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マクロの組み方とは?VBAとの違いやサンプルコードについて紹介
業務の効率化が企業や個人の成長に直結する中、マクロというツールが注目を集めています。しかし、マクロの組み方に関する課題が多く存在します。
この記事では、その課題に焦点を当て、基本的なマクロの組み方から実践的な活用方法まで紹介します。業務の自動化に興味がありながらもマクロの組み方に不安を感じている人、自動化を手軽に行いたいけれど方法が分からない人は必見です。
目次
マクロとは
マクロとは、作業を自動化するための方法で、プログラム内に記録された一連の操作を自動的に実行する機能を指します。
マクロを構築することで、Excelやほかのアプリで反復的なタスクを効率的に処理できるようになります。
VBAとの違い
マクロは作業の自動化を可能にする手法であるため、VBA(Visual Basic for Applications)とは異なります。VBAはExcelなどのアプリケーションに組み込まれたプログラミング言語で、マクロはその中で実行されます。
VBAについては下記のブログで詳しく紹介しています。
➡「VBAとは?メリットやVBAでできる業務改善事例15選をご紹介!」
マクロの利用シーン
マクロはさまざまなシーンで利用されます。例えば、大量のデータの整理、反復的な作業の自動化、複雑な計算の高速化など、業務全般で効果を発揮します。
メリットとしては、時間の節約やヒューマンエラーの削減などが挙げられます。
マクロの簡単なサンプルコード
以下は、基礎的な操作に関するサンプルコードの一例です。このコードはシートを整理する際に使用できます。
これ以外にもさまざまなマクロのサンプルコードを知りたい方は以下の記事をご覧ください。(マクロコード45種類を紹介!)
⇒便利なマクロ一覧!マクロの組み方やそのまま使えるコードを紹介
Sub シート整理()
' シートを並べ替えるマクロの例
Sheets("Sheet1").Activate
Cells.Select
Selection.Sort Key1:=Range("A1"), Order1:=xlAscending, Header:=xlYes, _
OrderCustom:=1, MatchCase:=False, Orientation:=xlTopToBottom
End Sub
マクロの組み方
ExcelVBAを使ってマクロを組む場合、下記の流れで設定・実行できます。
マクロのプログラミング環境の設定方法
まずはマクロの環境を設定しましょう。以下の操作で確認できます。
1.Excelを開く
Excelを起動し、作業するブックを開きます。
2.「開発」タブをクリック
「開発」タブが表示されていない場合は、Excel上部のメニューから「ファイル」→「オプション」→「リボンのユーザー設定」で「開発」を有効にします。
3.「開発」タブから「Visual Basic」を選択
4.新しいモジュールを挿入
VBAエディタ上で、左側のプロジェクトエクスプローラーで作業するブックを選択し、右クリックして「挿入」→「モジュール」を選択します。
モジュールには主に下記の4種類があります。
この記事では標準モジュールにVBAを記述する方法を解説します。
Microsoft Excel Objects | 何か操作をしたら自動的にマクロが動き出す固定表現 |
フォームモジュール | フォームを表示し動作を指示する |
クラスモジュール | 「クラス」を定義するクラスはオブジェクト指向型のマクロに利用される |
標準モジュール | VBAを記述するエリア |
基本的なコードの書き方と実行方法
標準モジュールを作成すると「Option Explicit」と書かれたエリアが現れます。ExcelVBAのコードは標準モジュールの該当エリア内に記述することで実行できます。
コードを記述する際の基本構文は次のようになっており、「処理内容」に記載した内容が実行されます。
Sub プロシージャ名()
処理内容
End Sub
たとえば、下記のコードは、テストシートのA1セルに「Hello, World」と表示します。
Sub HelloWorld()
Sheets("テスト").Range("A1").Value = "Hello, World!"
