バックドアとは?設置される手口や主な被害事例、対策方法を解説
バックドアとは、コンピューターへの不正侵入を目的に設置される入口のことで、設置されれば情報の漏洩やデータ・システムの改ざん、通信内容の傍受などの被害を受けます。この記事では、バックドアの概要や設置された場合の主な被害と事例、設置を防ぐ方法について解説します。バックドアについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
サイバー攻撃の一つである「バックドア」をご存じでしょうか?バックドアとは、コンピューターへの不正侵入を目的に設置される入口のことです。バックドアが設置されれば、情報漏洩やデータ・システムの改ざん、通信内容の傍受など、さまざまな被害を受けます。
この記事では、バックドアの概要や設置された場合の主な被害と事例、設置を防ぐ方法について詳しく解説します。バックドアについて知りたい方、企業のセキュリティを強化したい方は、ぜひ参考にしてください。
バックドアとは

セキュリティ分野におけるバックドアとは、コンピューターへの不正侵入をする入り口のことです。
悪意を持つ第三者が、ターゲットのコンピューターに侵入する目的で入り口を作るケースや、あらかじめプログラムに作られているケースなど、複数の種類があります。バックドアの設置・利用により、通常の認証プロセスを通過する必要がなくなるため、不正アクセスされやすくなります。
主なバックドア型マルウェアであるトロイの木馬とは
トロイの木馬とは、無害なプログラムやソフトウェアを装いシステム内に侵入し、標的が気づかない内に攻撃を行うサイバー攻撃のことです。ギリシャ神話のトロイア戦争で利用された木馬のエピソードにちなみ、名づけられました。
⇒【徹底解説】トロイの木馬とは?ウイルスなの?種類・危険性・対策を完全網羅!
トロイの木馬には、ダウンローダー型やキーロガー型、パスワード窃盗型など複数の種類があり、バックドア型も存在します。バックドア型のトロイの木馬は、デバイスの利用者やシステム管理者が気づかない内にバックドアを設置して、攻撃者が遠隔操作を行います。
バックドアが設置される手口

バックドアが設置される手口は以下の通りです。
- システムなどの脆弱性につけ込む
- 開発する際に設置する
- メンテナンス用バックドアを悪用する
- メールやサイト経由で仕込む
- 不正なソフトウェアをダウンロードさせる
順に解説します。
システムなどの脆弱性につけ込む
システムやソフトウェアの脆弱性につけ込み侵入し、バックドアを仕込みます。脆弱性とは、以下が原因で生まれるシステム・ソフトウェアのセキュリティにおける欠陥や弱点のことです。
- バグ
- 設計段階の検討不足
- 開発・設定段階のミス
- 管理体制の甘さ
脆弱性があれば、悪意ある第三者の不正アクセスやウイルス感染のリスクも高まります。
⇒パソコンがウイルス感染したらどうする?原因や症状、4つの対策方法について解説
開発する際に設置する
近年は、便利かつ無料のアプリケーションやソフトウェアをインターネット上でダウンロード可能です。ただ、中にはバックドアが仕込まれたものも存在するため、注意しましょう。開発段階でバックドアが仕込まれたアプリケーションやソフトウェアを利用すれば、簡単にコンピューターへ侵入されます。
メンテナンス用バックドアを悪用する
ソフトウェアやネットワーク機器などの中には、開発元・メーカーがサービスマニュアルや規約に記載せず、メンテナンス利用の目的でバックドアを設置しているケースがあります。一般には公開されていないため、必ず被害に遭うわけではありません。ただ、設置情報が悪意ある第三者に漏れれば、そのバックドアを悪用されます。
また、開発時やテスト・検証時に設置したバックドアを削除し忘れ、それが悪用された事例も存在します。
メールやサイト経由で仕込む
メールやWebサイト経由でバックドアを設置する手口もあります。
メールにマルウェアを仕込んだファイルを添付し、受信者が開封することでバックドアを設置します。マルウェアは悪意あるソフトウェアの総称で、トロイの木馬もその一種です。最近のサイバー攻撃で使われるメールは巧妙化しており、関係者からのメールだと勘違いさせるケースが多くあります。
また、インターネット上には、さまざまなサイトが存在し、リンクのクリックやアクセスにより、マルウェアを自動ダウンロードさせるケースが少なくありません。
不正なソフトウェアをダウンロードさせる
不正なソフトウェアから、バックドアを設置する手口も存在します。有用なデータやコンテンツなどを装った、ソフトウェアをユーザーにダウンロードさせ、そこから侵入・バックドアの設置を実施します。
バックドアが設置された場合の主な被害

