ID管理とは?実施ステップや重要性と課題、IDシステムの概要を解説
ID管理とは、ユーザーID・パスワードを一元的に管理する仕組みのことです。テレワークやクラウド利用が進む中、社内で使うアカウント・パスワードの数が急増しており、ID管理の重要性が高まっています。ID管理を行うことで、不正アクセス・情報漏洩の防止や利用サービスの増加による運用負担の軽減など、多くのメリットを得られるでしょう。
本記事では、ID管理の概要や実施ステップ、ID管理システムを利用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。ID管理について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ID管理とは、ユーザーID・パスワードを一元的に管理する仕組みのことです。テレワークやクラウド利用が進む中、社内で使うアカウント・パスワードの数が急増しており、ID管理の重要性が高まっています。ID管理を行うことで、不正アクセス・情報漏洩の防止や利用サービスの増加による運用負担の軽減など、多くのメリットを得られるでしょう。
本記事では、ID管理の概要や実施ステップ、ID管理システムを利用するメリット・デメリットについて詳しく解説します。ID管理について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
ID管理とは
ID管理とは、システムやサービスに関するアカウント・認証情報を適切に管理することです。具体的には以下情報の管理を行います。
- ID
- パスワード
- 社員番号
- 利用者番号
- メールアドレス
- 所属部署
- 入社年月日
- 生年月日
- 役職
- 内線番号
- アカウントの作成日
多数のシステムは、ID・パスワードなどの認証情報を活用してログインする仕組みが取られています。近年は多数のシステムを導入する企業が多く、その分管理対象が増加しています。適切に管理しなければ、業務効率が低下したり情報漏洩・不正アクセスの原因になったりするでしょう。
ID管理の目的と重要性
ID管理における最大の目的は、セキュリティ強化と業務効率化の両立です。ここからは、ID管理の目的と重要な理由を以下の4つに分けて解説します。
- 不正アクセスや情報漏洩の防止
- 法規制への対応
- 退職者アカウントの放置防止
- 利用サービスの増加による運用負担の軽減
不正アクセスや情報漏洩の防止
ID管理の実施は、不正アクセスや情報漏洩の防止につながります。認証情報を盗まれれば、不正アクセスされるでしょう。ただ、ID管理をしていない場合、認証情報を盗まれても気付くのが遅れ被害の拡大につながります。そもそも、ID情報が見える化していなければ、守るべき対象がわからないでしょう。
法規制への対応
ID管理は、法規制へ対応するためにも重要です。個人情報保護法の第19条では「個人情報取扱事業者は、違法又は不当な行為を助長し、又は誘発するおそれがある方法により個人情報を利用してはならない。」と定めています。ID管理が疎かな場合、従業員の不正行為を助長する恐れがあるでしょう。個人情報保護法に抵触した場合、罰金を科せられたり信用が低下したりするリスクがあります。
引用:個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)|e-Gov 法令検索
退職者アカウントの放置防止
退職者アカウントの放置防止にも、ID管理は欠かせません。IDの発行や停止、権限変更は入退社・人事異動に応じて実施する必要があります。ただ、IDが可視化されていなければ、変更漏れが起こるリスクが存在します。ID管理を行い可視化することで、設定変更の抜け漏れを防止可能です。
利用サービスの増加による運用負担の軽減
利用サービスの増加による運用負担の軽減も、ID管理が必要な理由の一つです。利用システムが増えれば、ID数も増加します。近年は、認証情報を覚えられずシステム担当者への問い合わせが増加して、問題となっています。ID管理を適切に行うことで、従業員が自己解決を図れるようになりシステム担当者の負担軽減が可能です。
ID管理の実施ステップ
続いて、ID管理を実施する際の以下ステップについて解説します。
- システムやIDの棚卸し
- 権限の設定
- 運用方法の検討・決定
- 運用テストと修正
1.システムやIDの棚卸し
まずは、どのような社内でシステム・ツールを利用しているか棚卸ししましょう。また、ユーザーと各ユーザーに紐づく認証情報も整理します。
2.権限の設定
続いて、権限が適切かを確認します。上位権限のアカウントにアクセスされれば、被害が拡大するリスクがあるでしょう。ただ、必要な権限がなければ業務に支障をきたします。セキュリティリスクと業務上必要な権限のバランスを見極めて、最小限で付与することが重要です。
なお、権限設定や管理に関する詳細は以下をご覧ください。
⇒権限管理とは?不適切な場合のリスクや設定手法・ポイントを解説
3.運用方法の検討・決定
システム・IDの棚卸しや権限設定が完了した後に、ID管理をどのように行うか運用方法を検討・決定します。ID管理の主な方法は、システムを活用するかExcelなど表計算ソフトの活用です。なお、ID管理システムの詳細は後ほど解説します。
4.運用テストと修正
運用方法の検討・決定を行ったら、実際に運用テストを実施しましょう。運用方法が自社に合わなければ、手間が増えてしまいます。問題が見つかったら修正して、最適な運用体制の整備を目指します。
ID管理における5つの課題
重要なID管理ですが以下の課題も存在します。
- IDがバラバラで管理が煩雑
- パスワード使い回しが横行
- 手動での追加・削除に時間がかかる
- パスワード忘れ対応に手間がかかる
- 内部監査実施時の負担増加
ここからは、上記5つの課題について解説します。
IDがバラバラで管理が煩雑
