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Claudeは、安全性が高く自然な会話ができる生成AIです。設立から1年間で、総額73億ドルの資金調達に成功したAnthropic社が開発・提供しています。2025年5月22日には非常に高い精度を実現したClaude 4がリリースされ、話題となりました。
本記事では、Claudeの概要やChatGPTとの違い、使い方と活用事例について詳しく解説します。Claudeについて知りたい方、活用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
Claude(クロード)は、Anthropic社が開発・提供している生成AIです。独自の設計思想である「憲法AI(Constitutional AI)」が採用されており、安全性が高く一貫性のあるアウトプットを行う点が特徴です。
ここからは、以下について解説します。
Anthropic(アンソロピック)社は、2021年にOpenAI社の元幹部が設立したアメリカの企業です。「人々が信頼できるシステムの構築を目指し、AI研究に専念すること」を掲げ活動しています。
また、Anthropic社は人間がAIを利用する上で透明性が不可欠だと考えAIの開発を行っている企業です。現状のAIは意思決定プロセスが不透明ですが、今後AIの判断過程を把握可能なAIの開発が期待されています。
Claudeが注目されているのは、異例の資金調達を達成したためです。2023年5月には、GoogleやSalesforceなどの大手企業から4億5,000万ドルを調達しました。また、設立から1年間で5回の資金調達を実施して、計73億ドルの資金調達を行いました。
また、安全性が高く自然な会話ができる特徴も評価されています。ChatGPTやGeminiなどの生成AIと比較しても精度が高いといわれており、多くのユーザーから支持を集めています。
Claudeには以下5つの料金プランが存在します。
主な対象 | 月額料金 | 利用可能な機能や特徴 | |
---|---|---|---|
Freeプラン | 個人向け | 無料 |
|
Proプラン | 個人向け | 月額払い:20ドル 年額払い:17ドル |
|
Maxプラン | 個人向け | 100ドル~ |
|
Teamプラン | 法人向け | 月額払い:30ドル 年額払い:25ドル |
|
Enterpriseプラン | 法人向け | 要問い合わせ |
|
APIは使用量に応じた従量課金制となっており、100万トークンあたりの具体的な金額は以下の通りです。
インプット | アウトプット | |
---|---|---|
Claude Opus4 | 15ドル | 75ドル |
Claude Sonnet4 | 3ドル | 15ドル |
Claude Haiku3.5 | 0.8ドル | 4ドル |
Claudeには以下3つのモデルが存在します。
ここからは、上記それぞれのモデルについて解説します。
Haikuは効率性に優れており、もっとも処理スピードが早いモデルです。多くのタスクをリアルタイムで処理することができ、論文などの長文であっても3秒程度で読み取り可能です。ただし、他2つのモデルと比較して性能は高くありません。
Sonnetは、処理精度とスピードのバランスが取れているモデルです。汎用性が高く、テキストの生成やコードの補完などさまざまなシーンで活用できます。また、Haikuより処理スピードが遅いもののOpusよりは早いため、Haikuでは対応できないタスク処理の利用に最適です。
Opusはもっとも高精度となっており、複雑なタスクを処理できるモデルです。複雑なデータの分析やコーディング、Webコンテンツの作成といったクリエイティブ業務に適しています。ただし、処理速度は他の2つと比較して早くありません。
2025年5月22日に、以下の特徴を有したClaudeの最新モデル「Claude 4」が正式リリースされました。
Claude 4では、透明性の高い思考プロセスの提示により安全性を向上させています。また、Anthropic社が発表した以下のデータによれば、Claude 4はトップレベルの性能を示しています。
さらに、Claude 4では複数の情報を活用して最適な回答を導く拡張思考が採用されており、複雑な質問への精度の高い回答が可能です。
続いて、Claudeにおける以下の特徴について解説します。
これまで、生成AIがアウトプットした文章は機械的という意見がありました。ただ、Claudeは自然で人間らしい文章の生成が可能です。また、ビジネスのレポート・論文だけでなく小説や脚本、詩などクリエイティブな文章の生成にも対応しています。多彩な文章作成シーンで役立つでしょう。
マルチモーダル対応していることも、Claudeの特徴です。マルチモーダルとは、テキストや画像、音声など異なる形式のデータを同時に処理して、統合的に分析する能力のことです。例えば、PDFや画像データを読み込ませた場合、図表の要約や画像に対する説明ができます。
また、一度に複数のファイル読み込みも可能です。ファイルデータを要約した上で比較もでき、データの分析に役立つでしょう。
Claudeでは大量のトークン処理が可能です。Claude3の場合は、最大20万トークンのテキストデータ読み込みができるため、量が膨大であっても対応可能でしょう。なお、1トークンの文字数目安は以下の通りです。
タスク処理能力が高い点もClaudeの特徴です。以下はAnthropic社が発表した、ソフトウェアエンジニアリングタスクのパフォーマンスに関するベンチマーク「SWE-bench Verified」の結果です。
