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VDIとは?VDI導入のメリットや構築方法4つを解説
近年、情報漏洩の対策やテレワークによる働き方改革が推進されており、VDI(仮想デスクトップ)が注目を集めるようになりました。しかしVDIが注目されているとは言え「どのようなメリットがあるかわからない」「導入する理由がわからない」など、VDIを導入するだけ意味がないと考える担当者も少なくありません。今回は、VDIが必要になった理由や導入メリットを中心に解説します。
目次
VDIとは
VDI(Virtual Desktop Infrastructure:仮想デスクトップ)とは、ファット端末(個人用端末)内にOSやアプリケ―ション配置せずに、代わりにサーバ上に集約して稼働する仕組みです。ユーザは、クライアントPCからネットワークを通じて仮想環境にアクセスすることで、社外からでもデスクトップやアプリケーションを操作できます。VDIはローカル端末内のデスクトップと同等の使い勝手と機能を有しているため「使いにくい」と感じることはなく、いつも通りのパフォーマンスを発揮できます。
VDIが必要となる理由
VDIが注目される理由として、大きく2つあります。それは「テレワークの導入による働き方改革」と「自然災害時の対策手段」です。どちらも従業員の満足度や取引先・社会の印象に関わるため、ビジネスを続ける上で軽視してはいけません。
テレワークの導入による働き方改革
VDIは、環境やデータは全て一元管理されるため、デバイスに依存しません。そのため、一定のセキュリティを保持したまま、自宅や外出先など、場所を問わずに自身のデスクトップ環境にアクセスすることができます。昨今では、新型コロナウィルスの蔓延や働き方改革の一環としてテレワークを導入する企業も多く、VDIはその一翼を担う技術となっています。
自然災害時の対策手段
日本では、世界規模でみても希有なほど自然災害による被害が多発しています。2021年8月には、九州全域で過去に経験がないほどの豪雨に見舞われました。豪雨によって冠水や土砂災害、河川の氾濫など、大規模な二次災害にまで発展するケースも少なくありません。
近年では、災害に対する意識が強まりつつあり、BCP対策やDR(ディザスタリカバリ)など、企業毎に様々な対策が進んでいます。ビジネスにおいては被害規模に関係なく、迅速な復旧と事業の継続が求められます。たとえシステムへの被害が少なく、システム面では事業継続に影響がない場合でも、社員が出社できなければ意味がありません。VDIを導入することで、ネットワークさえあればリモートによる操作が可能になるため、危険を冒して出社する必要がなくなります。
VDIのメリット
VDIはファット端末に比べ、大きなメリットが2つあります。
働き方改革の実現
VDIにより、場所を問わずに仕事をすることができるため、テレワークやフレックス制の導入が容易になります。また、テレワークを行う上でセキュリティ面の懸念がありますが、VDIではサーバにデータが集約されるため、端末を起因とした情報漏洩を防ぐことができます。一方でサーバが攻撃表面となる可能性があるため、平時からセキュリティ対策は怠らないようにしましょう。
ソフトウェアやアプリケーションの追加・更新が容易
ファット端末では個々の端末にソフトウェアやアプリケーションを追加・更新しなければならず、メンテナンスの手間やコストがかかっていました。VDIでは、仮想環境のメンテナンスをするだけなので、メンテナンスの手間やコスト削減に繋がります。
VDIの構築方式4パターン
VDIは「VDI方式」「SBC方式」「HDI方式」「DaaS方式」の4つの方式があり、それぞれ特徴が異なります。企業規模や事業内容に応じて選択しましょう。
VDI方式
VDI方式は、サーバ上にクライアント毎に仮想環境を構築する方式です。WindowsOSでは操作端末毎にVDA(バーチャルデスクトップアクセス)ライセンスが必要ですが、ユーザ毎にアプリケーションを変更できるため、自由度の高い環境構築ができます。
SBC方式
SBC方式(サーバデスクトップ共有方式)は、サーバ上のOSやアプリケーションを複数のユーザで共有する方式です。VDI方式と異なり、OSやアプリケーションに複数人がアクセスするため、ストレージやメモリなどの物理リソースを効率的に利用でき、低コストで運用できます。
HDI方式
HDI方式(ホスト型デスクトップインフラ方式)は、ひとつの物理サーバをひとつのファット端末で操作する方式です。ユーザひとり当たりの占有可能リソースが大きくなるため、ファット端末と同等のパフォーマンスが期待できます。コスト面でもVDIやSBCよりも抑えられる可能性が高いです。
DaaS方式
DaaS方式(パブリッククラウド方式)は、VDIの物理サーバをパブリッククラウドに置き換えた方式です。イニシャルコスト・ランニングコストを抑えながら、高いパフォーマンスを発揮できます。クラウドの導入については、既に導入している場合を除き、自社で用意するよりも専門の企業が提供しているサービスを利用することが手間なく済むためおすすめです。
まとめ
今回は、VDIが必要になった理由や導入メリットを中心に解説しました。VDIを導入することで働き方改革や災害時の対策としても役立ち、間接的に従業員の満足度の向上・市場からの信頼性向上にも繋がります。VDIの導入は自社の事業に合う方式を選定する必要があるため、気になる方は専門家へ一度相談してみてはいかがでしょうか。
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