漏洩の危険があるパスワードの特徴とは?企業が知っておくべきリスクと対策を徹底解説

本記事では、漏洩の危険があるパスワードについて解説します。パスワード漏洩のリスクを回避するための具体的な対策法と、安全なパスワード設定のコツもあわせて紹介していきます。今すぐ確認して、セキュリティを強化しましょう。
目次
現代のデジタル社会において、パスワードは個人情報やプライバシーを守るための重要な鍵です。しかし、社員一人ひとりのパスワード管理の甘さが、企業全体のセキュリティリスクに直結するケースが増えています。
パスワードに関するリスクは「弱いパスワードを使うこと」だけではありません。過去に漏洩したパスワードをそのまま使い続けることや、外部サービスへの不正アクセスによって知らぬ間に社員の認証情報が流出してしまうケースも後を絶ちません。
この記事では、企業のセキュリティ担当者が知っておくべき、漏洩リスクの高いパスワードの特徴と、そのリスクを回避するための対策を解説します。社員への周知や社内ルールの見直しにぜひお役立てください。
パスワードが漏洩すると起こるトラブル
パスワードが第三者に漏洩すると取り返しがつかないケースもあります。
まずは、次のトラブルを紹介するので、どのような被害があるのか把握しておきましょう。
- 個人情報漏洩
- SNSアカウントの乗っ取り
- 金銭的被害
個人情報漏洩
パスワード漏洩は個人情報の流出にもつながります。たとえば、氏名や住所、電話番号、さらには健康情報や勤務先など、プライバシーに関わるデータが漏れると、詐欺やスパム攻撃の対象にもなります。
また、なりすましによる加害者に仕立て上げられるケースも急増しているため、パスワード管理を徹底し、自己防衛もしっかり行いましょう。
SNSアカウントの乗っ取り
近年増加しているのが、SNSアカウントの乗っ取り被害です。FacebookやInstagram、X(旧Twitter)では、なりすまし加害者が友人や家族に詐欺メッセージを送りつけたり、不適切なコンテンツを投稿したりするなどの被害が深刻化しています。
このような状況に巻き込まれると、信頼を失うだけでなく、取り返しのつかないトラブルに発展するケースも少なくありません。
金銭的被害
パスワードの漏洩における大きな影響は、金銭的な被害です。たとえば、クレジットカード情報やオンラインバンキングのパスワードが流出した場合、不正利用される危険があります。実際、悪意のある第三者によって大量の買い物をされたり、口座から資金が引き出されたりする被害はニュースで耳にする機会も多いでしょう。
被害に遭った後の対処は精神的負担も大きいため、できれば事前に防ぎたいものです。
漏洩の危険があるパスワードの6つの特徴
私たちが日常的に使用しているパスワードには、簡単に推測されたり、サイバー攻撃に弱かったりするものがあります。ここでは、特に漏洩のリスクが高いパスワードの特徴を紹介します。事前にチェックし、セキュリティ向上のためのポイントを把握しておきましょう。
- 少ない文字数で設定している
- 名前や誕生日などの推測しやすい文字列を使用している
- キーボードの配列順どおりに登録している
- 他のサービスのパスワードを使い回している
- 人名や単語など簡単な文字列を使っている
少ない文字数で設定している
IPAの「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」では、パスワードは10文字以上でできるだけ長くすることを推奨しています。
パスワードの長さは非常に重要です。文字数が少ないパスワードは、総当たり攻撃に対して脆弱です。まずは10文字以上を確保し、できるだけ長いパスワードを設定することを目標にしましょう。
参考:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン 第4.0版」
名前や誕生日などの推測しやすい文字列を使用している
