技術用語解説

ITリテラシーとは?低いことによるリスクや高めるメリットと方法を解説

ITリテラシーとは、ITツールやインターネットを適切に活用するスキルです。高めることでDX推進、生産性向上、セキュリティ強化、炎上防止が実現できます。向上方法も解説。

目次

  1. 1ITリテラシーとは
  2. 2ITリテラシーが低いことによるリスク
  3. 3ITリテラシーを高める5つのメリット
  4. 4ITリテラシーを高める3つの方法
  5. 5ITリテラシー向上施策実施における2つの注意点
  6. 6まとめ

ITリテラシーとは、ITツールやインターネットを適切に利用するスキルのことです。ITリテラシーを高めれば、DXの推進や生産性・業務品質の向上などが期待できます。また、SNSなどでの炎上や情報漏洩の防止にも有効です。

本記事では、ITリテラシーの概要や高めるメリット、向上させる方法とポイントについて詳しく解説します。ITリテラシーについて知りたい方、従業員のリテラシーを向上させたい方は、ぜひ参考にしてください。

ITリテラシーとは

ITリテラシーとは、ITや情報を理解したり適切に活用したりする能力のことです。そもそも「リテラシー(literacy)」は原義では「読解記述力」を指し、現代では「適切に理解・解釈・分析し、改めて記述・表現する」という意味を表します。近年は、インターネットが普及してデジタルツールも日々進歩しており、ビジネスや日常生活で欠かせない要素になっています。ITリテラシーが低ければ、業務の低下やセキュリティ・コンプライアンスに関するトラブルの原因となるでしょう。

ここからは以下の事項について解説します。

  • ITリテラシーの種類
  • デジタルリテラシーとの違い

ITリテラシーの種類

ITリテラシーは主に以下の3つで成り立っています。

  • 情報基礎リテラシー
  • コンピューターリテラシー
  • インターネットリテラシー

順に解説します。

情報基礎リテラシー

自分が目的とする情報を効率よく探したり、情報が正しいかを見極めたりする能力です。インターネット上には情報があふれており、情報基礎リテラシーが低ければ検索に多くの時間がかかります。また、インターネット上にある全ての情報が正確なわけではありません。生成AIを活用する際にも誤った情報が回答されるハルシネーションが指摘されています。
情報基礎リテラシーが低ければ、情報収集に時間がかかり、正確性を見極めることが困難です。

コンピューターリテラシー

デバイスやソフトウェア、アプリケーションなどを正しく操作する能力です。また、基本的な仕組みなどの知識も含まれます。コンピューターリテラシーが低ければ、誤操作の発生などセキュリティリスクを高める原因になります。

インターネットリテラシー

セキュリティやモラルを踏まえた上で、Webサイト・SNSなどを安全かつ適切に用いる能力です。不適切な内容をSNSに投稿した場合、炎上して企業の信用が低下するでしょう。また、間違って法律に違反する恐れもあります。インターネットリテラシーを高めることで、不要なトラブルの発生を防止可能です。

デジタルリテラシーとの違い

ITリテラシーとデジタルリテラシーは、どちらもITツールやインターネットの適切な活用に必要な能力です。ただ、デジタルリテラシーは日常生活でインターネットなどを活用する能力を示しているのに対して、ITリテラシーは企業や業務におけるITツール・インターネットの活用能力です。ITリテラシーには、業務課題の解決や効率化に向けたITツールの活用や、セキュリティ強化・コンプライアンス遵守を目的とした適切な活用を実現するスキルが含まれます。

ITリテラシーが低いことによるリスク

近年は、便利なツールが多数開発・提供されておりデバイスやITツールは欠かせない存在となっています。また、リモートワークやDXの進展で、従業員一人ひとりのITリテラシー不足が企業リスクに直結する時代になりました。
ここからは、ITリテラシーが低いことによる以下のリスクについて解説します。

  • 情報漏洩が発生しやすい
  • SNSやインターネットで炎上する
  • DXの推進が遅れる
  • 業務効率や生産性が低下する
  • 企業競争力が低下する

