コラム・事例

いまさらSystemCenterVirtual MachineManager2022を試す

やってみた
#インストール
#システム運用
#業務効率化
#自動化

はじめに

こんにちは、社員Dです。
今回AWSのドキュメントを眺めていたら、EC2を管理するSystem Center Virtual Machine Managerのアドインがあるのを見かけました。
どんな感じなのか見てみたので、VirtualMachineManagerを試しに構築してみる様子とアドインの追加の様子を記事にしています。
また、インストール自体は完了しましたが、つまずいた箇所についても触れていきます。

⇒Amazon EC2とは

本記事の対象の方

この記事では、前提として必要なActiveDirectoryの設定、WindowsServerのセットアップなどは、ご自身で設定できる方を対象としています。

System Center Virtual Machine Managerとは

私自身の認識ですが、SystemCenterVirtualMachineManagerはオンプレミスのデータセンターにて複数のHyper-Vをホストするサーバー、仮想環境を管理する製品です。

メリット

大規模なデータセンターを抱える企業では、多くの仮想環境を抱えている事が有ります。
この製品は、その様な複数の仮想マシンやホストの管理を集約し運用の効率化、テンプレート化によって仮想マシンの展開を高速化できるメリットが有ります。

環境構築の手順

作るもの

WindowsServerとSystemCenterVirtualMachineManagerの評価版を利用し、管理サーバ、管理クライアントにAWS管理アドインをインストールしていきます。
Virtual Machine Manager(以下VMM)は下記のコンポーネントが要件となっている為、これらからも同時にインストールを進めていきます。

●Windows ADK
●SQL Server

事前準備

VMMではActiveDirectoryのドメインのVMM管理サーバ・VMホストに特権をもつドメインユーザが必要です。
これらはVMMのSQLServerのインストールにも必要なので、事前に用意します。
また、各インストーラもあらかじめダウンロードします。

仮想マシンとWindowsServer2022評価版のインストール

仮想マシン上で構築を進めていきます。
OSインストールについては細かい部分は省きますが、OSの種類はデスクトップエクスペリエンスをインストールします。

インストール完了後ドメイン参加も進めておきます。

 VMM構築

Windows ADKのインストール

今回試すサーバはインターネットに接続できるので、ダウンロードしたADKのインストーラのみで進めて行きます。

インストールする機能は「Deployment Tools」のみ必要です。
他の機能はインストールしません。

WindowsPEアドオンのインストール

VMMに必要な機能ですが、WindowsADKのインストーラーには含まれておらず、独立しています。
こちらも同じくインストールします。

SQLServer2022インストール

評価版のインストールを進めていきます。

途中に出てくるAzureの拡張機能はインストールしません。

インストールする機能には「データベースエンジンサービス」を選択する

照合序列は規定値から「Latin1_General_100_CI_AS」を選択

認証モードはsaも使えるようにしておきたいので、混合モードを設定
管理者に事前準備で作成したドメインのVMM用アカウントを設定します。

System Center Virtual Machine Managerのインストール

ここからVMMのインストールに入りますが、ダウンロードしてきた評価版のファイルは展開する必要があるようです。

デフォルトではCドライブにフォルダが作成され、その中に必要なファイルが展開されます

Setup.exeをクリックしてセットアップを開始します。

インストールメニューが表示されますが、上はVMM管理のインストールで、下はVMMの管理下に入る仮想のホストマシンへのエージェントインストールです。
今回は管理サーバのインストールを進めます。

機能選択は「VMM管理サーバー」を選択します。
同時にVMMコンソールのチェックが自動で入ります。

プロダクトキーは空欄のまま進みます。

DB設定を進めます。インスタンス名はSQLServerインストール時に設定したものをリストボックスから選択します。今回はデフォルトでインストールしているのでMSSELSERVERを選択。

VMM用に用意したドメインユーザを設定します。

ポート構成、ライブラリ構成についてはデフォルトのまま進めます。

インストールが完了しました。

成功している様子で記事を作成していますが、実はここで躓きました・・・。
次章で起きた事と私が解決できた方法を記載します。

コンソールの接続が表示されるので接続確認をします。


無事VMMの構築が完了しました。

VMMのインストール失敗例と対策

ライブラリ構成の後、インストール確認を経てセットアップに入ります。
しかし、セットアップ中に完了できない旨を伝えるメッセージが表示されセットアップに失敗しました。

原因はMicrosoft.ComponentStudio.Common.dllがないとの事。
WindowsADKで「Deployment Tools」をインストールしていれば、有る筈ですがエラーになっています。
実際のファイルパスを確認したところ確かにありません。

試しにamd64の中を確認すると、目的のファイルが入っています。
どうやら最新版はarmなどに対応した為なのか、アーキテクチャ毎にフォルダ分けがされてしまっているようです。
なのでここから少し古いバージョンのWindowsADKをダウウンロードしてインストールしなおしました

https://learn.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/get-started/adk-install#other-adk-downloads

AWSアドイン追加

ここからSCVMM用のアドインをダウンロードします。

https://aws.amazon.com/jp/windows/system-center/

ZIPダウンロードがダウンロードされます。

これを設定のコンソールアドインから追加します。

アドイン追加はウィザードにて追加できます。

追加が完了するとメニューにEC2ボタンが出てきます。

しかし、AmazonEC2から接続設定に入れますが、押せなくなっています。

VMとサービスで「すべてのホスト」を選択すると押せるようになります。

アクセスキーとシークレットキーを設定すると、一度コンソールが閉じられます。

再度起動するとEC2インスタンスの状態が確認できるようになりました。

起動・停止等は出来るようですが、作成画面を確認するとリージョン等表示はなく、表示も崩れています。
私の環境が原因かアドインのアップデートがされていないのか、原因は不明ですがインスタンスは作成できないようです。

以上でアドインの追加まで設定しました。

おわり

まだ、ホスト追加、仮想マシンの作成等が残ってはいますが、今回はここまでにします。
以前VMM 2012を使たことはありますが、大きく変わった様子はなくAzure連携関連の機能が増えたようです。
AWSのアドインについては、今後修正されるかは不明ですが、今後のアップデートの後、再度確認してみます。
VMM自体、大規模なオンプレミスの仮想環境を抱える企業向けといった印象で、中小規模なシステムではクラウドや、WindowsServer標準のhyper-Vマネージャーで十分といった印象です。

筆者イメージ

筆者:H・D(30代)

所属:ハイブリット・マルチクラウド部

興味をもったことはとことん追求してしまうD氏。
自宅にはオリジナルのサーバはもちろん、それを監視するパトランプまであるそう。
温度が規定値に達すると、手持ちのスマホにアラートが届くほど。
彼こそ、まさにインフラの申し子。

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