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ChatGPT Searchとは、2024年11月1日に正式リリースされたChatGPTにおけるWeb検索機能のことです。柔軟で高度なWeb検索がしやすく、引用元も記載されるため、情報の効率的なリサーチに役立ちます。
本記事では、ChatGPT Searchの概要や特徴・強み、使い方と注意点について詳しく解説します。ChatGPT Searchについて知りたい方、情報収集を効率化したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPT Searchとは、ChatGPTに新しく追加されたWeb検索機能のことです。2024年7月25日にプロンプトタイプの「SearchGPT」としてリリースされ、一部のユーザーなどに対するテストを行い、2024年11月1日に正式リリースされました。
Google ChromeやMicrosoft Edge、Safariなどの従来型検索エンジンとは異なり、対話型での検索が可能です。回答に対する追加や深掘りの質問も可能で、チャットする感覚で情報をリサーチできます。
現在は無料ユーザーを含め、全ユーザーがChatGPT Searchを利用できます。
リリース当初は、ChatGPT PlusやTeamプランなどの有料プランを利用しているユーザーと、ウェイトリスト登録ユーザーのみが活用できました。ただ、2024年12月16日にOpenAIは全ユーザーの利用を開始したため、現在では無料ユーザーであっても利用可能です。
続いて、ChatGPT Searchの特徴や強みについて解説します。
ChatGPT Searchでは、柔軟で高度なWeb検索が可能です。AI技術が活用されているため、ユーザーの検索意図を理解した上で回答が生成されます。また、さまざまなWebコンテンツを参照して、バランスの取れた回答をアウトプットしてくれます。リアルタイムの情報も検索でき、従来のChatGPTにおける課題でもあった、最新の情報が学習されておらずデータが古いといったこともありません。
情報をわかりやすく視覚化してくれるのも、ChatGPT searchの特徴です。検索結果はテキストだけではなく、グラフやチャート、図表なども用いて表示されます。視覚的にわかりやすいデザインとなっており、情報を理解しやすいでしょう。
ChatGPT searchでは、アウトプット情報における信頼性を担保する目的でデータの引用元が表示されます。どの情報がどこから得られたかを簡単に確認でき、情報が正しいかを判断しやすくなります。
OpenAIはWeb上の豊富な情報と信頼できるパートナーとの提携により、ユーザーに価値ある情報提供を目指すと発表しており、出版社やクリエイターとの提携を進めています。提携を推進している先には大手メディアのThe AtlanticやNews Corpなども含まれているため、情報の質や信頼性が担保されるでしょう。
広告が表示されないこともChatGPT searchの特徴です。従来の検索エンジンでは広告が表示されるためストレスを感じたり、検索結果に対して煩雑な印象を持ったりするケースもあるでしょう。ChatGPT searchでは広告が非表示となっているため、検索結果のみに集中できます。
続いて、ChatGPT searchの使い方を紹介します。
まずは、以下の手順でChatGPTのアカウントを作成しましょう。
上記で、アカウント作成が完了です。
ChatGPT searchの使い方は非常に簡単です。
まずは、ChatGPTにログインしましょう。検索ボックスに「ウェブ検索」ボタンがあるため、クリックしてプロンプト入力後にEnterキーを押すだけです。
検索結果の下部に表示される「情報源」をクリックすると、右側に情報の引用元が表示されます。
出典:ChatGPT search|Chrome ウェブストア
Google Chromeの拡張機能をインストールして、Google Chromeで利用することも可能です。拡張機能を活用する場合の使い方は、以下の通りです。
ChatGPT searchの拡張機能を利用すると、Google Chromeのトップページで検索窓が表示されなくなります。
なお、その他ChatGPT関連の便利な拡張機能を知りたい方は、以下をご覧ください。
⇒ChatGPT for Googleとその他ChatGPTのChrome拡張機能15選!
