ITアウトソーシングとは?注目される理由と導入メリットも

コラム
#システム運用
#業務効率化
ITアウトソーシングとは?

業務を円滑に進めるためにITシステムを導入したものの、システム運用に対して悩みを抱えている企業は多いのではないでしょうか。
近年ではどの企業でもITシステムを活用している一方で、その運用・管理に悩んでいる企業は少なくありません。企業のITシステムに関する悩みを解決してくれるのが、ITシステム周辺の業務を外部に委託する「ITアウトソーシング」です。実際にITアウトソーシングであれば、自社社員だけでは対応しきれない社内システムの運用・管理を委託することで、これまで抱えていた問題を解決できます。
この記事では、ITシステムの構築・運用を外部委託する「ITアウトソーシング」を利用するメリットと、導入にあたっての注意点を解説します。ITアウトソーシングを利用すれば、担当者の負担が軽くなるだけでなく、今まで以上に業務を効率良く進められるでしょう。

ITアウトソーシングとは

ITアウトソーシングとは、各企業の管理プログラムやシステムなどに関わる業務を他の業者へ委託することです。内容はシステム設計を含めた全ての業務を委託したり、一部分の運用・管理だけを委託したりと、様々な形態があります。

ITアウトソーシングの種類

ITアウトソーシングではシステムの設計から運用まで全て委託したり、運用部分だけを委託したりなど、様々な形態があります。
ITアウトソーシングの形態は、大きく以下4つに分けられます。

・フルアウトソーシング:企画から設計、運用まで全てのシステムに関する業務を委託する形態
・運用アウトソーシング:導入したITシステムの運用業務を委託する形態
・ホスティング:外部のサーバーやストレージを借りて、管理・運用・保守の部分を委託する形態
・ハウジング:自社で用意したサーバーの管理・運用業務を委託する形態

企業が抱えるITシステムの課題や悩みに応じて、委託する形態を決められます。そのため導入する際は、どこまで自社で対応できるか洗い出した上で、自社に適したITアウトソーシングの形態で利用しましょう。
(参考:国内ITアウトソーシングサービス市場調査結果

ITアウトソーシングの市場

各企業が何らかのシステムを所有している一方で、その運用・管理に悩んでいる企業が多いため、ITアウトソーシングは非常に大きい市場を形成しています。
実際に2018年度の市場規模は4兆1,175億円と言われており、今後もさらに右肩上がりに伸びていくと言われています。市場規模から分かる通り、「IT業務を外部委託する」というのは、決して珍しい話ではないのです。
そこでここからは、ITアウトソーシングが注目されている理由を解説します。

ITアウトソーシングが注目されている理由


ITアウトソーシングのニーズが高まっている理由は、社会的な問題も大きく影響しています。
ここではITアウトソーシングが注目されている理由を3つ解説します。

社内業務の効率化が図れる

ITアウトソーシングを利用すれば、システムの運用・管理が適切にできるため、社内業務の効率化に繋がります。そして結果的に、生産性も向上し、仕事を楽に進められるようになるでしょう。

労働人口減少の対策になる

ITアウトソーシングにより社内業務を効率良く進められれば、労働人口の減少にも対応できるでしょう。少子高齢化が加速している日本社会において、労働人口の減少は重大な社会問題であり、どの企業でも起こりうる問題です。実際に人手不足が原因で倒産した企業の数は、4年連続で過去最多を更新しています。
(参考:「人手不足倒産」の動向調査(2019年1~12月)
このように労働人口が減少していることで、思うように採用活動が出来ず、人手不足に悩まされている企業は多いのです。ITアウトソーシングを活用すれば、どの企業でも質の高いシステムの利用および運用が出来るため、人手不足問題の心強い味方になるでしょう。

IT技術の進化に対応できる

IT技術の進化に対応できることも、ITアウトソーシングのメリットです。

IT技術は目まぐるしい速度で進歩しており、「数年前の技術が今では古くなっている」ケースは少なくありません。しかし社内のITシステムに携われるスタッフが少ないなどの理由から、日常的に運用・管理が行き届いていないと、システムのアップグレードに手を付けられないのが正直なところでしょう。そこでITアウトソーシングを活用すれば、最新のIT技術を自社システムにも、容易に導入できます。
最新技術を活用できれば、より効率よく、生産性の高い仕事ができるようになるでしょう。

