テレグラム(Telegram)とは?特徴や危険性、利用の安全性を高めるポイントを解説
Telegram(テレグラム)の危険性と安全な利用方法を解説。犯罪事例から対策まで、匿名性の高いメッセージアプリの特徴と脅威について詳しく紹介します。
目次
テレグラム(Telegram)とは、ロシアで開発されたメッセージアプリのことです。無料で利用でき、シークレットチャット機能など特徴的な機能が数多く実装されています。匿名性が高いため、盗んだ情報の売買や闇バイトの募集など犯罪で利用されるケースも少なくありません。
本記事では、テレグラムの概要や危険性と犯罪事例、安全性を高める方法について詳しく解説します。テレグラムについて知りたい方、安全に利用したい方は、ぜひ参考にしてください。
テレグラム(Telegram)とは
テレグラム(Telegram)とは、テキスト・音声メッセージや写真などの送受信が可能なメッセージアプリのことです。ロシアのニコライ・ドゥーロフとパベル・ドゥーロフ兄弟が立ち上げました。アクティブユーザー数は9億5,000万人を超えており、世界で最もダウンロードされたアプリトップ5に入るといわれています。
テレグラムでできることと特徴
テレグラムでできる主なことや特徴は以下の7つです。
- 無料で使える
- シークレットチャット機能を使える
- 20万人が参加可能なグループチャットを作れる
- チャンネルを作成できる
- セキュリティ強度が高い
- 通信スピードが速い
- 仮想通貨の送金・情報収集できる
順に解説します。
無料で使える
テレグラムは完全無料で利用可能です。また、広告も一切表示されないためストレスがありません。気軽に利用でき、ユーザー数を伸ばしている大きな要因です。
シークレットチャット機能を使える
機密性や秘匿性の高いシークレットチャット機能が利用できる点も、テレグラムの大きな特徴です。メッセージ内容がエンドツーエンドで暗号化されるため、運営を含め本人同士以外誰も見ることができません。
また、テレグラムのサーバーにメッセージ内容は保存されず、自動消去機能も実装されています。自動消去機能を活用すれば「開封後〇秒でメッセージを消去する」といった設定が可能です。また、スクリーンショットの撮影を防ぐ機能もあり、プライバシーを重視したコミュニケーションが取れるでしょう。
20万人が参加可能なグループチャットを作れる
テレグラムでは、最大20万人が参加可能なグループチャットも作成できます。グループチャットを作成可能なメッセージアプリは複数ありますが、テレグラムほど参加者を増やすことはできません。例えば、世界で最も利用されているメッセージアプリ「Whats App」の参加上限は512人です。
公開・非公開の設定もでき、公開グループにするとグループ検索に表示されます。
チャンネルを作成できる
テレグラムでは、グループチャットだけでなくチャンネルも作成できます。チャンネルは、多数の人に対して情報を届ける機能です。参加できるユーザー数に上限はありません。また、情報発信可能なのはチャンネルの管理者のみです。
企業や商品の㏚などで活用できるでしょう。画像や動画、ファイルの添付も可能なため、テキストだけでなくさまざまな情報発信で役立ちます。
セキュリティ強度が高い
セキュリティ強度が高いことも、テレグラムの特徴です。テレグラムでは「MTProto(エムティープロト)」と呼ばれる独自の暗号化プログラムが採用されています。また、指紋認証や二段階認証など本人認証機能が充実しており、ID・パスワードを盗まれたとしても簡単には不正アクセスされません。
