メール誤送信に有効な対策は?誤送信防止ツールと選び方も

コラム
#業務効率化
メール誤送信に有効な対策は?

社内・社外を問わずに、当たり前のように業務でメールの送受信を行っています。当事者だけの機密情報をメールでやりとりする以上、第三者にメールが渡ることは決してあってはなりません。しかし、どの時代でもメールの誤送信は発生しています。今回は、メール誤送信が発生する原因や防止策、誤送信防止ツールの機能や選び方について解説します。

メール誤送信の原因

メール誤送信は、宛先や添付ファイルの誤り、BCCではなくTOやCCに入れての送信、流用したメールを変更せずに元の状態で送信してしまったなどが原因で発生します。
メール誤送信は、一種のヒューマンエラーであるため、送信前に宛先・添付ファイル・本文を再度確認すれば防げます。しかし、業員が情報漏洩のリスクを軽視していたり、メール送信のルールを守っていないなど、危機管理の意識が低いとメール誤送信に繋がる可能性が高まります。集中力を欠くだけで、送信先や添付ファイルを間違えるケースも珍しくありません。

メール誤送信で受ける損害

メール誤送信によって受ける損害は、個人にとっても企業にとっても大きな被害となりえます。被害規模が大きくなればなるほど、個人としての責任も大きくなり、雇用契約違反や就業規則違反に基づく損害賠償責任を追及されたり、あるいは懲戒等の処分を受けることも考えられます。
企業も同様に、被害を受けた企業・個人から損害賠償請求されるケースも少なくありません。最悪の場合、契約の打ち切りや世間にマイナスのイメージが染み付いてしまい、ビジネスの継続ができなくなる可能性もあります。
Digital Artsの独自調査によると、2018年から2020年にかけてメール誤送信によるセキュリティインシデントの発生件数は増加しています。電子メールが業務で利用されてから、長い歴史がありますが、それでもメール誤送信が発生し続けているのが現状です。

メール誤送信を防止する3つの対策

メール誤送信はヒューマンエラーの一種なので、充分に注意していれば防げる可能性はかなり高くなります。また、注意する以外にもメール誤送信を防止する3つの対策があります。

宛先のオートコンプリート機能を無効化

オートコンプリート機能とは、自動でメールアドレスが保存され、次回以降同じアドレスを打ち込んだ際に予測変換により、前回送信時のアドレスが全て表示される機能です。
この機能によって、対象ではない人のアドレスが予測変換で表示され、そのまま誤った相手に誤送信してしまう可能性があります。とても便利な機能ですが、メール誤送信の可能性が懸念される場合は、無効化しておきましょう。

送信確認のポップアップを表示

送信ボタンを押した時に、最終確認のためのポップアップを表示する機能があります。宛先や本文、添付ファイルの内容を強制的に確認させるため、メール誤送信防止に役立ちます。

送信時の保留機能

メール送信後、一定時間だけメール送信が保留されます。保留中はメールの送信をキャンセルできるため、送信直後にミスに気がついた場合に効果的な機能です。Gmailでの保留時間は最大30秒なので、特別な事情がない限り30秒に設定しておきましょう。

メール誤送信防止ツールの機能

メール誤送信を防止する対策として、ツールの導入を視野に入れることも選択肢の一つです。中には、ツールの機能が気になる方もいるでしょう。多くのツールには基本的に次のような機能が備わっています。

機能概要
宛先や本文確認・宛先を再確認するポップアップの表示
・事前に設定したルールに違反する内容が含まれるメール送信の防止
送信メールの時間差配信・社外にメール送信するとき、送信ボタンを押した後に一定時間保留し、その間は取り消し可能
第三者承認・設定した第三者による承認後にメール送信可能
・上長やチェック担当者に差し戻しが可能
BCC変換送信・多数の宛先や特定の宛先がある場合、アドレスを強制的にBCCに変換
自動暗号化・パスワード生成・添付ファイルを自動で暗号化
・暗号化したファイルを開くためのパスワードも自動で生成し、送信先に自動送信
ホワイトリスト作成・設定したアドレスやファイルのみメール送信を許可するリスト

メール誤送信防止ツールの選び方

メール誤送信防止ツールの選び方の基準は、次の2点を中心に検討しましょう。

  • 負荷が軽いこと
  • 操作や設定が容易なこと

性能やインストールできる台数についてもチェックすべきですが、最新のツールは基本機能を全て搭載していたり、充分な台数にインストールできるため、神経質になって検討するほどではありません。

負荷が軽いこと

ツールには端末に直接インストールするクライアント型とインターネット経由で利用できるクラウド型があります。利用する端末や回線の強さに応じて、どちらの型がいいのか検討しましょう。
重い負荷がかかってしまうと、端末の一挙一動で画面が固まってしまったり、アプリケーションの強制終了などが起こります。メールの送信もその他の作業も滞ってしまい、非常に効率が悪くなってしまうため、可能な限り負荷が軽いツールを選択しましょう。

操作や設定が容易なこと

ツールを導入する上で忘れてはいけないのが、操作や設定が容易であるという点です。セットアップから実際の利用方法までの流れを導入前に押さえておきましょう。特に各機能の設定方法に難しい操作が要求されていないかは、ツールの使いやすさに直結するため、必ず確認しておきましょう。

まとめ

今回は、メール誤送信が発生する原因や防止策、誤送信防止ツールの機能や選び方について解説しました。様々なITリソースや個人情報を抱える現代の企業において、些細なことで情報漏洩に繋がる可能性をゼロに近づける責務を負います。個人個人のセキュリティ意識も重要ですが、組織全体でメールの誤送信を防止するよう務めなければなりません。

業務効率化、自動化にご興味がある方は、お気軽にご相談ください!

新規CTA

おすすめイベント・セミナー 一覧へ