ITアウトソーシングのメリット

ITアウトソーシングを導入すれば、ITシステムの運用で生じた問題を解決できます。ここからはITアウトソーシングを導入するメリットを3つ解説します。

コストが低いため導入が容易である

ITアウトソーシングの活用は、自社でシステム担当者を採用するよりもコストが低いため、容易に導入できます。
コストが低い理由は、ITアウトソーシングは企業が必要な時にだけ利用できるからです。実際に導入コストが低いことで、上司・社長から決裁をもらうハードルも下がり、導入がしやすくなります。低いコストで自社内のシステムを適切に運用できるのが、ITアウトソーシングのメリットの1つです。

システムの質が向上する

ITアウトソーシングを活用すれば、最新のIT技術を簡単に導入できるため、システムの質も向上します。システムの質が向上すればセキュリティが強固になったり、稼働速度が上がって業務が円滑に回ったりと、様々な恩恵を受けられます。
逆に古い仕様のシステムだとセキュリティを簡単に突破されたり、稼働速度が遅くなって業務が円滑に回らなかったり、といった事態が起こるかもしれません。最新技術を持ったITアウトソーシングであれば、質の高いシステムを導入できるようになり、生産性が向上するでしょう。

本来やるべき業務に専念できる

ITアウトソーシングを活用すれば、担当者が本来やるべき業務に専念できるようになります。実際に担当者がエラー発生などのシステム対応に追われてしまうと、担当者が兼任している他の業務が滞ってしまい、会社全体として生産性の下落に繋がってしまいます。
ITアウトソーシングに委託すれば、システム担当のスタッフが他に抱えている業務に打ち込めるため、生産性の向上にもつながるのです。

ITアウトソーシングのデメリット

ITアウトソーシングは良いことばかりかというと、決してそうではなく、デメリットもあります。しかしデメリットに対する対策を施したうえで導入すれば、安心して利用できます。
ここではITアウトソーシングのデメリットを2つ挙げつつ、その対策も併せて解説します。

情報漏洩のリスク

システムを外部に委託することで、委託先から外部へと、社内の情報が漏洩してしまうリスクがあります。個人情報をはじめとした、重大な情報を管理しているシステムを委託する際には、より慎重に対応しないといけません。
そのためITアウトソーシングを利用する際は、

・業務に必要のないデータは渡さない
・「業務上知りえた情報は外部に漏らさない」といった誓約書を書いてもらう

などの対策を取って、情報漏洩を防ぐようにしましょう。

社内にノウハウが蓄積しない

社内にITシステムに関するノウハウが蓄積しないことも、ITアウトソーシングのデメリットです。
ITアウトソーシングで委託先が携わる工程の範囲が広いほど、社内にノウハウが蓄積されず、トラブルが起きた場合に対処できないリスクがあります。そこでITアウトソーシングを委託する際は、万が一トラブルが起きた際に社内でも対処できるように、以下の方法を取りましょう。

・システムの設計書を納品してもらう
・トラブルが起きた場合の対処法を資料にまとめてもらう

上記の方法を委託先に行ってもらえれば、万が一トラブルが起きた場合に、自社社員だけでも対処できるようになるでしょう。

まとめ

ITアウトソーシングを利用すれば、コストを掛けることなく自社内に最新技術の導入が可能になります。
それにより生産性の向上も見込めるでしょう。

【ITアウトソーシングのメリット】
・コスト削減につながる
・システムの質が向上する
・本来やるべき業務に専念できる
【ITアウトソーシングを利用するにあたって注意すべきこと】
・情報漏洩のリスクがあるため、業務に必要のない情報は渡さないようにする
・社内にノウハウが蓄積しないため、トラブルが起きた際の対処法を資料にまとめてもらう

自社のシステム担当者の手が回らない場合、人手が不足している場合には、ITアウトソーシングは心強い味方となります。さらに担当者が本来の業務に専念できるようになり、生産性の向上にもつながるでしょう。業務効率を上げたい、安いコストで最新技術のシステムを導入したい、等々システムに関する悩みがある時は、ぜひ一度ご相談ください。

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