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Pythonで自動化できること8選!業務効率化に必要な知識から注意点までご紹介
IT技術の発展により、会社がおこなえる業務の幅や量は飛躍的に伸びました。しかし、機械的な業務や雑務が多くなり、社員の工数が増えてしまうという問題があります。
そこで今回おすすめするのが、Pythonを活用した業務の自動化です。日々の業務や雑務を自動化し工数を削減することができます。機械的な業務や雑務に追われている会社の方は、この記事をぜひ参考にしてください。
➡自動化とは?失敗しない進め方をご紹介!
目次
Pythonとは
Pythonとはプログラミング言語の1つのことで、1991年にオランダ人のグイド・ヴァン・ロッサム氏が開発しました。
Web開発やデータ分析など、幅広い分野に使える汎用性の高い言語です。
また、DXが推進し、初心者でも扱いやすいPythonは、日常の業務改善に役立つ言語として重宝され、トップクラスの人気があります。
Pythonの特長
コードの記述がシンプルで短い
Pythonは読みやすさや書きやすさを重視して開発されたプログラミング言語です。
そのためコードがシンプルで覚えやすかったり、誰が書いても似たコードになり、下記のようなメリットもあります。
- コードを書く時間が短縮できる
- エラー箇所がわかりやすく、後から修正しやすい
- チーム開発で書き方を統一しやすい
インタプリタ型
プログラミング言語にはコンパイラ型とインタプリタ型があります。
コンパイラ型は実行前に変換作業が必要ですが、Pythonのインプリタ型は、プログラム実行と同時にコードを読み込みます。そのため確認がしやすく、エラー箇所の発見や解読に比較的時間がかからず作業することができます。
豊富なライブラリとフレームワーク
Pythonには、開発を効率的に行うことができるライブラリやフレームワークが豊富にあり、プログラミングしやすい環境が整っています。
下記のようなライブラリやフレームワークがあります。
- 機械学習・ディープラーニング向けライブラリ「scikit-learn」「TensorFlow」
- 数値計算向けライブラリ「NumPy」
- データの読み込みや分析向けのライブラリ「pandas」
- 収集、分析したデータを可視化するライブラリ「Matplotlib」
- Webアプリケーションフレームワーク「Django」「Flask」
- Excelファイルを操作するライブラリ「openpyxl」
- Webブラウザ操作を自動化するライブラリ「Selenium」
Pythonで自動化できること8選
Pythonを活用することで自動化できることの例は以下の通りです。
- ブラウザ自動操作
- Excelの自動操作
- Wordの自動操作
- メールの自動送信
- PDFの自動操作
- APIとの連携
- スクレイピング
- 画像の自動編集
それぞれの業務自動化について詳しく解説します。1つでも導入できれば、現在の業務の工数を削減することが可能です。
ブラウザ自動操作
Pythonでは、ブラウザの自動操作をおこなうことができます。例えば、社員の出退勤を管理するツールを導入している会社であれば、社員個人が出勤してパソコンを立ち上げるだけで自動的に出勤の打刻ができるようになります。このことにより、出勤や退勤の打刻忘れを防ぐことができますし、管理職側もきちんと社員の就労状況を管理することができます。その他にも、社員のブラウザの自動制御をおこなうことで、サービス残業などの問題となる就労を防げます。
Excelの自動操作
ビジネス用に使用されているExcelとPythonを連携させると、業務がスムーズになります。Excelを用いた作業は、多種多様です。例えば、発注書や請求書などの作成と管理をExcelでおこなっている場合、所定のテンプレートにデータを自動で転記することが可能です。発注書や請求書などのように、会計の管理と照合させなければならない書類はたくさんあります。発注書や請求書の内容を管理用のデータへと、手動で転記していると時間と手間がかかりますし、人間による作業にはミスも生じます。一つの書類の発行と共に自動で管理用のデータにも反映されるようになっていれば、転記の工数を削減できますしミスも無くなります。
Wordの自動操作
Excelと同様にWordもPythonによって自動化をすることが可能です。Pythonでは、Word上への画像の添付も自動でおこなえます。自社で運営しているメディアへの投稿の際、Wordで下書きを作成している会社も多いです。大量にあるWordファイルに画像を挿入することができれば、サイト作成を担当する方の作業工数を減らせます。また、WordとExcelを連携させて、資料作成も可能です。Wordでは、データを表示する資料作成もおこなわれます。Excel上でデータの自動計算をおこない、データが更新された際にWordにも自動で反映するようにしておけます。Pythonを活用すれば、Wordで常に最新のデータを表示させることもできます。
メールの自動送信