End Sub
コードを書いたら保存しVBAエディタを閉じます。その後、「開発」タブで「マクロ」をクリックし、実行したいマクロを選択して実行します。
上記の例の場合、うまく実行できればA1セルに「Hello, World」と表示されるでしょう。
エラーのトラブルシューティング方法
VBAのエラーにはいくつか種類があります。
- 構文エラー
コードの文法ミスに対処するため、エディタのエラーメッセージを確認します。 - ランタイムエラー
実行時に発生するエラーに対処するため、デバッグツールを駆使してエラーが発生した行を特定します。 - 論理エラー
期待した結果が得られない場合、コードの修正を行います。
なかでも、ランタイムエラーや論理エラーの場合、デバッグを行う必要があります。
デバッグには、下記の3通りの方法があります。
- ステップ実行
ブレークポイントを付与することで、1行ずつコードを実行し、変数の状態や処理の流れを確認します。 - 変数の監視
変数の値をモニタリングし、期待通りのデータが取得できているかを確認します。 - エラーメッセージの解析
エラーメッセージから問題の原因を特定し、対処法を見つけます。
マクロの組み方や運用に自信がない方、更なる効率化を求めている方のために、弊社では自動化ソリューションを提供しています。専門家が業務を分析、最適な自動化ソリューションを提案し、導入、その後の運用まで、一貫してサポートします。これにより、マクロによる自動化だけではカバーできない業務の効率化を実現します。
業務自動化に役立つマクロ例
実際の業務に役立つマクロをいくつか紹介します。
例1
大量のデータから特定の条件を満たす行だけを抽出し、別のシートやブックにコピーします。
Sub フィルタリングとコピー()
Sheets("データシート").Columns("A").AutoFilter Field:=1, Criteria1:="条件"
Sheets("データシート").AutoFilter.Range.SpecialCells(xlCellTypeVisible).Copy
Sheets("結果シート").Range("A1").PasteSpecial Paste:=xlPasteValues
Application.CutCopyMode = False
Sheets("データシート").AutoFilterMode = False
End Sub
例2
フォームに入力されたデータを自動的にExcelに反映し、必要な計算を行います。
Sub データ入力と計算()
Dim ws As Worksheet
Set ws = ThisWorkbook.Sheets("データ入力シート")
' フォームからのデータを取得
Dim inputData As Variant
inputData = InputBox("データを入力してください(A1セルから順に)", "データ入力")
' データを対応するセルに入力
ws.Range("A1").Resize(UBound(inputData) + 1, 1).Value = Application.Transpose(inputData)
' 計算実行
' 例: 合計をB1セルに表示
ws.Range("B1").Formula = "=SUM(A:A)"
End Sub
より多くの具体例は下記のブログで紹介しているので参考にしてください。
➡「便利なマクロ一覧!マクロの組み方やそのまま使えるコードを紹介」
カスタマイズの方法と注意点
マクロをカスタマイズする際は、変数や定数を変更して、処理の対象や条件を環境に合わせましょう。また、何度も同じ数値や参照先を使う場合は、コードに直接書き込むのではなく、変数で管理することでカスタマイズ性を担保できます。
新規の処理を追加したい場合は、既存のマクロに追加するのではなく、別のマクロにて作成し、呼び出し機能を使うと管理が煩雑にならずに済みます。
注意点として、マクロをカスタマイズする場合は、操作前に必ずバックアップを取得しておきましょう。また、別の人がカスタマイズする可能性を考慮して、コードには処理内容のコメントを残しておくとよいでしょう。
マクロを学ぶためには
マクロを学ぶためには、以下の方法を参考にしてください。
これらの方法を組み合わせることで、スムーズにマクロの理解と実践を進めることができます。
オンラインコースやチュートリアルの受講
UdemyやLinkedIn Learningなどで提供されているVBAやExcelマクロのコース、チュートリアルを受講しましょう。
関連書籍の読破
VBAやExcelマクロに関する書籍を読むことで、より深い知識を得ることができます。
有名な書籍や参考書が豊富にありますので、初学者向けから上級者向けまで選択できます。
マクロ学習リソース
Web上には無料で利用できるマクロ学習リソースがあります。各種開発者のコミュニティ、ブログ、フォーラムなどで役立つ情報を入手しましょう。
Web上に公開されているコードの分析
ほかの人が公開しているVBAのコードを読んで分析することも学びの一環です。
GitHubや開発者コミュニティなどでほかの人が共有しているプロジェクトやスクリプトを見つけ、理解しましょう。
まとめ
マクロは単なる作業の効率化だけでなく、精度向上や生産性の向上にも効果的です。業務の自動化を目指す人にとって、この記事はマクロの基本から応用までを広くカバーしています。学習リソースを活用しながら、自身の業務にマクロを取り入れ、効率的な業務遂行を実現してください。
また、弊社SMSデータテックでは自動化ソリューションを提供しています。専門家が業務を分析、最適な自動化ソリューションを提案し、導入、その後の運用まで、一貫してサポートします。これにより、マクロによる自動化だけではカバーできない業務の効率化を実現します。マクロの組み方や運用に自信がない方、更なる効率化を求めている方は、お気軽にご相談ください。
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