上記によれば、Claudeはプログラミング分野で他のAIと比較しても高い能力を示しています。
アウトプットされるデータが新しいこともClaudeの特徴です。多くの生成AIは事前に学習したデータに基づき、回答がアウトプットされる仕組みになっています。学習していない内容には対応できません。
例えば、ChatGPTの無料プランの場合学習データは2022年1月までのものです。一方、Claudeは2であっても2023年8月までのデータを学習しています。
Claudeには、3.5から以下の特徴的な機能が実装されました。
今後もさまざまな機能の実装が期待されています。
API連携ができることも、Claudeにおける特徴の一つです。例えば、SlackやGoogle Workspaceとの連携が可能で、日々の業務を効率化できるでしょう。自動返信や指定データの抽出に活用できます。
ClaudeとChatGPTの主な違いは以下の通りです。
Claude | ChatGPT | |
---|---|---|
開発元 | Anthropic | OpenAI |
得意分野 | 長文の生成や要約 倫理的判断 プログラミング | アイデア出し 翻訳 |
安全対策 | Constitutional AIによる設計 | RLHFと監視 |
特徴 | 正確性や論理性が高い | クリエイティブ能力が高い |
画像生成 | 不可能 | 可能 |
ClaudeとChatGPTは異なる特徴を有しています。業務や活用シーンに応じて使い分けると良いでしょう。
続いて以下を紹介します。
Claudeの始め方は以下の通りです。
Claudeの利用は非常に簡単です。画面中央のテキストボックスに、質問や指示を入力してEnterキーを押すだけです。ただ、生成AIのアウトプット品質はプロンプトの質に比例します。Claudeが理解しやすいように、箇条書きで文章を整理したり、略語を避けたりすることが重要です。
SMSデータテックでは、ChatGPTをベースに効果的なプロンプトを作成する方法などの講座を開催しています。プロンプトのコツを学び、Claudeを有効利用しましょう。
続いて、Claudeにおける以下の活用例を紹介します。
生成AIであるClaudeのもっとも代表的な活用例は、情報のリサーチと文章の生成です。Claudeに質問すれば、まとめた情報をアウトプットしてくれます。また、Webコンテンツやメール、キャッチコピーなどの文章作成にも役立ちます。
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⇒【2025年最新】文章生成AIおすすめ24選!活用事例やポイント、注意点を解説
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プログラミングコードの生成も、Claudeで可能です。例えば、以下のプログラミング言語に対応しているため、多彩なシーンで活用できるでしょう。
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⇒【2025年最新】コード生成AIおすすめ12選!活用事例やメリット・デメリット、活用時の注意点を解説
Claudeは文章の要約にも活用可能です。最大20万トークンを処理できるため、長文であっても対応可能です。また、外国語の翻訳にも役立ちます。Claudeでは文脈を理解した翻訳ができ、正確な翻訳に最適です。
Claudeでは、マインドマップやシーケンス図の作成も可能です。文章やPDF、Wordを読み込ませ指示を出せば、視覚的にわかりやすい形式でまとめてくれます。他者に説明する際の資料として活用できるでしょう。
Claudeはスライドの作成にも役立ちます。例えば以下の資料を作成できるでしょう。
色やフォントの指定もできるため、好みや活用シーンに合わせたスライド作成に有効です。
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⇒【2025年最新】パワポ生成AIおすすめ22選!活用メリットや利用ツールを選ぶ際の着眼点、注意点を解説
Claudeはデータ分析にも活用可能です。例えば、顧客データや商品の販売数に関する情報を読み込ませれば、販売商品の構成や売れ筋商品の発見に役立つでしょう。また、分析を行うデータの収集にも利用できます。
最後に、Claudeを利用する際の注意点について解説します。
Claudeがアウトプットした情報に誤りがないか、確認しましょう。さまざまな情報を得られるClaudeですが、生成された内容が常に正しいとは限りません。とくに、重要な情報や最新データは正しいかの確認が必須です。
Claudeのプロンプトに、機密情報を入力するのは辞めましょう。Claudeが内容を学習して、他者のアウトプットに利用する可能性があります。また、質問内容は一定期間サーバーに保管されます。サーバーがハッキングされれば、入力した機密情報が流出する恐れがあるでしょう。
Claudeは、Anthropic社が開発・提供している生成AIです。安全性が高く自然な会話ができる特徴を有しており、注目を集めています。Claudeを活用すれば、情報のリサーチや文章・プログラミングコードの生成、マインドマップの作成が可能です。また、API連携も可能で多くの業務を効率化できるでしょう。
ビジネス環境の変化が激しい昨今において、ClaudeなどのAIを活用した業務改善は企業競争力の向上に欠かせません。Claudeの活用で、業務効率化を実現しましょう。
なお、業務改善に役立つ生成AIについては以下もご覧ください。
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