情報漏洩が発生しやすい

ITリテラシーが低い場合、情報漏洩が発生しやすくなります。例えば、ウイルスなどのマルウェアに感染する主な経路にはメールが活用されており、不審なメールを開封して添付ファイルのダウンロードや記載リンクのクリックを行えば、ウイルス感染による情報漏洩リスクが高まるでしょう。また、誤操作で関係ない取引先に重要な情報を送信してしまう事例も多く存在します。

プライバシー保護に関する関心が高まっている現代において、情報漏洩は企業の信用やブランドイメージが低下する原因となります。最悪の場合、事業の継続が困難になる恐れもあるでしょう。

SNSやインターネットで炎上する

SNSやインターネットでの炎上も、ITリテラシーが低いことによるリスクです。多くの企業がWebサイトやSNSアカウントを用いて情報発信を行っていますが、誹謗中傷などの不適切な内容を投稿すれば企業のイメージダウンにつながります。
特に、SNSは拡散力が高く一瞬で多くの人の目に留まります。投稿がすぐに拡散されるため、削除しても間に合わないケースが少なくありません。個人アカウントでの投稿であっても、勤務先企業が特定され問題になる可能性もあります。

DXの推進が遅れる

ITリテラシーが低いことは、DX推進の遅れにもつながります。便利なツールを導入したとしても、従業員が使いこなせなければ価値を発揮できません。

業務効率や生産性が低下する

業務効率や生産性の低下も、ITリテラシーが低いことによるデメリットです。ITリテラシーが低い場合、従業員が新たなツールの活用に抵抗を示す原因になります。また、デバイスやツールの活用に周囲のフォローが必要となり、フォローする従業員の生産性を低下させます。

企業競争力が低下する

ITリテラシーが低いことは、企業競争力を低下させる原因になります。企業間競争が激化している現代において、多くの企業がDXの推進で業務効率化や最適化を図っています。また、データ活用を推進してニーズを迅速に把握することで、既存サービス・製品の改良や新規ビジネスの創出に力を入れている企業も少なくありません。
ITツールを用いないだけで、活用によるメリットを享受できなくなり相対的に競争力が低下するでしょう。

ITリテラシーを高める5つのメリット

ITリテラシーを高めれば以下のメリットを得られます。

  • セキュリティが強化される
  • DXが推進しやすい
  • 生産性や業務品質が向上する
  • 企業価値が高まる
  • システム部門の負担軽減

順に解説します。

セキュリティが強化される

ITリテラシーを高めればセキュリティの強化につながります。セキュリティ対策ツールなどを導入したとしても、従業員の不用意な行動により情報漏洩などが発生するリスクがあります。最新のサイバー攻撃手法や対策を定期的に伝え、ITリテラシーを高めればセキュリティを強化できるでしょう。

DXが推進しやすい

DXの推進にもITリテラシーの向上は重要です。ITリテラシーが高い人材が多数いる場合、ツールを有効活用できる可能性が高まります。また、ITツールに対する苦手意識がなくなれば、新たなツール導入時の反発も少なくなり、DX戦略を推進しやすいでしょう。

なお、DXのステップや成功させるポイントについて知りたい方は、以下もご覧ください。
⇒DX推進とは?メリットや推進するステップ、直面する課題と成功させるポイントを解説

生産性や業務品質が向上する

ITリテラシーの向上は、生産性や業務品質の向上にも役立ちます。ITツールの活用によりルーティンワークを中心とした業務の自動化・効率化を行うことで、売上向上・コスト削減を行うためのコア業務に多くの時間を割けるようになり、生産性が向上するでしょう。
また、情報収集のスピードも向上し、誤った情報に振り回されなくなります。

企業価値が高まる

ITリテラシーを高めることで、企業価値の向上も期待できます。WebサイトやSNSを有効活用すれば、企業イメージを高められます。また、生産性が向上して利益が増加すれば融資を受けやすくなるでしょう。株価の上昇も期待できます。

