
人工知能開発

最新の機械学習手法を用いて、質の高い人工知能アプリケーションを作成
人工知能開発では、機械学習と呼ばれる手法を用いてデータを学習させることにより、人間が自然に学習することにより得られる機能を再現したシステムの開発を目指しています。当社では、まだ人工知能事業を始めて間もないですが、昨年度は国の支援を受けて人と仕事のマッチングシステムを作成するなど、徐々に実績を重ねています。
当社で用いる機械学習の各手法
- 画像認識
畳み込みニューラルネットワークと呼ばれる、画像分類に特化した機械学習アルゴリズムを用いて、高精度な画像認識エンジンを作成します。
畳み込みニューラルネットワークでは、畳み込み・プーリングと呼ばれる処理を繰り返し行うことにより、画像データに含まれる様々な特徴を抽出し、入力された画像の認識を行います。 - 回帰分析
企業の売上など様々な「結果」に対する、立地など「要因」の分析を、回帰を用いて重みを出すことにより行います。また、回帰で得られた結果に対し統計的手法を用いて、その結果の正当性などの確認も行い、より正確性の高い分析結果を提供します。
- 強化学習
ある環境(身近な例ではゲーム画面等)にエージェントと呼ばれるプログラムを配置し、正しい行動をとった場合に報酬を与えることで、エージェントを学習させていくアルゴリズムを用いた技術です。当社では現在研究中の技術であり、Flashゲームなどの強化学習プログラムを作成し、これらのプログラムの実務環境への応用を目指しています。
- テキストデータ分析
学習に用いるテキストデータに対し、まずは分かち書きなどの事前処理を加え、それらをリカレントニューラルネットワークなどの自然言語処理に適した 機械学習アルゴリズムに適用していきます。この分析の当社での実用例としては、ある単語と意味の似た単語を導き出し、あいまい検索に利用したり、後述の人材と仕事のマッチングシステムにおいて、テキストデータ部分を分析し、マッチングに大きく寄与しているキーワードを探し出す等があります。
さらなる技術力の向上を目指して
- インドからの人材採用
人工知能開発に用いられる機械学習の理論の大半は、高度な数学で構成されています。そこで、当社では昨年度より、科学・数学に関する高い技術を持ったインドからの人材採用を積極的に行っています。 - 社内勉強会の実施
数学・人工知能・統計などに精通した人材が中心となって、知識・技術力の向上のため、定期的に社内で勉強会を行っています。
実績
回帰型のニューラルネットワークを用いた人材と仕事のマッチングシステム開発
昨年度、国の支援と人材会社からの協力を受け、個人情報をマスキングしたデータを提供していただき、ある人材とある仕事のマッチング度合いを計算する、「人と仕事のマッチングシステム」の開発を行いました。
当システムの開発にあたり、まずいただいたデータを機械学習の計算に適用できるよう、データに対し数値化、標準化、欠損値処理などの加工を加え適切な形式に変換しました。その後、回帰型のニューラルネットワークを用いて上記のデータを学習させ、人材と仕事のマッチング度合いを点数として出力する人工知能を開発しました。
このシステムの開発により、以下のようなメリットを生み出すことが出来ました。
- 本来、人が行っていたマッチングをシステムが行うことによる人件費削減・時間短縮
- 過去の正しいマッチングデータをもとに機械が判断することによるミスマッチの削減(精度の向上)