また、エンジニアは幅広い環境での業務に対応できるため、「診断したが改修のサポートができない」ということはほぼありません。どのような環境でも、アフターサービスをご提供します。

まとめ

脆弱性の恐怖 や脆弱性診断の重要性について解説しました。一般的に、脆弱性を放置すると、攻撃などの対象になりかねません。可能な限り早期に発見して、適切な対処が求められます。

スムーズに発見するためには、脆弱性診断のツール活用が重要です。ひとつの案として弊社が提供する脆弱性診断ツール「VEX」を軸とした、脆弱性診断を実施をご検討ください。Webシステムやアプリケーションの脆弱性診断から、脆弱性が見つかった場合のサポートまで、ワンストップで対応いたします。

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