個人情報に基づくパスワードは避けるべきです。
次のような情報は、WebサイトやSNSで公開されやすく、悪意のある第三者にとっては推測しやすい内容です。
- 自分の名前
- 誕生日
- ペットの名前
- 住所
簡単に漏洩リスクにさらされるので、使わないようにしましょう。
キーボードの配列順どおりに登録している
「qwerty」や「123456」といったキーボードの配列順に設定されたパスワードは、非常に危険です。よく使われるパターンとして攻撃ツールにも登録されているため、簡単に見破られてしまいます。できる限り複雑でランダムな文字列を使いましょう。
他のサービスのパスワードを使い回している
複数のサービスで同じパスワードを使い回す行為は、大きなリスクです。たとえひとつのサービスでしか漏洩していないとしても、そのパスワードが他のアカウントに使用されれば、連鎖的に被害が拡大します。
各サービスで異なるパスワードを設定することは、最善の防御策です。
人名や単語など簡単な文字列を使っている
「password」や「apple」などの単純な単語や人名をパスワードとして使用するのは非常に危険です。辞書型攻撃と呼ばれる手法で、攻撃者が膨大な単語リストを使ってパスワードを試す際にターゲットにされやすい特徴があります。
パスワードを設定する際には、簡単な文字列ではなく、より複雑で予測が難しい組み合わせがセキュリティ向上のカギとなります。
過去に漏洩したパスワードをそのまま使い続けている
どれだけ注意を払っていても、利用しているサービスが攻撃を受けることで、知らぬ間に自分のパスワードが漏洩しているケースがあります。漏洩済みのパスワードをそのまま使い続けることは、不正ログインのリスクを高めます。定期的に漏洩チェックを行い、該当するパスワードはすぐに変更することが重要です。
パスワード漏洩を防ぐ4つの対処法
パスワード漏洩のリスクを最小限にするためには、強固なパスワードの作成や、最新のセキュリティ対策が必要です。
ここからは、パスワード漏洩を防ぐ方法を4つ紹介します。具体的なセキュリティ対策として、しっかりおさえておきましょう。
- ランダムな文字列、数字、記号を組み合わせる
- 多要素認証を活用する
- パスワード管理ツールを活用する
- パスワードを使い回さない
ランダムな文字列、数字、記号を組み合わせる
パスワードを設定する際には次の組み合わせが効果的です。
- ランダムな文字列
- 数字
- 記号
- 英大文字・英小文字
たとえば、「A2k&l8P#mW3@」のようなランダムな文字列、数字、記号を組み合わせたパスワードは解読が非常に難しくなります。簡単に推測できる文字列は避け、予測しにくいパスワード設定にしましょう。
⇒安全性の高いパスワードの作り方とは?役立つツール3選や利便性・安全性を高めるポイントも解説
多要素認証を活用する
多要素認証(MFA=Multi-Factor Authentication)は、パスワードだけではなく、別の要素(たとえば、スマホに届く認証コードや生体認証など)を組み合わせたセキュリティ強化の手法です。
多要素認証を活用していれば、たとえパスワードが漏洩しても、攻撃者が認証コードを入手できなければログインできません。金融機関のような機密性を重んじるサービスでは、多要素認証を導入するのがおすすめです。
⇒ MFA(多要素認証)とは?仕組みやメリット・デメリット、導入方法を解説
パスワード管理ツールを活用する
安全で複雑なパスワードを多くのサービスで使い分けるのは非常に大変です。
そこで、パスワード管理ツールを活用しましょう。強固なパスワードを自動生成し安全に保存してくれるため、手軽にセキュリティを強化できます。また、定期的にパスワードを更新する際にも簡単に管理できるため、非常に便利です。
⇒パスワードマネージャーのおすすめツール10選!比較する際のポイントや注意点も解説!
