11月28日(木)に「ダークウェブで何が売られている?迫りくる新たな脅威への対応策」のセミナーを開催いたします。 今回のセミナーは、1...
システム監視はなぜ必要なのか?監視の目的や監視設計の考え方を解説
昨今のシステムはビジネスに必要不可欠な存在です。
万が一障害が発生した場合は、停止時間を最小限に留めなければなりません。また、常にシステムが正常に稼働していることを担保する必要もあります。そこで重要なのがシステム監視です。システム監視によって、異常が発生した場合でも即座に対応することができるようになります。しかし、一概にシステム監視と言えど「監視対象が多すぎて何を基準に監視して良いかわからない」という疑問が浮かびます。
今回は、システム監視の必要性と目的を解説した上で、監視設計の考え方を紹介します。
目次
システム監視とは
システム監視とは、その名の通りシステムが安定して稼働していることを監視します。システムの中にはサービスを提供しているシステムもあれば、基幹(インフラ)システムもあるでしょう。どのようなシステムであれ、障害発生時には迅速に対応し問題解決に努めなければなりません。システム監視を行っていない場合、迅速な対応が難しくなること、障害の原因特定に時間がかかる等、安定しないシステムになってしまいます。
システム監視の必要性と目的とは
企業システムは、日常的に発生する障害や想定外の障害にも備えなければなりません。確かに、今のシステムは高性能であり障害発生のリスクも低くなっています。しかし、障害の原因は使用している機器のバージョンやウイルス攻撃、オペレーションミスや停電など、いかなる状況でも発生する可能性があります。発生リスクが低いとしても障害への対策を怠る理由にはなりません。どのようなシステムであれ、障害の対策を講じるとともに、障害が発生した場合には即座に検知し、迅速に対応する体制が必須なのです。システム監視を怠ることでどのような問題が発生するのか、一例を紹介します。どれもビジネスにおいては多大な影響を与える可能性があり、軽視できません。
- 夜間や休暇中に発生した障害に気づかない
- 夜間ジョブが止まっていることに気づかない
- リソースが閾値に達してしまいシステムダウンの可能性に気づかない
障害発生から時間が経過するたびに、大きな問題に発展する可能性があります。特に休日や夜間等、担当者が不在となる時間こそ、システム監視による早期発見が重要です。
システム監視の種類
システム監視はサービス監視とインフラ監視の2種類に分けられます。それぞれ監視目的と監視対象が異なるため、特徴と監視対象を紹介します。
サービス監視
サービス監視は、サービスが正常に稼働していることを監視します。サーバで動作しているWebアプリケーションを対象とし、リクエストやレスポンス、サイトへのアクセス、サイト上の操作等のWebシナリオを監視します。ユーザがインターネット経由で利用しているサービスの正常性を確認をすることが主な役割です。
監視対象
インフラ監視
インフラ監視は、ネットワークやサーバー、リソース等のインフラ周辺を監視します。システム障害が発生の予防や原因特定は、インフラ監視によって実現することができます。
例えば、冗長化したサーバーを監視することで、1台のサーバーがダウンしたとしてもシステムは継続して稼働できます。サーバーダウン時の異常を検知することもでき、大きな障害に発展する前に問題を解決することができます。インフラ監視は、システム障害の予防だけでなく原因特定にも大きな効果を持っているのです。
監視対象
システム監視における監視設計の考え方
システム監視はサービス監視とインフラ監視の中でも、さらに細かく監視対象が存在します。監視対象が多いことで何を基準に監視して良いか迷ってしまいます。本項では、どのように監視対象を決めれば良いのか、監視設計の考え方を解説します。
監視目的を整理
システム監視に当たり、まずは監視目的を整理しましょう。例えば、監視目的は以下のケースが該当することが一般的です。
- インシデントや障害発生時にメールで通知
- 一定間隔でリソースを監視し、閾値を超えそうな場合は事前に検知し障害発生を防止
Webシステムであれば、httpsやhttpsのレスポンシブコードの正当性判別や、SSL証明書の有効期限監視をする必要があるでしょう。システムの何を監視するのか、目的を整理しないことには始まりません。
必要な要素は何か特定
目的が定まり次第、システムの要素を特定します。システムの要素とは、システムが役割を果たすために必要な機能を指します。例えば、インフラシステムが役割を果たすためには下記の要素が必要でしょう。
- ネットワーク(ping疎通)が正常なこと
- トラフィック量が急増していないこと
- ディスク使用率やCPU使用率が閾値を超えていないこと
- サーバーが正常に稼働していること
システムの要件や定義を振り返ることで、想像以上に多くの要素を洗い出すことができます。要素を把握することで、どれか一つでも不具合が発生すれば、障害発生の前兆として検知することに繋がります。言い換えると、洗い出した全ての要素を監視することによって、システムの安定性は担保できると言えます。
要素同士の紐づきを確認
必要な要素を特定できたら、次に要素同士の紐づき方を確認します。
例えば、ネットワークに異常が見られたとします。ネットワークの異常だけでは、原因の特定が難しく、調査に時間がかかってしまいます。一時的なものなのか、機器のアップデートに起因するのか、サーバーに重い負荷がかかっているのか、状況次第で考えられる原因は多岐に渡ります。事前に要素同士の紐づきを確認しておくことで、障害発生時の対応を高速化することができます。
まとめ
今回は、システム監視の必要性と目的を踏まえた上で、監視設計の考え方を紹介しました。安定したシステム提供できるかどうかが企業の信頼性に直結します。今では、障害を事前に防ぐことも重要ですが、障害発生時の対応スピードがなによりも重要です。適切なシステム監視によってシステムを担保することが、企業や人材を守ることに繋がるのです。
おすすめイベント・セミナー 一覧へ
2024年11月20日(水)に、「Copilot」についてのセミナーを開催いたします。 今回のセミナーは、皆様から「Copilot」を...
2024年10月23日〜25日に幕張メッセで開催されたJapan DX Week2024秋。春と同じく「生成AI×自動化」をテーマに出...