近年は、企業での管理が必要なID数が増加しています。導入しているシステムごとに、IDがバラバラで管理が煩雑になっているでしょう。例えば、入退社の都度各システムでIDを設定して管理する必要があり、多くの手間がかかります。
パスワードの使い回しが横行
パスワードの使い回しが横行している点も、課題の一つです。さまざまなシステムで同じパスワードを活用した場合、漏洩した際の被害が拡大します。また、Excelや手書きメモでIDを管理すれば、盗まれて不正アクセスされる恐れがあるでしょう。
手動での追加・削除に時間がかかる
手動での追加・削除に時間がかかることも、ID管理における課題です。入退社・昇降格に応じて、各システムの権限やアカウント設定の変更が必要です。抜け漏れがあれば、内部不正などの原因になる恐れがあるでしょう。例えば、退職者のアカウントやID・パスワードをそのままにしておいた場合、退職後もアクセスできてしまいます。
パスワード忘れ対応に手間がかかる
「ID管理の目的と重要性」の章でも解説した通り、パスワード忘れ対応にシステム担当者の手間がかかります。また、パスワード入力を複数回ミスしてロックがかかり、解除の対応が必要なケースもあるでしょう。頻度が少ない場合はあまり負担になりませんが、従業員や利用サービス数が多ければ、比例して手間が増加します。
内部監査実施時の負担増加
内部監査実施時の負担増加も課題となっています。企業では、定期的なシステムの内部監査が行われており、各利用システムにおけるアカウント情報やアクセス履歴の照合が必要です。多数のシステムを活用している場合、照合を手作業で行えば、膨大な時間がかかるでしょう。
ID管理システムとは
多くの企業では、ID管理システムを活用して認証情報の管理を行っています。ID管理システムとは、アカウント情報を一元管理するシステムのことです。
ここからは、ID管理システムに関する以下の事項について解説します。
- 主な機能
- 利用するメリット
- 利用するデメリット
主な機能
ID管理システムの主な機能は以下の2つです。
- ID・パスワードの一元管理
ID・パスワードを含めたアカウント情報を一元管理する機能です。 - アカウント管理の自動化
ID管理システムと他のシステムを連携する機能です。ID管理システムで権限などを変更すれば、連携する全てのシステムに反映されます。
利用するメリット
ID管理システムを活用すれば、認証情報管理に関するセキュリティの強化と負担軽減が可能です。IDを一元管理することで、システム担当者は常に最新情報を素早く把握可能です。アカウントや権限設定が適切かを確認できるでしょう。また、前述の自動化機能を活用すれば、手間の軽減と変更漏れの防止に役立ちます。
利用するデメリット
便利なID管理システムですが、万が一ID管理システム自体に不正アクセスされれば、全ての認証情報が流出する恐れがあります。また、ID管理システムに障害が発生して業務に支障をきたすケースもあるでしょう。万が一の事態も想定して対策の検討が必要です。
ID管理を自動化する「ID Entrance」
ID管理システムは複数ありますが「ID Entrance」の利用がおすすめです。「ID Entrance」は、クラウド上でID管理・SSO・アクセス制御をまとめて実現するツールです。IDの一元管理と自動同期(AD連携)が可能なため、セキュリティの強化とシステム担当者の負担軽減につながります。
シングルサインオン(SSO)にも対応しておりユーザビリティの向上も期待できます。多要素認証・パスキー対応で、不正アクセス防止にも効果的です。設定代行も行っているため、導入も簡単です。
なお、ID Entranceの詳細は以下をご覧ください。
⇒ID Entrance
また、SSOに関しては以下の記事をご覧ください。
⇒シングルサインオン(SSO)とは?認証方式の種類やメリット・デメリット、導入の流れを解説
ID管理システムを比較する4つのポイント
最後に、ID管理システムを比較する以下4つのポイントを紹介します。
- 管理の対象
- 機能
- コストパフォーマンス
- サポート体制
管理の対象
自社で導入しているシステムやツールの管理が可能かを確認しましょう。システムごとに管理可能な対象が異なります。高機能なID管理システムであっても、自社で活用しているツールを対象にしていなければ意味がありません。
機能
機能の比較も欠かせません。「ID管理システムとは」の章で解説した通り、主な機能はID・パスワードの一元管理とアカウント管理の自動化ですが、他にもさまざまな機能が実装されています。特に、SSOと多要素認証機能が活用できるかの確認がおすすめです。
コストパフォーマンス
コストパフォーマンスの確認も重要です。一般的に、システムは高機能であるほど価格が高くなります。ただ、コストが安くても自社の求める要件を満たしていない場合は、期待する成果を得られません。自社でID管理を行う目的を明確にした上で、必要な機能や求める性能を明らかにしましょう。
サポート体制
サポート体制の確認も必要です。新たなシステムの導入時や運用時には、不明点・課題が発生するケースが少なくありません。サポート体制が整っていれば、不明点やトラブルの迅速な解決が可能です。また、マニュアルなどの充実度も確認すると良いでしょう。
まとめ
ID管理とは、システムやサービスに関するアカウント・認証情報を適切に管理することです。セキュリティ強化と業務効率化の両立を目的に、多くの企業で実施されています。ID管理を行うことで、不正アクセス・情報漏洩の防止や利用サービスの増加による運用負担の軽減など、多くのメリットを得られるでしょう。
ID管理の仕組みを整えることは、企業における情報セキュリティの第一歩です。ID管理システムを導入して、ID管理を実施すると良いでしょう。ID管理システムは複数存在しますが、クラウド時代のID管理なら「ID Entrance」が最適です。
⇒ID Entrance