パスワードを使い回さない
複数のサービスで同じパスワードを使い回す行為は、最も避けるべきです。1つのサービスでパスワードが漏洩した場合、他のアカウントもすぐに狙われる可能性があります。
サービスごとに異なるパスワードを設定し、使い回しを防ぐことが、漏洩リスクを大幅に減らすポイントです。
パスワード漏洩の兆候に気付くための4つのポイント
パスワードが漏洩した際、何らかの兆候が現れることは少なくありません。
ここでは、パスワード漏洩の可能性を察知するための具体的なポイントを紹介します。不審なログイン通知やアカウントの挙動はパスワード漏洩のサインかもしれませんので、しっかりおさえておきましょう。
- 不審なログイン試行やアカウントアクティビティを確認する
- 警告メールや通知を確認する
- パスワード管理アプリのチェック機能を活用する
- パスワード漏洩チェックツールを活用する
不審なログイン試行やアカウントアクティビティを確認する
ログイン履歴やアカウントアクティビティに、見覚えのない場所やデバイスからのアクセスがあった場合は要注意です。特に、頻繁に海外からログインされている場合、パスワードが漏洩している可能性があります。
定期的に、アカウントのアクティビティを確認する癖をつけておくと安心です。
警告メールや通知を確認する
「不審なログイン試行」や「パスワード変更リクエスト」に関する警告メールは見逃さないようにしましょう。アカウントが不正アクセスのターゲットになっている可能性があるためです。
通知が届いた時点で早めに確認し、必要に応じてパスワード変更やログイン履歴の確認を行うことで、被害を最小限に抑えられます。
ただし、近年は本物の警告メールを装ったフィッシング詐欺も増えています。メール内のリンクを安易にクリックすると、偽サイトへ誘導され、IDやパスワードを盗まれるおそれがあります。
警告メールが本物かどうかを見分けるためにも、フィッシング詐欺の手口や対策を知っておくことが重要です。詳しくは、以下の記事で解説しています。
⇒フィッシング詐欺とは?5つの対策や被害にあった場合の対処法を解説
パスワード管理アプリのチェック機能を活用する
漏洩リスクを自動で監視してくれる便利な機能が備わっているパスワード管理アプリもあります。パスワードが危険にさらされているかどうかが定期的にチェックされるため、問題が見つかった際にはすぐにパスワード変更が可能です。
手間をかけずにセキュリティ強化ができるので、ぜひ活用しましょう。
パスワード漏洩チェックツールを活用する
定期的にパスワードが漏洩していないかをツールを使って確認することも有効な手段です。どれだけ注意を払っていても、知らぬ間に漏洩している可能性はゼロではありません。
「ダークウェブアイ/情報漏洩」は、社員のメールアドレス・ID・パスワードがダークウェブ上に流出していないかをリアルタイムで監視し、漏洩を検知した場合は即時アラートで通知します。自社が直接の原因でない、他社サービス経由の漏洩も検知できる点が特徴です。
▶ ダークウェブアイ/情報漏洩の詳細はこちら
具体的なチェックツールの比較や選び方については、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▶ パスワードが漏洩?企業が取るべき確認方法と対策ツール4選を解説
パスワードが漏洩した場合の4つの対応策
パスワードが漏洩した場合、迅速かつ適切な対処が被害を最小限に抑えるカギとなります。ここでは、漏洩後に行うべき対応策と、被害拡大を防ぐための重要なステップについて解説します。万が一にそなえて、しっかりおさえておきましょう。
- すぐに漏洩した事実を関係者に報告する
- 漏洩したパスワードを特定する
- パスワードをすぐに変更する
- 専門機関やサポート窓口に相談する
すぐに漏洩した事実を関係者に報告する
特に、仕事に関するアカウントや共有サービスでパスワードが漏洩した場合は、速やかに関係者に報告しましょう。チームや企業に知らせることで、被害が広がる前に対策が打てます。
また、金融機関やオンラインショップの場合は、サポートセンターに連絡して口座の一時停止などの対応も重要です。
漏洩したパスワードを特定する
パスワード漏洩が疑われる場合、どのサービスで問題が発生したかをすぐに特定しましょう。特に、同じパスワードを複数のサービスで使い回している場合、一つのアカウントが侵害されると、他のアカウントも危険な状態にさらされてしまいます。
漏洩したサービスを特定する方法としては、セキュリティ通知や不正なログイン試行の通知を確認するのも有効です。パスワード管理ツールやセキュリティソフトには、漏洩のリスクがあるパスワードを知らせる機能もありますので、それらを活用して漏洩源を早急に把握しましょう。
パスワードをすぐに変更する
漏洩したパスワードが特定できたら、すぐに変更しましょう。10文字以上でできるだけ長く、アルファベットの大文字と小文字、数字、記号を組み合わせたものが推奨されます。また、使い回していたパスワードがあれば、他のサービスでも同様に変更してください。
専門機関やサポート窓口に相談する
特に大規模な漏洩や、金融機関や重要な個人情報が関連する場合は、専門機関やサポート窓口に速やかに相談してください。たとえば、銀行口座やクレジットカードの情報が漏洩した場合、カード会社や金融機関に連絡して、アカウントを一時的に停止するなどの対応が求められます。警察や消費者庁などの公的機関、ITセキュリティの専門家への相談も有効です。
まとめ
パスワード漏洩は、金銭的損失や個人情報の流出、アカウント乗っ取りなど、重大な影響を及ぼす可能性があります。
しかし、適切な対応を取れば被害を最小限に抑えられます。さらに、大規模な漏洩や深刻な被害が懸念される場合には、専門機関に相談して適切なサポートを受けましょう。
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