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企業のIT基盤として必須となったAWS。クラウド環境の事業利用のポイントは?
企業や組織にとって、IT基盤の確保と活用は基本的な業務運営上で前提条件ともなっています。企業を支える基盤である以上、安全かつ安定したITインフラを選択する必要があるのですが、自前で一から用意しようとすると初期投資と運用コストが大きな負担となりかねません。
クラウドサービスの普及はその問題を解決する選択肢となりました。登場から一定の期間を経ることでサービスが安定し、セキュリティが確保され、コスト面でもメリットが出るようにかわりました。
そんなクラウドサービスの提供者として世界トップシェアを誇るのがAWSです。本記事ではAWSが選ばれる理由とその活用事例を示し、利用時の注意点などを紹介します。
目次
IT基盤のスタンダードとなったクラウド。シェアNo.1を占めるAWSとは?
クラウドファーストというキーワードが示すように、いまやIT基盤の第一の選択肢となったクラウドサービス。トップベンダーであるAWSについて概要とメリット、事例を紹介します。
AWSとは
AWS(Amazon Web Services)はEC大手のAmazon社が始めたクラウドサービスです。世界中でサービス展開されており、日本国内ではアマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社によって運営されています。
アメリカの調査会社Gartnerの2022年6月に発表した情報によると、2021年の世界のクラウドサービス市場(IaaS)でAWSは37.1%とNo.1のシェアを占めています。2位のMicrosoft(Azure)と比較しても2倍近くのシェアを持ち、成長が続いている状況です。
AWSは豊富な機能をサービス提供しており、柔軟な契約形態によりスタートアップからエンタープライズ、公的機関など幅広い利用者を持ちます。セキュリティ性能においても最高水準であり、機密情報を扱う組織にも採用されています。最新技術の取り込みを積極的に行い、2022年7月24日時点で200を超えるサービスを継続的に提供しています。
AWSの主なサービスなどについては、こちらの記事も参照ください。
AWSのメリット
AWSは当然ながら一般的なクラウドサービスのメリットを提供しています。
- すぐに環境を利用できる
- ネットワークに接続できる環境であれば時と場所を選ばない
- ハードウェア維持が不要
- スケーラビリティ
さらに一般的なメリットに加えて、トップクラウドベンダーであるAWSの独自のメリットも持っています。
- 提供するクラウドサービスの種類が豊富で柔軟に活用することが可能
- 利用者が多いため、事例が多く、情報を得やすい
- 高いセキュリティ性能
AWS利用の事例
AWSは国内外を問わず豊富な利用事例を持っています。具体的なケースを紹介します。
事例(1)Coca-Cola Freestyle
アメリカを中心にCoca-Cola社が展開しているFreestypleは、専用の自動販売機で各種のフレーバーを自分好みにブレンドして飲むことができるというサービスです。これにタッチレスでスマートフォンから注文ができるようにする仕組みとして、AWSが活用されました。
「カメラをディスプレイに向けるとQR コードを自動スキャンし、それにより即座にクラウドに接続して、Coca-Cola Freestyle ユーザーインターフェイスをスマートフォンに表示させます。次にブランドとフレーバーのフルメニューから選択し、スマートフォンでオプションを押すだけでドリンクを注ぐことができます。」
この仕組みを実現するべく、スマートフォンからの注文をAWSのサービスが受け付け、即座に自動販売機から注ぐフレーバーの量を調整しながらコップにドリンクを注ぐソフトウェアが構築されました。2~3秒のずれでドリンクは正しくコップに注がれず、ユーザの体験を実現する難易度は非常に高いものでした。
この仕組みのすべてがAWSのサーバーレスアーキテクチャ上に構築され、プロトタイプを1週間で作成。その後、ソフトウェアを改善しWebアプリケーションを150日間で10000台のマシンに拡げることに成功しています。
事例(2)Netflix
インターネットテレビネットワークのNetflix は、190を超える国々で2億人以上の会員が毎日1億2500万時間のテレビ番組や映画を楽しむ巨大サービスです。このNetflixのデータベース、分析、推奨エンジン、動画トランスコーディングなどでもAWSが活用されており、そのサーバーインスタンス数は100,000個を数えます。
事例(3)NASA
AWSはNASAの火星探索を支援しています。2021年に火星に到着したNASAの探査機。この探査機からの科学、工学的データがAWSで地球に向けて処理およびホストされています。
事例(4)TOYOTA Connected Car
TOYOTA社が進めるコネクテッドカーのサービスプラットフォームにもAWSが選択されています。大規模なデータ量の処理を行える強力なプラットフォームとして、AWSのサーバーレスコンピューティングアーキテクチャが採用されているのです。
事例(5)任天堂 DeNA
任天堂とDeNAが手を組んでサービス提供しているスマートフォン向けゲーム「マリオカート ツアー」。サービスの重要なカギを握るデータベースにマネージドサービスAmazon Auroraを採用しています。世界中のユーザに向けて快適な利用環境を提供するためにAmazon Auroraが活用されているのです。
事例(6)浜松市
浜松市の進めるデジタル・スマートシティプロジェクト。都市 OS(データ連携基盤)としてAWSのサーバーレスコンピューティングが採用されています。
AWS活用において考慮したいポイントとは
多くのメリットと成功事例を持つAWSですが、利用に際しては注意が必要な点もあります。考慮しておきたいポイントについて記載します。
有効活用にはAWSに関する知見が必要
AWSで実現できることは多いのですが、数多くのサービスの中から利用するサービスを選択しどの様に組み合わせればよいのかは、初めて利用するユーザにとっては難しい問題です。200を超えるサービスはそれぞれどのようなものなのかを知り、どの様なシーンで利用し、どうやってシステムの一部に組み込むのかというAWSに関する知見が活用には必要となります。
さらに利用量による従量課金制のためコストを抑えて利用するためのノウハウも必要です。セキュリティ面でも利用者側での対処が求められる部分があるため、一定の知見を持って利用しなければなりません。
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AWSではパートナーネットワークとしてAWSの活用に長けた企業を認定しています。AWS利用やAWSによるソリューションの提案、支援ができる事業者を探しやすくなる仕組みです。パートナーネットワークに登録された「セレクトコンサルティングパートナー」と手を組むことにより、AWSを利用したことのない組織にとって、事例とノウハウが得られる大きなメリットがあります。
SDTではAWS活用に向けたサービスを提供しています。
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