ServiceNowとは?特徴や導入効果とメリット、機能を解説

コラム
#servicenow
#クラウド
#システム開発
#業務効率化
#システム運用保守
#DX推進
servicenow

ServiceNowとは、業務に関するアプリケーションやデータを統合可能なクラウドサービスのことです。ServiceNowを導入すれば、業務効率化やサービス品質・従業員満足度の向上、業務属人化の解消など多くのメリットを得られます。

本記事では、ServiceNowの概要と特徴や導入効果・メリット、代表的な機能について詳しく解説します。ServiceNowについて知りたい方、導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ServiceNowとは

ServiceNowとは

出典:ServiceNow公式Webサイト

ServiceNowとは、業務プロセスを自動化・効率化するクラウド型プラットフォームのことです。さまざまなアプリケーションのデータベースを統合することができ、情報の可視化や業務フローの最適化が可能です。2004年にアメリカで創業したServiceNow社の製品で、業種・業界を問わずすでに多くの国内企業が活用しています。

ここからは、以下の項目について解説します。

  • ServiceNow社の概要
  • ServiceNowが注目されている理由

ServiceNow社の概要

ServiceNow社は、企業の近代化と変革を実現するクラウドサービスの提供を目的に活動している企業です。世界中に拠点を構えており、2023年3月時点で総社員数は14,000人、顧客数は6,800社を超えています。
日本での知名度はそれほど高くありませんが、Flexera社が2020年に実施した「ソフトウェア/アプリケーションのIT積極投資調査」では、Amazon Web ServicesとMicrosoftに次いで3位を獲得しました。また、ボストンコンサルティンググループの分析結果を基にFortune誌が発表した「今後成長するアメリカ企業」や、Forbes誌の「世界で最も革新的な企業」で1位に選ばれた実績があります。

ServiceNowが注目されている理由

ServiceNowが注目されている主な理由は以下の2つです。

  • DXの推進
  • 多様な働き方への対応

順に解説します。

DXの推進

ServiceNowが注目されている理由の一つは、DX推進における課題の解決に役立つためです。人手不足の解消や多様な働き方の実現、企業競争力強化を目的に、多くの企業がDXに取り組んでいます。また、AIをはじめテクノロジーが進歩しており、便利なツールが数多く提供されています。

ただ、複数のツール活用によりデータのサイロ化が課題となっている企業が少なくありません。データのサイロ化とは、複数ツールの利用や縦割り組織構造などに起因してデータの連携が取れない状態のことです。また、従業員が業務をするにあたり、複数ツールへのログインや確認・操作が必要で手間がかかります。
ServiceNowをプラットフォームとして活用すれば、システムの統合が可能です。

多様な働き方への対応

多様な働き方への対応も、ServiceNowが注目されている理由です。価値観の変化やコロナウイルス感染症の影響で、リモートワークが普及しました。また、オフィス勤務と在宅勤務を組み合わせたハイブリッドワークを導入している企業も多く存在します。

多様な働き方の実現には、時間や場所を問わず業務できる環境の整備が必要です。ServiceNowにおいて、例えば承認プロセスをデジタル化でき、場所にとらわれない働き方の実現に役立ちます。

ServiceNowにおける4つの特徴

ServiceNowにおける4つの特徴

ServiceNowの主な特徴は以下の4つです。

  • さまざまな企業・組織や業務に対応
  • デジタルワークフローによる業務の最適化
  • 複数システムとの連携とデータの統合
  • 高いカスタマイズ性

順に解説します。

さまざまな企業・組織や業務に対応

ServiceNowは、特定の業種や業界の企業を対象にしたソリューションではありません。さまざまな企業や組織で利用できます。どの企業・組織でも必要とされるアプリケーションや情報の連携・共有、業務フローの標準化が行えるため、多くの企業で効果を発揮するでしょう。

