
この度、情報システム部門(情シス)を支援するために開催される「情シス応援パビリオン」に出展することが決定いたしました! 情報システム担...
近年、企業の業務効率向上の観点から、業務の自動化が進められています。
「RBA」と「RPA」は自動化に広く使われているツールですが、何が違うのでしょうか。
本稿では「RBA・RPAとは何か」、「効果的な使い方」、「導入に関する注意点」について見ていきたいと思います。
目次
RBAは「オーケストレーションツール」とも呼ばれ、手順に従い連携した一連の業務を自動化するツールです。(Run Bookとは「運用手順書」の事)
例えば、システム運用における「定常業務」、「障害発生時」、「ソフトウェア更新時」などの業務は、それぞれ運用手順書が存在します。担当者はこの運用手順書通りに業務を遂行します。
RBAは、この運用手順書を自動で実施する事ができるツールなのです。
RPAは、作業手順の決まっている大量データ処理のプロセスを、自動化するツールです。
例えば
といったプロセスの自動化です。
RPA が開発言語と異なるのは「GUI(グラフィックユーザーインターフェース)による操作」を自動化できるという点です。 人が実施するマウスの動きをコピーする事で、自動化ができるのです。
多くのRPAツールは、システム開発やプログラミング知識がなくても自動化できると謳っていますが、実際には多少の知識がないと、自動化シナリオの作成やツールの作りこみが難しい場合があります。
RPAを購入したものの、使いこなせずに自動化が進められないケースもあります。
⇒バックオフィスのRPA導入は必須!手間のかかる業務こそRPAで効率化
RBA と RPA はどちらも自動化を補助するツールですが、以下の2点について大きく異なります。
RBA の効果的な使い方としては「処理を連携して実施する場合」が挙げられます。
例えば、システム障害発生時の運用担当者の業務は下記の様な流れで実施され、時間的にも作業的にも膨大となるケースが多いです。
【システムの障害発生時の対応】
監視ツールがシステム障害を検知すると、保守担当者に障害の発生が通知され、以下の対応が開始されます。
しかしRBAを導入している場合、上記の①~⑥が自動で実施され、迅速に障害復旧を行うことが可能となります。
RBAが効果を発揮する他のケースは、弊社お客様事例をご参照ください。
RPA が得意なのは「大量データ」処理での「人の判断が不要」で「ルーチン化された業務内容」の自動化です。
RPA は適用できる業務の範囲も広く、以下のような業務にも用いられます。
RBA、RPAともに、どのような業務でも自動化できるわけではありません。
自動化の効果を発揮するためには、自動化に適した業務を、適したツールで実施する必要があります。ここを誤ると、膨大なコストが発生する事になります。
自動化の成功のために事前調査を慎重に行い、状況に応じて自動化コンサルティングを受けるなどして、「業務の見える化」、「自動化実施業務の決定」、「自動化ツール選定」を行います。
業務の見える化を行う事で、自動化に適した業務を洗い出すことが可能となります。
自動化ツール選定では、自動化ツールの作りこみを自社で行うか、システム会社に委託するかも検討する必要があります。
自社で作りこみを行う場合、システム開発やプログラミング知識が無いとうまく進められないケースがあります。自動化をスムーズに進めるため導入当初だけシステム会社に頼ることも1つの案だと思います。
導入コストは、導入検討から導入までをいかに実施するかで、大きく変わります。
自社にあった自動化導入を行うことで、かけるコストを最大限有効に使用する事につながります。
導入の効果として、「業務工数の削減」、「人的ミスの削減」、「業務効率化」、「コスト削減」などを行うことが可能になります。
空いた人員や予算を、本業や新たな事業に振り向ける事で、既存事業の拡大や新規事業の実施など、新たな展開につなげる事も出来るのです。
企業を取り巻く環境の変化により、事業にも変化が生じる事が考えられます。
この変化は、RBA、RPAで構築した自動化の変更を伴う可能性もあります。
自動化した内容の変更や修正を柔軟に行える体制を作っておくことも、継続的に業務効率を維持するポイントとなります。
RBA・RPAは業務を自動化し、仕事効率の大幅な改善が期待されます。
一方で、自動化を導入しても上手く効果を上げられていないケースも報告されています。導入にあたっては事前に業務フローを見直し、費用対効果や運用方法、セキュリティ対策について慎重な検討が必要です。
導入については、導入実績を持つ会社に相談することが効果的です。自動化に関するお悩みがあれば、SMSデータテックにご相談ください。