また、セッション管理機能も実装されているため、不要なデバイスからのログインを無効化可能です。プロフィールの公開範囲も細かく設定できます。
通信スピードが速い
通信スピードが速い点も、テレグラムにおける特徴の一つです。例えば、メッセージの場合送信から1秒以内に相手に届くとされています。テレグラムは、世界各地にデータセンターを分散配置しており、どの国からも快適なアクセスと通信速度を保っています。
仮想通貨の送金・情報収集できる
テレグラムでは、仮想通貨「TON(トンコイン)」の送信を無料で可能です。迅速な送金に役立ちます。また、通常仮想通貨を送金する際には、英語・数字・記号が混合した長文のアドレスを活用するケースが一般的ですが、テレグラムであればアカウントの選択のみで送金可能です。
さらに、テレグラムの中には仮想通貨の情報発信を行うチャンネルが複数存在します。仮想通貨に関する情報を収集できるでしょう。
テレグラムにおける5つの危険性
多様な特徴があり、便利なテレグラムですが「危険」といわれるケースもあります。ここからは、テレグラムにおける以下5つの危険性について解説します。
- 犯罪に巻き込まれる
- サイバー攻撃を仕掛けられる
- マルウェアに感染する
- 情報が漏洩する
- 監視しにくい
犯罪に巻き込まれる
テレグラムを利用した結果、犯罪に巻き込まれるリスクがあります。テレグラムは電話番号さえあれば利用可能な、匿名性の高いメッセージアプリです。また「テレグラムでできることと特徴」の章で解説した通り、シークレットチャットを活用すれば他者に見られずサーバーにもデータが残りません。犯罪や詐欺、麻薬の取引で悪用されるケースも多数あります。
サイバー攻撃を仕掛けられる
高いセキュリティ強度を誇るテレグラムですが、サイバー攻撃を仕掛けられる危険性もあります。テレグラムに限らず、アプリやOSにはセキュリティ上の欠陥である脆弱性が存在します。サイバー攻撃は、脆弱性の悪用により行われているため、テレグラムも脆弱性が存在する限りサイバー攻撃の対象となるでしょう。
マルウェアに感染する
マルウェアに感染することも、テレグラムにおける危険性の一つです。マルウェアとは、コンピューターやデバイスに不利益をもたらすプログラム・ソフトウェアのことです。例えば、ウイルスやワームがマルウェアに該当します。
実際に、テレグラムを悪用したマルウェアが多数確認されています。特に、メッセージに添付されたファイルをダウンロードすると、マルウェアに感染してアカウントを乗っ取られたり個人情報を盗まれたりする可能性が高いため、注意が必要です。
情報が漏洩する
テレグラムが原因で情報漏洩するケースもあります。例えば、テレグラム上で仲良くなった人に個人情報を教えた結果、悪用される可能性があるでしょう。また、メッセージで送られてきたリンクページに情報を入力すると、その情報が盗まれる恐れがあります。安易に個人情報を教えたり、入力したりしないようにしましょう。
監視しにくい
監視しにくい点もテレグラムが危険な理由の一つです。匿名性が高く証拠が残らないテレグラムは、新たなダークウェブとして悪用されています。ダークウェブとは、Google Chromeなど通常の検索エンジンではアクセスできない、匿名性の高いサーバーに構築された環境のことです。
テレグラムはダークウェブより簡単に利用でき、漏洩した企業情報やアカウント情報が取引されるケースが増えています。ただ、テレグラム上の情報は一般的な漏洩チェックツールでは検知できません。ダークウェブやテレグラムのような“半クローズドな環境”では、人の手による調査が必要です。
なお、ダークウェブの詳細は以下をご覧ください。
⇒ダークウェブとは?仕組みや被害事件6選、対策まで徹底解説!
