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ServiceNowのHRSDとは、人事・総務担当者の負担軽減や従業員体験・満足度向上に役立つツールのことです。さまざまな情報へのスムーズなアクセスを実現するポータルサイト機能や従業員のセルフオンボーディングを促す機能、従業員に関する書類・データを安全に管理する機能などが実装されています。
本記事では、ServiceNowにおけるHRSDの概要や主なアプリ・機能、利用するメリットと導入効果について詳しく解説します。ServiceNowのHRSDについて知りたい方、利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

出典:HRSD公式Webサイト
HRSD(Human Resources Service Delivery)とは、ServiceNowが提供している人事・総務業務で活用可能なサービスのことです。HRSDの導入で問い合わせなどをデジタル化でき、人事・総務担当者、従業員双方のストレスや負担を軽減可能です。
ここからは以下の事項について詳しく解説します。
そもそもServiceNowとは、業務プロセスを自動化・効率化するクラウド型プラットフォームのことです。2004年にアメリカで創業したServiceNow社の製品で、業種・業界を問わず多くの国内企業でも用いられています。
単体でも活用できますが、複数システムとの連携やデータの統合も可能で情報へのスムーズなアクセスの実現に役立ちます。また、柔軟性が高く各企業の目的や状況、ニーズに応じたカスタマイズが可能です。
なお、ServiceNowの詳細は以下をご覧ください。
⇒ServiceNowとは?特徴や導入効果とメリット、機能を解説
弊社SMSデータテックではServiceNowの導入・開発・保守運用に関するサービスを提供しています。ご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。
HRSDが注目されているのは、人事・総務部門が以下の課題を抱えているためです。
人事・総務部は、従業員からのさまざまな問い合わせに対応する必要があります。例えば、以下の問い合わせがあり、内容によっては回答に時間がかかるものもあるでしょう。
問い合わせ対応に時間がかかれば、人事部門のコア業務である採用や育成施策の検討・実行が疎かになるでしょう。
また、人事業務は属人化しがちです。業務が属人化すれば、特定の従業員に負担がかかったり、担当者が忙しい場合に業務が進まなかったりするリスクがあります。
HRSDの導入・利用により、問い合わせ対応の効率化や属人化の解消が可能です。

ServiceNowのHRSDで利用できる主なアプリや機能は以下の通りです。
ここからは、上記の各アプリ・機能について順に解説します。
コミュニケーションやアプリ、タスクにアクセスするためのポータルサイト機能です。さまざまな情報に対して、シームレスにアクセス可能です。直感的なインターフェースが採用されており、誰でも使いやすいでしょう。
また、利用する従業員の勤務場所やロール、職種に基づき、表示するコンテンツのパーソナライズもできます。
業務や学習、コミュニケーションをサポートする機能です。業務フローに基づきカスタマイズした学習体験を、各従業員に最適なタイミングで提供できます。
また、アンケートの作成と収集も可能です。内容を分析して対策を検討すれば、従業員体験の向上を図れるでしょう。
従業員からの問い合わせや要求の解決にかかる時間を短縮する機能です。サービスデスクツールによせられた問い合わせや要求を一元管理でき、迅速に内容を把握可能です。
また、自動ワークフロー機能で問い合わせに関連する情報にアクセスしやすくすることで、従業員のセルフオンボーディングを促します。人事担当者の負担軽減と従業員体験の向上が期待できるでしょう。
ServiceNowのモバイルアプリです。タスクの実行やコンテンツの閲覧、ヘルプの取得をスマートフォン上で行えます。また、申請や承認もスマートフォンから可能で、利便性の向上が期待できます。
生成AIを用いた対話型チャットボット機能です。ユーザーが必要な情報を検索する際のサポートを行います。人事担当者がサポートしなくても、従業員は問題を簡単かつ早く解決できるでしょう。
チャットボットの会話内容は、直感的なデザイナーで作成できるため、専門的なエンジニアは必要ありません。また、AIが搭載されており事前に定めていない内容への応答も可能です。
パフォーマンスの監視や改善できる分野の見極めなどを行う機能です。専用の測定基準とダッシュボードでパフォーマンスの状況が測定されるため、瞬時に状況の把握や意思決定が可能です。重要事項が明確になり、スムーズにタスクの割り当てや依頼が可能になるでしょう。
重大な問題・課題を先回りして検出する機能です。また、複数の問題にみられる類似性にフラグが立てられるため、原因の特定に役立ちます。
実際のプロセス・タスクデータを用いて、ワークフローのパフォーマンスを最適化する機能です。AIがプロセスフローを作成してくれるため、迅速に気付きを得られます。ServiceNow内に留まらず、外部アプリを含めた全体のプロセスとタスクを可視化可能で、業務全体の情報を素早く把握できるでしょう。
退職した従業員とのつながりを維持するポータルサイトです。退職者は、離職従業員サービスセンターから給与情報や税務書類に関する問い合わせが可能です。
サポート担当者などのスケジュールとタスクの最適化により、チームパフォーマンスを向上させる機能です。シフトやオンコールリスト、休暇申請の管理が可能で、電話などに対応する体制の維持に役立ちます。
また、AIが能力開発推奨項目を作成する機能も実装されており、個人の希望も踏まえながら個人・チーム全体のスキルアップを図れます。
従業員の人事ファイル・書類をペーパーレス化して、管理する機能です。データごとに保存期間を指定できるため、法的な保存要件にも対応可能です。また、アクセス権限の設定もでき、関係ない第三者が個人情報にアクセスしたり、消去したりする心配もありません。