Pythonを活用すれば、メールの自動送信も可能です。キャンペーン情報の通知やメールによる個人契約をおこなう際に、社内の人間が一つひとつのメールの送信や返信をおこなう必要がなくなります。Pythonを活用することによって、自動的にメールの送受信をおこない、契約まで成立させます。運営をおこなっている社員の方は、エラーの発生や最終的な契約の確認だけの作業をおこなうだけです。
PDFの自動操作
PythonならPDFの自動操作もすることができます。PDFファイルの新規作成や既存ページの結合や回転作業を自動化すると、書類作成の工数を削減することができます。さらに、サイト上にあるPDFファイルのデータから、文字列を検索して必要な文章を抽出することもできます。Pythonを活用すれば、PDFファイルの作成やデータ抽出の作業を任せることができるので、バックオフィスを担当する方の工数を減らせます。
APIとの連携
Pythonでは、APIと連携させて自動化をおこなうことも可能です。API連携は、発想と連携先次第で多様な使い方ができます。例えば、自社が運用しているTwitterを利用して、消費者のアンケート調査をおこなったとします。Twitterで集まったアンケート調査データが膨大な量になった場合、人間が集計していたのでは時間がかかってしまいます。Pythonを使うことで、集計数やデータの管理を自動化できます。集まったデータを加工して、分析が可能な状態にも自動でできます。
スクレイピング
Pythonを利用することで、スクレイピングも自動でおこなうことができます。スクレイピングは、膨大な量があるインターネット上の情報から、必要なデータだけを抽出することです。競合他社の情報や消費者の動向を分析するためには、元となるデータや情報の収集が必要です。Pythonなら不要な情報を取り除いて、加工された状態のデータを分析することが可能です。Pythonによるスクレイピングで、情報の収集と選り分け部分の作業を自動化して人間は分析の方に集中できます。
画像の自動編集
Pythonでは画像の自動編集も可能です。現在のインターネット上のサイトでは、ホームページからブログ、またECサイトまで多くの画像が使われています。しかし、画像の多くはサイズや容量がバラバラです。そのため、自社サイトを運用していく際には、画像の収集や編集にも時間と手間がかかってしまいます。Pythonを活用して、自動でサイズや容量の編集、データの収集をおこなうことができればサイト運営担当者の工数は削減できます。
Pythonを使うメリット
Pythonを活用することで下記のようなメリットがあります。
業務の効率化
Pythonで自動化を行うことにより、今までかかっていた時間や人的コストを削減することができます。そのため、今まで時間が無くてできていなかった作業や、より注力したい作業に集中することができます。
人的ミスの低下
手作業で発生していた人的ミスをPythonで自動化することによりなくすことができます。そのため、素早く正確に作業を行うことができます。
Pythonで業務を自動化するために必要な知識
Pythonを導入すれば、多くの業務を自動化させて効率の良い会社運営ができます。しかし、Python自体を動かすには、人間による操作が必要です。Pythonを活用して思い通りの作業をしてもらうためには、いくつかの知識を習得しておかなければいけません。Pythonを導入する際は、会社の使用目的や意図に合わせたプログラミングも必要です。ここからは、Pythonで業務を自動化する上で必要となる知識を解説します。
知識① Pythonの操作方法
Pythonの操作方法を習得しておくことは、必要最低条件です。Pythonは導入しただけでは何も作業をしてくれません。人間が作業させる内容を指示します。そのためにも、Pythonの基本的な書き方を知識として吸収しなければいけません。Pythonには目的に応じてライブラリも用意されています。目的に合わせて最適なライブラリを使うためにも、各ライブラリの用途を知っておくことも大事です。
知識② 統計や数学の基礎知識
Pythonを使用していく上で、統計や数学の基礎知識も必要です。Pythonは、自動で業績の分析や社員の勤務状況を計算して分析することもできます。ただし、データを計算して分析することは自動化できても、Pythonには会社や人間の意図をくみ取ることはできません。目的とするデータ分析方法のために、最適な計算式を導入するのは人間の判断です。会社が求めるデータの収集やプレゼンテーションの際の資料作成に必要な分析結果を得るためにも、統計や数学の基礎知識を学ぶべきです。
知識③ 機械学習や人工知能(AI)の基礎知識
Pythonの導入では、機械学習や人工知能の基礎知識を知っているとさらに活用できます。Pythonでは、これまでのデータから未来のデータを予測することも可能です。しかし、でたらめな予測データを取得してもビジネスでは利用できません。機械学習の知識を学び、未来予測に必要なデータを訓練データとしてPythonに習得させます。訓練データを習得することで、Pythonは会社にとって有益な未来の予測分析データも計算してくれます。
