AI広告の炎上とその背景:マクドナルドの事例から考える消費者の反応と企業の課題

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こんにちは!ワニたんです。

パリ五輪の様々な場面でAIが活躍していたことを知り、AIに興味津々のワニたんです🐊
AIはパリ五輪をどう支えたか

家電、ロボット、ゲームや動画・画像コンテンツ…私たちの生活はAIが活用されているもので溢れています。その中でも特に最近広がりを見せているのが、生成AIです👀
SNSを見ていると、生成AIが作成した画像や動画を目にする機会が増えたのではないでしょうか?
個人が楽しむためだけでなく、企業・組織が活用することも増えています。
代表的なものにはマッチングアプリ「オタ恋」のインターネット広告があります。

そんな中、ある大手企業の生成AIを使用した広告が現在話題となっています。

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マクドナルドのAI広告が引き起こした騒動

2024年8月17日、日本マクドナルドが公式X(旧Twitter)にアップしたAI生成によるプロモーション動画が物議を醸しました。
15秒間の動画は、マックフライポテトのプロモーションとして公開されましたが、視聴者からは「気持ち悪い」「不気味だ」といった批判が相次ぎました。特に、最後に登場する女性の指が6本に見える点が指摘され、AIの不自然さが注目されました。

この広告は、生成AIを使用して制作されたもので、イラストとアニメーションはクリエイター「Kaku Drop 架空飴」氏が手掛けましたが、消費者からの受け入れは難しかったようです。

AI広告に対する消費者の反応

このような反発が生じた背景には、AI技術に対する不安や嫌悪感があると考えられます。特に、AIが生成する映像や画像が人間に近づくほど、その「不気味の谷現象」が発生し、視聴者は不快感を覚えやすくなります。
また、マクドナルドというブランドが持つ「親しみやすさ」や「安心感」と、最新のAI技術が組み合わさったことで、消費者の違和感が増幅された可能性もあります。

さらに、企業がAI広告を導入する理由としては、コスト削減や効率化がありますが、消費者にとっては「人間らしさ」が失われることへの懸念が強まっていることが示唆されます。

※不気味の谷・・・「人は、人間らしい特徴を持ったロボットに対して親しみを感じるが、あまりに人間に近づきすぎると逆に不気味さを感じるようになる。しかし、それを通り越して人間とほぼ見分けがつかないほど似てくると再び好感が持てるようになる。」という現象のこと。ロボット工学者の森政弘氏が初めて提唱した。

他企業の成功例と失敗例

同じくAIを活用した広告には成功例も存在します。伊藤園の「お~いお茶」やシャープの「AQUOS」のテレビCMでは、AIタレントが起用されましたが、これらは大きな批判を受けることなく、消費者に受け入れられました。

一方で、映画レビューサイト「Filmarks」やトイザらスでは、AIを用いた広告が批判を浴び、撤回される事態となりました。同じ技術を用いても、受け入れられるかどうかは、広告の内容やコンテキストに大きく依存していることがわかります。

企業に求められる新たな戦略

AI技術が広告業界に与える影響は無視できないものの、消費者の感情を理解し、適切に対応することが重要です。特に、マクドナルドのように大手企業が新技術を導入する際には、消費者の反応を予測し、リスクを最小限に抑えるための慎重な戦略が求められます。

今後、AIを活用した広告がますます普及する中で、企業は単に技術を取り入れるだけでなく、消費者との信頼関係を維持するための努力が必要です。技術が進化するにつれて、消費者の反応も変化する可能性があるため、企業は常に市場の動向を注視し、柔軟に対応することが求められます。

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