ダークウェブアイ/ディスカバリーの特徴
匿名性の高い環境の取引情報調査に役立つのが「ダークウェブアイ/ディスカバリー」です。ダークウェブアイ/ディスカバリーは、専門家がダークウェブやテレグラム(Telegram)を実際に調査して、自社名・ドメイン・メールアドレスの漏洩状況を特定・報告するサービスです。第三者による漏洩調査の実施証明としても活用できます。
テレグラムの犯罪事例
実際にテレグラムは犯罪で利用されています。ここからは、以下の犯罪事例について解説します。
- クレジットカード情報の売買
- 闇バイトの勧誘
クレジットカード情報の売買
2024年に、クレジットカード情報をテレグラムで買い、その情報を用いて任天堂の公式サイトからゲーム機のコントローラーを不正注文した事件が発覚しました。犯人は任天堂の公式サイトで300件以上の不正注文を行い、そのうち約190件(計220万円ほど)が実際に配送されていました。また、犯人の私設私書箱には、約4年間で1,700件近くの配送があったことも判明しています。
参照:他人のクレカ情報は「テレグラムで中国人から買った」…任天堂サイトで不正注文容疑|産経新聞
闇バイトの勧誘
2023年には「ルフィ」と名乗る人物らがテレグラムで闇バイトの募集と強盗の指示を出し、指示役3人・実行役8人が逮捕されました。被害者は現金約250万円と高級時計など約140点(2,439万円相当)を奪われています。また、工具で頭を殴られ重体に陥りました。
参照:闇バイト指示役の「ルフィ」3被告を再逮捕、テレグラムの一部復元成功で関与裏付け|読売新聞
テレグラム利用の安全性を高める方法
テレグラム利用の安全性を高める方法は以下の通りです。
- 情報を公開しない
- こまめにアップデートする
- 怪しいファイルやリンクを開かない
- 誘い文句に乗らない
- 二段階認証を活用する
最後に、上記それぞれの方法について解説します。
情報を公開しない
テレグラムの安全性を高めるために、情報を公開しないようにしましょう。メッセージで仲良くなったユーザーにも個人情報を教えてはいけません。情報を聞いてくるユーザーは危険性が高いため、ブロックしましょう。
また、電話番号やプロフィール画像、最後のオンライン時刻は公開範囲を限定できます。どのような情報を公開するか、慎重に検討することが重要です。
こまめにアップデートする
こまめなアップデートも、安全性を向上させるために欠かせません。アップデートを行うことで、脆弱性をなくすパッチが適用されます。また、新たな機能の実装や不具合の解消が行われるケースもあります。
こまめなアップデートを行うことで、セキュリティを強化可能です。
怪しいファイルやリンクを開かない
怪しいファイルやリンクを開かないことも、安全性の向上に効果的です。「テレグラムにおける4つの危険性」の章で解説した通り、ファイルをダウンロードすることでマルウェアに感染する恐れがあります。また、怪しいサイトに誘導され、個人情報を盗まれるリスクも存在します。
怪しいファイルやリンクが送られてきたら、メッセージを削除するとともに相手をブロックしましょう。
誘い文句に乗らない
怪しい文句に乗らないことも、テレグラムを安全に利用するポイントです。具体的には「誰でも簡単に稼げる」「月100万以上稼げる」といった甘い誘いに乗らないようにしましょう。基本的に、誰でも簡単に稼げる仕事はありません。また、バイトで日当10万円など高額なものはないと心得ましょう。
高額な怪しい誘いは闇バイトなどの犯罪です。
二段階認証を活用する
二段階認証の活用もテレグラムの安全性向上に有効です。二段階認証とは、データやアカウントへのアクセスにおける安全性を高める目的で、本人確認を2回に分けて実施する方法のことです。設定メニューの「Privacy & Security」から二段階認証を設定可能です。
なお、二段階認証の詳細は以下をご覧ください。
⇒二段階認証とは?認証方法やメリット・デメリット、注意点を解説
まとめ
テレグラム(Telegram)とは、テキスト・音声メッセージや写真などの送受信が可能なメッセージアプリのことです。携帯番号のみで利用でき、シークレットチャット機能など匿名性が高い機能も実装されているため、犯罪で利用されるケースが少なくありません。具体的には、闇バイトの募集で用いられています。
また、ダークウェブの代わりに盗んだ情報の売買が行われるケースもあります。自社が保有する情報が売買されれば、被害が拡大するリスクがあるでしょう。テレグラムのような新しいリスク源に備えるには、自動ツールではなく専門家の目による監視が欠かせません。
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