デジタルワークフローによる業務の最適化

デジタルワークフローによる業務の最適化が可能なことも、ServiceNowの特徴です。顕在化しているか否かに関わらず、業務には誰がいつどの順番で処理を行い完了させるかが決められた業務プロセスが存在します。業務プロセスが不明確だったり、複雑だったりすれば作業効率の低下を招きます。ServiceNowには、デジタルワークフロー機能が実装されており業務プロセスの整理や明確化が可能です。

複数システムとの連携とデータの統合

ServiceNowでは、複数システムとの連携やデータの統合もできます。多くの便利なシステムが提供されていますが、複数利用すればシステムごとに認証や確認を行う必要があり、業務効率が低下します。また、データの連携を阻害して最適な活用を妨げる原因となるでしょう。

ServiceNowには、さまざまなシステムと連携する機能が実装されているため、データや業務フローの分断を避けられます。また、ローコード・ノーコードでアプリ開発できる機能も実装されており、新たなツールを導入せずとも、ServiceNowで対応可能なケースがあります。
ローコードとは専門知識やスキルが少なくてもアプリなどを開発できる手法のことで、ノーコードとは専門的な知識・スキルがなくても開発可能な手法のことです。

なお、ローコード・ノーコードの詳細は以下をご覧ください。
⇒ローコード開発とは?どんなことができる?業務の効率化には役に立つの?
⇒ノーコード開発とは?おすすめツール12選やメリット・デメリットを解説

高いカスタマイズ性

高いカスタマイズ性もServiceNowの特徴です。多機能なServiceNowは、各企業の目的や状況、ニーズに応じたカスタマイズが可能です。連携可能なシステムが多数あり、既存のツールだけでなく長期的に導入を検討しているものとも連携できる可能性が高く、変化にも柔軟な対応が可能です。また、あらかじめ複数のワークフローが用意されているため、カスタマイズなしで早期導入もできます。

ServiceNowにおける4つの導入効果やメリット

ServiceNowにおける4つの導入効果やメリット

ServiceNowにおける4つの導入効果やメリットは、以下の通りです。

  • 業務効率化とコスト削減
  • サービス品質の向上
  • 業務のブラックボックス化・属人化の解消と防止
  • 従業員満足度や働きやすさの向上

順に解説します。

業務効率化とコスト削減

ServiceNowの導入により、業務効率化とコスト削減が可能です。ServiceNowには、データ入力や状況確認など定期的に発生するルーティンワークを自動化する機能が実装されています。また、ITILに準拠したプロセス機能も搭載されており、業務プロセスの標準化に役立ちます。

ITIL(Information Technology Infrastructure Library)とは、ITSM(ITサービスマネジメント)の成功事例を集約・体系化したガイドラインのことです。 ITサービス運用時の標準的なフレームワークとして用いられています。
ルーティンワークを自動化・効率化することで、売上の向上やコスト削減を目的としたコア業務に集中できるでしょう。また、残業時間の短縮により人件費の削減も期待できます。

なお、ITSMの詳細は以下をご覧ください。
⇒ITSMとは?おすすめツール5選や導入メリットと成功のポイントを解説

サービス品質の向上

ServiceNowの導入は、サービス品質向上にも有効です。ServiceNowには、リアルタイムで情報を集約して可視化するレポート機能が実装されています。管理者がレポートを確認しながら部下の業務をフォローすれば、スムーズかつ高品質な業務処理を実現できるでしょう。また、蓄積したデータを分析して、サービス改善に役立てることも可能です。

業務のブラックボックス化・属人化の解消と防止

業務のブラックボックス化・属人化の解消と防止にも、ServiceNowは役立ちます。デジタルワークフローで業務を整理すれば、標準化を実現できます。また、ServiceNowに移行する過程での業務整理により、最適化もできるでしょう。

業務のブラックボックス化・属人化は、特定の従業員が離職した際のリスクを高め、業務品質のバラツキにもつながります。ServiceNowの導入による業務の標準化は、離職リスクの抑制や業務品質の向上につながります。