ServiceNowのHRSDを用いるメリットや導入効果は以下の通りです。
最後に、上記の各メリットと導入効果について詳しく解説します。
HRSDの申請や問い合わせ用のポータルサイトを活用すれば、ワークフローのペーパーレス化を推進できます。用紙を利用した申請が不要になり、申請・承認のために出社する必要はありません。
また、どの申請書を使い、誰に申請すれば良いかも明確になります。手間を軽減でき、テレワークもしやすくなるでしょう。
HRSDは人事担当者の負担軽減にも有効です。HRSDを用いれば、ワークフローの自動化と申請・承認の一元化が可能です。
また、システム上での業務・タスクの管理が可能で、誰にどの程度の負担がかかっているか把握でき、管理職は従業員をサポートしやすいでしょう。システムにデータが蓄積されるため、同じような問い合わせへの回答もしやすくなります。
HRSDの利用は従業員体験(EX)の向上にも役立ちます。HRSDで問い合わせへの返答や申請・承認、タスク管理などの業務を効率化することで、前述の通り人事担当者の負担軽減が可能です。
また、回答や承認スピードが向上して、質問・申請した従業員のEX向上につながるでしょう。ポータル経由でどこからでもアクセス可能なため、多様な働き方の実現もしやすくなります。
HRSDを用いて業務を行うことで、業務フローの可視化・標準化も可能です。システムを利用すれば属人化を解消できます。特に、定期的に発生する業務フローの可視化や標準化は、スムーズな業務処理の実現と効率化を図りやすい体制の構築につながるでしょう。特定の担当者が不在、もしくは多忙による業務の遅延も防止可能です。
属人化の解消・標準化のメリットに関する詳細は以下をご覧ください。
⇒業務の属人化を解消する方法とは?属人化の原因や解消するメリットも解説

HRSDとは、ServiceNowが提供している人事・総務業務で活用可能なサービスのことです。例えば、さまざまな情報へのスムーズなアクセスを実現するポータルサイト機能や従業員のセルフオンボーディングを促す機能、従業員に関する書類・データを安全に管理する機能など、多彩な機能が実装されています。導入すれば、人事担当者の負担軽減や従業員体験の向上、ペーパーレス化の推進に役立つでしょう。弊社SMSデータテックではServiceNowの導入・開発・保守運用に関するサービスを提供しており、特にHRSD領域に力を入れています。ご興味がある方は、お気軽にお問い合わせください。