バックドアを設置されれば、以下の被害を受けるケースがあります。
- 情報の漏洩
- データやシステムの改ざん
- 操作記録の盗聴
- 通信内容の傍受
- 他のサイバー攻撃の踏み台
ここからは、上記それぞれの被害について詳しく解説します。
情報の漏洩
設置されたバックドアから、個人情報や機密データの漏洩につながるリスクがあります。近年はプライバシーに関する注目度が高く、万が一、情報が流出すれば、企業の信頼性やブランドイメージが低下します。損害賠償責任を負うケースもあり、企業の存続が難しくなる可能性もあるでしょう。また、自社の製品や営業情報がライバル企業に漏れれば、利益の損失につながります。
ただ、近年のサイバー攻撃や詐欺の手法は多様化しており、情報漏洩を100%防ぐことは不可能です。漏洩した際に、すぐ気づき対策ができるようにする必要があります。
情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」を利用すれば、以下の機能により情報の漏洩状況を一元管理できます。
- ダークウェブからの情報探索
- 会社メール・ID・PW漏洩の即時アラート
- 対策状況の管理
情報漏洩の早期発見による迅速な対応で、リスクを最小化することが可能です。
データやシステムの改ざん
バックドアの設置により、データやシステムの改ざんが行われる可能性があります。データ・システムの改ざんや削除をされれば、正常な企業の運営ができません。攻撃者の中には、操作ログを改ざんし、システム管理者の発見を遅らせる者もいます。
また、Webサイトの改ざん被害も発生しています。Webサイトの改ざんにより、不正サイトへの誘導やマルウェアを仕込む用途に使われれば、自社が加害者になるでしょう。被害者を増やすとともに、自社もバッシングを受けるリスクがあります。
操作記録の盗聴
操作記録の盗聴もバックドアの活用による被害です。パソコンの操作を常時監視して時系列に記録する装置や、ソフトウェアであるキーロガーをバックドア経由で仕込み、操作記録の盗聴を行います。
従来、キーロガーはソフトウェアの開発やシステムエンジニアの作業記録を残し、問題が発生した際のログ解析などをするためのツールです。ただ、近年は悪用されており、IDやパスワード、クレジットカード情報の盗聴にも使われています。
通信内容の傍受
バックドアによりメールやチャット、通話などの通信内容を傍受される可能性もあります。内容によっては、インターネット上に公開され、企業の信用失墜につながるケースがあるでしょう。また、盗まれた情報がなりすましに悪用されれば、さらなるサイバー攻撃などで、被害が拡大するリスクもあります。
他のサイバー攻撃の踏み台
バックドアから遠隔でサーバーを利用し、DDoS攻撃などさまざまなサイバー攻撃の踏み台にされるケースもあります。DDoS攻撃とは、多数のデバイスから大量にアクセスし、サーバーに負担をかけ正常な運営を妨害するサイバー攻撃のことです。サーバーやネットワークの処理能力を超えるリクエストの送信で、サーバーダウンに追い込みます。
⇒DDoS攻撃とは?受けた場合の被害や4つの対策をわかりやすく解説
バックドアが仕掛けられたサーバーだけでなく、ネットワーク経由で他のサーバーやコンピューターに被害が拡大する可能性もあります。バックドアが設置された場合は、そのサーバーやコンピューターだけでなく、ネットワークでつながったものも被害に遭っていないか確認しましょう。
バックドアの被害事例