従業員満足度や働きやすさの向上

ServiceNowの活用は、従業員満足度や働きやすさの向上にも効果的です。業務効率化は、従業員の肉体的・心理的な負担を軽減するでしょう。また、インターネット環境とデバイスがあれば、業務を行える環境の構築も可能です。

ServiceNowの代表的な4つの機能

ServiceNowの代表的な4つの機能

ServiceNowには、代表的な以下4つの機能が実装されています。

  • インターフェースの統一
  • プロセスの自動化と統合
  • リアルタイムレポート
  • 情報の見える化

続いて、上記それぞれの機能について解説します。

インターフェースの統一

複数のアプリケーションを一つにまとめる機能です。インテグレーションハブ機能を用いれば、コードを記載せずとも外部サービスを統合可能です。また、モバイルアプリも存在するため、スキマ時間や社外でも業務状況などを確認しやすいでしょう。

プロセスの自動化と統合

デジタルワークフローを活用して、プロセスの自動化と統合を行う機能です。業務フローを自由に設計可能なため、各社に合わせた業務プロセスを構築できます。複雑なプログラミング知識・スキルは不要です。

リアルタイムレポート

業務全体の状況を一目で確認できる機能です。ダッシュボードとレポート機能が実装されており、業務の状況を簡単に把握できます。また、データは蓄積されるため、分析して改善時の検討材料にも役立ちます。

情報の見える化

さまざまな情報を見える化する機能です。例えば、顧客に関する情報を一つの画面に集約可能です。社内に分散している情報の把握や共有が容易にできます。

ServiceNowの導入・活用を成功させる3つのポイント

ServiceNowの導入・活用を成功させる3つのポイント

最後に、ServiceNowの導入・活用を成功させる以下3つのポイントについて解説します。

  • ライセンス購入方法の検討
  • 社内体制の整備
  • 従業員教育の実施

ライセンス購入方法の検討

ServiceNowには複数のライセンスが存在します。企業の導入目的や利用方法などに応じて、合うものを選択しましょう。また、ServiceNowとの契約はServiceNow社と直接行うか、パートナー経由で行う2つの方法があります。導入や運用にあたり充実したサポートを受けたい場合は、パートナー経由の契約がおすすめです。

社内体制の整備

ServiceNowの導入にあたり、ワークフローの構築や業務アプリの開発、既存システムとの連携などが必要です。また、運用過程で業務プロセスの変更があればServiceNowの設定を変える必要があります。導入前には、導入・運用をスムーズに行うための社内体制を整えましょう。

従業員教育の実施

従業員教育の実施も重要です。操作方法がわからなければ従業員に活用されず、導入しても形骸化する恐れがあります。説明会の実施や操作マニュアルの提供により、従業員がスムーズに利用するためのトレーニングを実施しましょう。

まとめ

まとめ

ServiceNowとは、業務プロセスを自動化・効率化するクラウド型プラットフォームのことです。DX推進における課題解決や多様な働き方実現などの理由により、注目を集めています。業種や業界を問わずさまざまな企業が利用できるServiceNowには、デジタルワークフロー機能やダッシュボード機能などが実装されており、業務の最適化が可能です。ServiceNowを導入すれば、業務効率化やサービス品質・従業員満足度の向上、業務属人化の解消など多くのメリットを得られるでしょう。

弊社SMSデータテックでは、「ServiceNow」の導入開発・保守運用をサポートしています。ご興味がある方は、以下をご覧ください。
⇒ServiceNow導入・開発・保守運用

まずはお気軽にご相談ください
お問い合わせフォーム

おすすめイベント・セミナー 一覧へ

DX総合EXPO2025夏に出展いたします!
イベント・セミナー

弊社SMSデータテックでは、2025年7月23日(水)~25日(金)開催の「DX総合EXPO」に出展いたします! 今回も昨年同様、「業...