Pythonで自動化する際の注意点
Pythonで業務を自動化すれば、会社にとって多くのメリットがあります。しかし、Pythonの導入と使用には、いくつかの注意点も確認しておかなければいけません。Pythonで自動化をおこなう際に注意するべき点は、以下の3つです。
- Pythonのバージョンの確認
- 会社内でPythonの使用許可があるか
- セキュリティ上のリスク
それぞれの注意点を詳しく解説します。
注意点① Pythonのバージョンの確認
Pythonをインストールする際には、バージョンが用途に最適かどうかを確認する必要があります。Pythonは「Python2」と「Python3」に大きく分けられます。用途によってバージョンを変えている会社もあります。しかし、二つのバージョンは、互換性が備わっていないません。使用用途に対応していないバージョンをインストールしてしまったり、文法を覚えてしまったりすると、他方のバージョンを使用できません。会社で使用する際には、使用目的と用途に合わせて最適なPythonのバージョンを選んでください。
注意点② 会社内でPythonの使用許可があるか
Python使用時の注意点として、会社内で定められたルールで使用許可があるのかも確認しなければいけません。Pythonは、WindowsやMacなどのOSには標準搭載されていません。そのため、自身でインストールして使用する必要があります。ただし、会社によっては外部のアプリケーションを勝手にインストールすることを禁じているところもあります。Pythonを新規でインストールする際には、会社側にしっかりと確認してください。
注意点③ セキュリティ上のリスク
Pythonを使用する際には、セキュリティリスクがあることにも注意しなければいけません。Pythonを動かすために使ったコードの中にセキュリティリスクがある場合があります。もしも、セキュリティ上で問題があるコードを使用してしまうと、データの破損や悪意のあるハッカーによって盗まれるなどの被害に繋がります。データの破損は会社の直接的な売上に大きく影響しますし、会社への信用度が低下してしまうと中長期的な売上の低下にも繋がります。セキュリティ上のリスクへは、警戒を怠ってはいけません。
自動化するその他の手段
業務の効率化は、Python以外の手段でもおこなうことは可能です。Pythonは、比較的専門の技術を持っているプログラマー以外でも使用しやすいツールです。ただし、Pythonの操作方法を習得するには、時間も手間もかかってしまいます。ここからは、Python以外で業務を自動化する方法を紹介します。
RPAツールの導入
RPA(Robotic Process Automation)ツールを導入することでも業務の自動化はおこなえます。RPAはソフトウェアロボットによって、これまで人間が機械的に繰り返しおこなっていた作業を自動処理します。人間による作業とは異なり、エラーが起こらなければミスもなく24時間体制で作業をおこないます。作業内容や段取りが決まっている業務を自動化することで、人間は他の作業に集中することができます。
⇒RPA・AI-OCR導入支援
自動化システムの構築
会社内で自動化すべき業務が明確化している場合は、自社でシステムを構築することも可能です。既存のサービスでは、会社の用途に適したツールが見つからない場合もあります。自社の業務に最適化させるためには、自動化システムを独自に構築することも検討すべきです。ただし、独自の自動化システムを構築するには、専門的な技術者による作業が必須になりますので時間がかかってしまいます。また、自動化システムの構築を外注すると、費用も増えてしまいます。
⇒自動化個別システム構築
SaaSを利用する
SaaSを利用することで、業務の自動化をすることも可能です。SaaSなら自社に最適なソフトウェアを、インターネット経由で使用することができます。SaaSはベンダー側がシステムの構築をしていますし、セキュリティも万全な体制を整えています。利用料金を支払うだけで、業務の自動化をおこなうサービスを利用できます。ただし、カスタマイズなどは勝手におこなうことができませんので、サービスの選択を慎重におこなわなければいけません。
まとめ
Pythonを活用すれば、多くの業務を自動化させて社員の工数を削減できます。他の言語とは異なり、プログラマーではなくても使用できるのがPythonのメリットでもあります。ただし、ツールとの連携や発想によって用途の選択肢が多すぎるのがデメリットです。Pythonをどのように使用すれば良いか迷ってしまうこともあります。Pythonのによる業務の自動化を自社の社員でおこなうことが難しい場合は、専門の会社に委託することも手段の一つです。業務自動化を整備することを専門的におこなう会社なら、会社内で自動化したい業務を伝えるだけですべて完結します。
業務の自動化でお悩みの際には、コンサルティングと導入後のサポートもついているのでSMSDataTechにご相談ください。
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