漏洩ニュース・事例

【数千件の漏洩…】日本毛織(ニッケ)で発生した大規模個人情報漏洩事件

ニッケグループの情報漏洩事件を詳しく解説。管理権限IDの悪用による個人情報流出の原因・被害状況から、企業が実施すべき再発防止策まで、セキュリティ対策の重要ポイントをわかりやすく紹介します。

目次

  1. 1こんにちは!ワニたんです。
  2. 2 事件の概要
  3. 3 被害状況と二次被害の可能性
  4. 4組織としての対応
  5. 5再発防止のためのポイント
  6. 6あなたの個人情報は大丈夫?

こんにちは!ワニたんです。

セキュリティに敏感なワニたんですが、
日々ニュースをチェックしていると、注意すべき事例が次々に見つかります。

そんな中、新たな情報漏洩のニュースが報道されました…。

 事件の概要

2025年8月6日(水)、ニッケグループのユーザー管理サーバー上で、「管理権限ID」を用いた不審なログインが検知されました。翌8月7日(木)には、社内の複数サーバーに「脅迫文書ファイル」が保存されていることが確認され、不正侵入が明らかとなりました。

直後に、不正利用された管理権限IDのパスワード変更や無効化などの初期対応が実施され、外部のセキュリティ専門企業による調査・対策が依頼されました。また、グループ会社を含めた横断的な調査も指示され、8月12日(火)には個人情報保護委員会へ速報が提出されました。

その後の調査で、8月21日(木) 22:40頃、窃取された個人情報を含むデータがダークウェブ上で閲覧可能な状態にあることが確認されました。

漏洩した情報は、同グループの社員(退職者や一部の採用応募者も含む)および取引先のお客さまに関するもので、具体的には以下の通りです。

(1)社員に関する個人情報

  • 件数:調査中
    内容:氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、メールアドレス、銀行口座情報、人事情報、身分証明書記載情報、要配慮個人情報

(2)お客さまに関する個人情報

  • 日本毛織株式会社
    • 件数:調査中
    • 内容:氏名、住所
  • ミヤコ商事株式会社
    • 件数:48件
    • 内容:氏名、住所、電話番号
  • 株式会社ニッケ・ケアサービス
    • 件数:4件
    • 内容:氏名、写真

なお、漏洩した情報にはマイナンバーは含まれておらず、その他のグループ企業が保有する個人情報の漏洩は確認されていません。調査中の社員やお客さまの人数は、数千件にのぼると見込まれています。

参考:ニッケグループ「当社システムへの不正アクセスによる個人情報漏洩についてのお詫びとお知らせ」

 被害状況と二次被害の可能性

現時点で、実際の金銭的被害などの二次被害は確認されていません。

ただし、個人情報がダークウェブで閲覧可能な状態にあるため、なりすましやフィッシング詐欺、銀行振込詐欺、SMS・電話を悪用した不正な接触の可能性が懸念されています。対象者には、不審な電話・メール等への注意が呼びかけられています。 

⇒ダークウェブとは?仕組みや被害事例、対策まで徹底解説!

組織としての対応

同社は個人情報保護委員会への報告を行い、法令上の通知対象者には順次個別に案内を進めているほか、所属するセキュリティ専門会社と協力して漏洩経路の特定や被害範囲の調査、再発防止策の策定に取り組んでいます。

再発防止のためのポイント

以下は、本件を通して他企業でも取り組むべき対策・ポイントです。

  1. 管理権限IDの厳格な管理
    ● 最小限のアクセス権限で運用する原則(最小権限)を徹底する。
    ● 管理権限アカウントのログイン履歴・アクセス履歴を常時監視する。異常があれば即時対応できる体制を整える。
  2. 多層防御/ゼロトラスト・アーキテクチャの導入
    ネットワークの内部・外部の区分を明確にし、「内部だから安全」と考えない防御モデルを構築。
    ⇒ゼロトラストとは?実現するポイントやゼロトラストが広まった背景も解説!
  3. 外部専門家を含めた定期的なセキュリティ監査・脆弱性診断
    システム全体の診断、侵入テスト、サーバ設定・OS・ミドルウェアのアップデート漏れなどの見直しを行う。
    ⇒脆弱性診断とは?種類や脆弱性を放置するリスク、進め方を紹介
  4. インシデント対応計画(IRP:Incident Response Plan)の整備と訓練
    不正アクセス発生時に速やかに初動対応できる手順書・担当者・連絡体制を確立し、定期的な模擬演習も。
  5. 情報の分類および保護レベルの設定
    個人情報の中でも「要配慮情報」「身分証明書記載情報」など機密性の高い情報には、より厳しいアクセス制御・暗号化を適用。
  6. 社員・関係会社への教育と意識向上
    フィッシング詐欺やソーシャルエンジニアリングへの注意喚起、ログイン情報の管理・使い回し防止など。
    ⇒フィッシング詐欺とは?5つの対策や被害にあった場合の対処法を解説
    ⇒ソーシャルエンジニアリングとは?手口や被害の事例、対策について解説
  7. 被害者対応と透明性の確保
    漏洩があった場合、被害対象者への迅速な通知、そしてどのような情報が、どのような経路で漏れたかを明示することで信頼回復を図ること。

あなたの個人情報は大丈夫?

今回のような情報漏洩の事例は増えており、知らないうちに自社の情報も漏れているかもしれません…。

小さな漏洩でも、取引先やお客様に影響を与える可能性があります。

そう思った方は一度、自社の漏洩状況を確認してみてはいかがでしょうか?
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