バックドアの被害は後を絶ちません。ここからは、バックドアにおける以下の被害事例について詳しく解説します。
- 情報が流出した事件
- 誤認逮捕が起きた事件
- 遠隔操作された事件
情報が流出した事件
アパレル系のECサイトにバックドアが仕掛けられ、1万人以上の以下の個人情報が流出した事件が発生しました。
- 氏名
- 住所
- メールアドレス
- 電話番号
- コメント
- 配送先の住所
- 電話番号
- 金額
- 送状番号
システムの脆弱性を突かれたことがバックドア設置の原因です。
誤認逮捕が起きた事件
バックドア経由で仕込まれたマルウェアにより、誤認逮捕が起こる事件もありました。知名度のあるインターネット掲示板に、犯罪予告を書き込んだとして男性が逮捕されましたが、パソコンが乗っ取られており、逮捕された男性が書き込んだわけではありませんでした。男性がダウンロードしたソフトウェアに、バックドアを設置するマルウェアが仕込まれていたことが原因です。
遠隔操作された事件
不正アプリをダウンロードさせ、遠隔操作でバックドアを仕掛ける事件も発生しました。攻撃者がバックドアの設置と不正な広告収入を目的に、当時人気だったゲームアプリと同じ名前のアプリを作成したのです。正規アプリを含め、同じ名前のアプリが44個見つかり、そのうち不正・迷惑アプリが19個ありました。不正アプリはダウンロード時に、スマートフォンの権利権限を要求し、バックドアを設置していました。
バックドアの設置を防ぐ方法

バックドアの設置を防ぐ方法は以下の通りです。
- 怪しいメールやサイトは開かない
- 従業員への教育を実施する
- OSやアプリケーションを最新に保つ
- セキュリティ対策ツールを利用する
ここからは、上記それぞれの方法について詳しく解説します。
怪しいメールやサイトは開かない
メールに添付されたファイルのダウンロードや、記載されたリンクのクリックは、バックドア設置だけでなく他のサイバー攻撃を受ける原因です。身に覚えのないメールは即時削除し、ブロック設定を行うことも重要です。残したままにしておけば、後日忘れて開封してしまうリスクが残ります。また、怪しいWebサイトへのアクセスもバックドアを設置される原因です。最近は、SNSに記載されたリンクから不正サイトへ誘導されるケースもあるため、注意しましょう。
従業員への教育を実施する
従業員への教育実施もバックドアの設置防止に有効です。最新のサイバー攻撃やリスクなどを伝え、従業員のセキュリティ意識を強化しましょう。従業員のリテラシーが低ければ、バックドア設置やサイバー攻撃を受けるリスクが上昇します。
OSやアプリケーションを最新に保つ
OSやアプリケーションは脆弱性をなくす目的で、定期的なアップデートが行われます。最新に保たなければ脆弱性が残り、そこからバックドアを設置される可能性があるため、注意しましょう。また、デバイス自体が古い場合、セキュリティに関するサポートも終了して、リスクが高まります。古いパソコンなどの利用は避けると良いでしょう。
セキュリティ対策ツールを利用する
セキュリティ対策ツールの利用も有効です。セキュリティ対策ツールを活用すれば、マルウェアの検出や不正アクセスの防止、データ保護などが可能です。また、怪しいメールのブロックや不審なサイトへのアクセスを禁止する機能が実装されたものもあります。
まとめ

バックドアとは、コンピューターへの不正侵入を目的に設置される入口のことです。バックドアが設置されれば、情報漏洩やデータ・システムの改ざん、通信内容の傍受など、さまざまな被害を受けます。万が一、個人情報や機密データが流出すれば、企業の信頼性やブランドイメージが低下し、運営が困難になるケースもあるでしょう。
バックドアの設置を防ぐためには、従業員への教育やOS・アプリケーションのアップデート、セキュリティ対策ツールの利用が有効です。
ただ、近年のサイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、バックドアの設置や情報漏洩を100%防ぐことは困難なため、漏洩をいかに早く察知し、適切な対応を取れるかが重要です。情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」は、会社のドメイン情報を入れるだけで「いつ」「どこから」「どんな情報が」漏れてしまったのか、一瞬で分かります。
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