次に、ChatGPT searchの活用事例を紹介します。
ChatGPT searchでは旅行の情報を集められます。具体的には、観光スポットや航空券・ホテルの価格、旅行先のイベント情報などを簡単に検索できます。旅行先や日程、予算などを入力すれば、詳細な旅行計画を立ててもらうことも可能です。
商品やサービスの比較にも、ChatGPT searchは有効です。例えば「AirPods Pro 2がもっとも安いサイトを教えて」とリクエストすれば、比較した結果を表示してくれます。自分で複数のサイトを見ながら比べる必要はありません。
市場動向や競合の調査にも、ChatGPT searchは役立ちます。プレゼンや社内会議の資料に得られた情報を活用すれば、説得力のある内容になるでしょう。
SNSやトレンド分析も、ChatGPT searchを活用すれば効率化できます。話題のトピックや特定のハッシュタグ動向分析ができ、市場のトレンドを簡単かつ迅速に把握可能です。
プログラミング言語と行いたい内容を指定したリクエストを出せば、コード生成も行ってくれます。また、実際に作成したコードを基に問題点の修正も依頼できます。
ただ、コードの生成やライティングを行いたい場合には、専用のツールである「ChatGPT-4o with canvas」の利用がおすすめです。ChatGPT-4o with canvasの詳細を知りたい方は、以下をご覧ください。
⇒ChatGPT-4o with canvasとは?特徴や活用方法、活用例を解説
次に、ChatGPT Search活用のポイントについて解説します。
検索内容を指示するプロンプトは、具体的に入力しましょう。ChatGPT Searchは従来の検索エンジンとは異なり、ユーザーの質問を解釈するとともに文脈に応じた回答を返す特徴があります。ただし、完全に理解できるわけではありません。
例えば、旅行の情報を検索する際に「近隣のカフェを教えて」と入力するのではなく「新宿駅から徒歩10分以内で、落ち着いた雰囲気のカフェを教えて」と具体的に条件などを入力します。具体的なリクエストをすれば、欲しい情報を得やすくなります。
対話形式で回答の深掘りをすることも重要です。例えば「エジプトの観光名所を教えて」と指示した場合、箇条書きの観光名所と各名所の簡単な説明が表示されます。気になる場所があれば、追加で質問しましょう。
ChatGPT Searchで検索しても、一回のプロンプト入力で欲しい情報を得られないケースもあります。追加の情報入力や質問を繰り返せば、より詳細で自分に合う情報を見つけられるでしょう。
最後に、ChatGPT search活用における注意点について解説します。
ChatGPT searchが回答する情報は、全て正しいとは限らないため注意しましょう。「ChatGPT Searchの特徴や強み」の箇所で解説した通り、OpenAIは大手メディアなどとの提携を進めており、情報の信頼性を向上させています。
ただ、Web上に存在する間違った情報や古い情報がアウトプットされる場合もあるでしょう。また、ChatGPT searchが情報を要約する過程で、重要な情報が欠ける恐れもあります。正確な情報が必要な場合には、アウトプットデータにおける引用元の確認が必要です。
ChatGPT searchでは、検索で収集した情報がAIのモデル学習に利用されることはありません。ただ、GPT-4oやGPT-4o miniなどのAIモデルを、より有用かつ安全性の高いものにする目的で使用されているGPTBotの学習データとして、利用される可能性が存在します。
自社の情報を入力・検索した場合、その内容が学習され別のことに使われる恐れがあります。機密情報のデータ入力や検索は避けた方が良いでしょう。
robots.txtタグを活用すれば、GPTbotのクロールをブロックできます。具体的な項目とタグは以下の通りです。
項目 | 概要 | robots.txtタグ例 |
---|---|---|
OAI-SearchBot | サイトクロールとChatGPT searchの検索結果表示を制御 |
|
GPTBot | サイトクロールとAIモデルの学習に使われるコンテンツを制御 |
|
ChatGPT-User | ChatGPTユーザーにおけるサイト情報参照を制御 |
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ChatGPT Searchとは、ChatGPTに新しく追加されたWeb検索機能のことです。柔軟で高度なWeb検索がしやすく、情報の効率的なリサーチに役立ちます。
ただし、Web上に存在する間違った情報などが原因で、ChatGPT Searchの回答が正しくないケースも存在します。また、ChatGPT Searchで自分の意図した回答を得るには、具体的なプロンプト入力などの工夫も必要です。
SMSデータテックでは、ChatGPTの使い方や効果的なプロンプトを作成する方法、注意点などを解説する講座を開催しています。プロンプトのポイントを知りたい方は、ぜひご参加ください。