システム部門の負担軽減

システム部門の負担軽減にもITリテラシーの向上は有効です。ITリテラシーが低い従業員が多い場合、システム担当者は質問への回答や活用サポートに多くの時間を割かなければなりません。特に、システム担当者が一人しかいなかったり、他の部門と兼任していたりするひとり情シスの場合、質問への回答・サポートは大きな負担になります。
従業員のITリテラシーを高めれば、システム担当者の負担を軽減して、長時間労働の是正にもつながるでしょう。

ITリテラシーを高める3つの方法

ITリテラシーを高める主な方法は以下の3つです。

  • セキュリティメディアやWebコンテンツの利用
  • 研修の実施
  • 資格取得の推奨

ここからは、上記それぞれの方法について解説します。

セキュリティメディアやWebコンテンツの利用

セキュリティメディアやWebコンテンツを利用すれば、ITリテラシーを高められます。ツールの有効活用やセキュリティ強化に役立つ情報を無料で得られるでしょう。事例とともにポイントを解説するコンテンツであれば、効率的に概要を理解できます。
弊社が提供しているセキュリティ特化型メディア「セキュリティNOW!」では、専門知識がなくても理解できる話題のセキュリティニュース・コラムを配信しています。利用により、全従業員が学びやすい環境の構築が可能です。

研修の実施

研修の実施もITリテラシーの向上に有効です。ITリテラシーは一部の従業員のみが高くても、意味がありません。全従業員のリテラシーを高めなければ、ツール活用やセキュリティ強化を促進できないでしょう。
セキュリティメディアやWebコンテンツをどの程度活用するかは人により異なり、格差が生じます。研修であれば、全従業員に対して情報を発信可能です。

資格取得の推奨

資格取得の推奨もITリテラシーの向上につながります。資格取得の過程で、体系的に知識やスキルを得られます。実際に、受験費用の負担や報奨金を設けている企業が少なくありません。
具体的なおすすめの資格は以下の通りです。

  • P検定
  • ITパスポート
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • IC3
  • MOS

なお、ITリテラシーを高める方法や上記資格の詳細を知りたい方は、以下もご覧ください。
⇒ITリテラシーを高める効果的な5つの方法を解説!ITリテラシーの概要や高めるメリットも紹介

ITリテラシー向上施策実施における2つの注意点

最後に、ITリテラシー向上施策実施における以下2つの注意点について解説します。

  • 短期的な成果を求めすぎない
  • アウトプットの場を設ける

短期的な成果を求めすぎない

ITリテラシーは一朝一夕で身に付くものではありません。また、情報や求められる能力のアップデートが常に行われています。例えば、サイバー攻撃は日々新たなものが生み出されているといわれています。継続的に学び続けなければ、有している知識やスキルが陳腐化してしまう恐れがあるでしょう。
ITリテラシーの習得や向上は、短期的に成果を求めすぎず継続的に高める活動をしましょう。

アウトプットの場を設ける

アウトプットの場を設けることも、ITリテラシー向上には欠かせません。例えば、ツールはマニュアルを読んでも実際に活用しなければ、操作方法を理解できません。ツールを積極的に活用する環境を整えましょう。
パソコンなどのデバイスやインターネット環境はもちろん、コミュニケーションツールや業務システム、セキュリティシステムなどの導入がおすすめです。また、ツールを活用しなければ業務を遂行できない仕組みづくりを行うことで、リテラシーが向上しやすい体制を構築できます。リテラシー向上には、インプットとアウトプットをバランスよく実施することが重要です。

まとめ

ITリテラシーとは、ITや情報を理解したり適切に活用したりする能力のことです。近年、ビジネスにおいてITツールやインターネットの活用は欠かすことができません。ITリテラシーを高めれば、効果的な活用が可能になります。具体的には、DXの推進や生産性・業務品質の向上などにつながるでしょう。また、SNSなどでの炎上や情報漏洩の防止も可能です。

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