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仮想化とは?クラウドとの関係性やその活用用途について解説
現代の社内システムは仮想化によって、物理リソースに焦点を当てない運用が一般的です。また、クラウドサービスも普及し、社内システムの在り方そのものも変化しています。また、クラウドサービスは仮想化技術なしでは成り立ちません。今回は、仮想化の概要やクラウドとの違いと関係性、仮想化の用途、メリット・デメリットについて解説します。
目次
仮想化とは
仮想化とは、CPUやメモリ、ディスク容量などのハードウェアリソースを実際の物理的な制限に課されず、実際の数量以上が稼働しているように見せる技術です。仮想化技術が発達するまでは、機能の用途毎に専用のハードウェアを用意して運用していました。つまり、Webサーバやメールサーバ、基幹システムはそれぞれ個別のサーバやOSがなければ機能しなかったため、物理サーバが増えるほどハードウェアも増えていたのです。サーバを仮想化することで、1台の物理サーバ上にハードウェアを集約できるため、運用の手間やコストを削減できます。
仮想化とクラウドの違いと関係性
仮想化とよく混同されるのがクラウドです。仮想化はハードウェアリソースを実際の数量以上に稼働しているように見せかける技術で、クラウドはネットワークを介して利用できるサービスの名称です。つまり、仮想化は技術そのものを意味するのに対し、クラウドはサービス名称を意味します。それぞれの意味は大きく異なりますが、AWSやGoogle CloudなどのIaaS型のクラウドの場合、サーバやストレージなどを仮想化して提供しているものもあり、密接した関係があると言えます。ユーザがクラウドを自由にカスタマイズできたり、導入までに時間がかからないことも、仮想化技術によってリソースを効率よく利用できているからです。仮想化とクラウドは切っても切り離せない関係なのです。
仮想化の用途
仮想化は、コンピュータを構成する様々な機器に応じた用途があります。代表的な仮想化技術を4つ紹介します。
サーバ
サーバの仮想化は、1台のサーバ上で複数のOSを作動させることで、複数のシステムで処理を可能にする技術です。物理サーバは1台ですが、それ以上の仮想サーバを構築することで、多くのアプリケーションを割り当てることができます。ひとつのシステムにひとつの物理サーバを割り当てて運用することはリソースを有効に使えているとは言えません。サーバを仮想化することで、リソースのムダをなくし、多くの業務処理を行えるようになるのです。
デスクトップ
デスクトップの仮想化とは、サーバ上にクライアントのデスクトップ環境を構築することを意味します。クライアントPCの管理運用の負担軽減、セキュリティ向上に期待できる技術です。通常は、クライアントPC1台毎にアプリケーションやセキュリティソフトのインストールからバージョンアップ、データ監視やログ監視を行う必要があるため、運用管理の手間やコストもかかっていました。デスクトップを仮想化することで、クライアントPCの環境をサーバに集約できます。また、これまではPCがなければ業務ができない状況でしたが、デスクトップの仮想化によって、場所や端末を問わずにアクセスできるようになります。端末内部にはデータを残さないため、万が一紛失した場合でも最悪の状況を免れる可能性もあります。
ストレージ
ストレージの仮想化とは、システムやデータ量の増加に応じて、ディスクなどのストレージ容量の拡張を可能にした技術です。ストレージを仮想化することで、実際のストレージに大容量の仮想ストレージをネットワーク上に作成できます。結果として、ストレージ毎に集中管理する必要がなくなるため、ストレージの集約化も実現できます。
ネットワーク
ネットワークの仮想化は、通信回線やルーターなどの物理ネットワーク上に論理ネットワークを構築する技術です。この技術はサーバの仮想化と同時に扱われることが多く、仮想サーバとクライアントPCを接続する際に活用されます。ネットワークの仮想化は、既存のハードウェア構成・ネットワーク設備の変更が必要なく、サーバの仮想化と似たようにソフトウェア的に複数のネットワークへ分割できます。仮想サーバの増加に応じてネットワークも割り当てることができるため、ネットワーク拡張の手間を省き、ネットワーク管理の一元管理に繋がります。
仮想化のメリット
ハードウェアをそのまま利用するよりも、仮想化によってリソースを効率的に利用することで得られるメリットも多いです。具体的には以下のようなメリットがあります。
コスト削減
仮想化技術によって、物理的なリソースを増加させることなく運用できます。サーバやストレージの場合、それぞれを統合させることで仮想サーバ・仮想ストレージが効果的に機能します。ハードウェアの場合、老朽化によって発生する買い替えの頻度も抑制できるため、多方面でのコスト削減が見込めます。仮想化によって、運用面での負担も軽減されるため、サーバ管理やシステムの簡素化によって人件費や保守・運用コストまでも削減に期待できます。
柔軟な拡張性
物理リソースの場合、あらかじめ上限が定められているため、サーバやストレージなどを拡張する場合は、物理リソースを買い足すという方法で対応します。この場合、設置スペースの問題から電力や運用方法、維持費など総合的に考慮して検討する必要があります。実際に購入して利用できるまでにある程度の時間がかかってしまうことも問題です。仮想化を行うことで、物理リソースを有効に使えるようになり、データ量に応じて柔軟に使用スケールを調整できることも大きなメリットです。
仮想化のデメリット
仮想化には、メリットばかりではなく、デメリットも存在します。
代表的なのは、パフォーマンスの低下です。仮想化することで、物理リソース以上に動作させることができますが、そのパフォーマンスは物理リソースに依存します。サーバ性能やネットワーク回線、システム規模によってはパフォーマンスが低下する可能性もあるため注意しましょう。
仮想化を実現するためには
仮想化を実現するためには、専用のソフトや専門家によるサポートが必須です。近年は、仮想化技術を取り込んだクラウドサービスも展開されています。仮想化は難しいと判断する場合は、クラウドサービスでの利用もおすすめです。クラウド環境では、自社で物理サーバを用意する必要がなく、導入までの期間も短いためすぐに利用できます。仮想化もクラウドサービスの利用も、自社にとってどのような運用方法が最適なのかを検討することが実現の第一歩です。
まとめ
今回は、仮想化の概要やクラウドとの違いと関係性、仮想化の用途、メリット・デメリットについて解説しました。
仮想化技術は幅広い用途で活用されており、大きなメリットも期待できるため、気になる方は仮想化に強いベンダーに相談してみることをおすすめします。
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