社内ポータルサイトとは?おすすめの作成ツール6選や導入メリットと構築のポイントを解説

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社内ポータルサイトとは、社内に散らばった情報やアプリケーションを集約するサイトのことです。検索やスケジュール、ワークフロー機能などが実装されており、導入すれば業務効率化・多様な働き方の実現などに役立ちます。

本記事では、社内ポータルサイトの概要や導入するメリットと失敗しないポイント、おすすめツール6選について詳しく解説します。社内ポータルサイトについて知りたい方、導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

社内ポータルサイトとは

社内ポータルサイトとは、社内にある情報やアプリケーションにアクセスする際の入り口となるWebサイトのことです。従業員は社内に散らばった情報へスムーズにアクセスできます。

ここからは、以下の事項について解説します。

  • 社内ポータルサイトが求められる背景
  • 社内ポータルサイトと類似サイトの違い

社内ポータルサイトが求められる背景

社内ポータルサイトが求められる背景には、情報やアプリの増加があります。例えば、企業には以下のさまざまな情報が存在します。

  • 顧客データ
  • 取引情報
  • 問い合わせ履歴
  • 契約書
  • 人事情報
  • 財務情報
  • 業務マニュアル

データが一元管理されていなければ、目的の情報を探す際に時間がかかり効率的に活用できません。また、一部の情報だけを活用した結果、間違った判断をしてしまう可能性もあるでしょう。

リモートワークの普及も、社内ポータルサイトが求められる理由の一つです。働き方に関する考え方も変化しており、場所を問わず働ける環境が求められています。社内ポータルサイトがあれば、社外からも必要な情報やアプリにアクセスしやすく情報交換や社員同士の交流も容易にできます。

社内ポータルサイトと類似サイトの違い

続いて、社内ポータルサイトと混同されがちな以下類似サイトとの違いを紹介します。

  • 一般的なポータルサイト
  • 社内SNS
  • グループウェア
  • 社内掲示板

一般的なポータルサイト

そもそも、ポータルサイトは情報にアクセスするサイトです。例えば、Google ChromeやMicrosoft Edge、Yahoo!などが該当して、多彩な情報がまとめられています。一般的なポータルサイトと社内ポータルサイトの主な違いは、アクセスできる対象者です。一般的なポータルサイトは誰でもアクセス可能な一方で、社内ポータルサイトは基本的に従業員のみアクセス可能です。社内ポータルサイトは、利用者が限定されており情報漏洩などを防止できます。

社内SNS

社内SNSは、社内向けに利用しているX(旧Twitter)やLINE、Facebookなどが該当します。社内ポータルサイトと社内SNSは目的が異なります。社内ポータルサイトの場合、業務効率化やコミュニケーションの活性化など複数の目的があるのに対して、社内SNSは活発なコミュニケーションの創出が主な目的です。

グループウェア

グループウェアとは、スケジュールやタスクなどの情報を共有するツールのことです。グループウェアの主な目的は業務効率化ですが、社内ポータルサイトは業務効率化に加え、活発なコミュニケーションによる組織の活性化なども目的です。

社内掲示板

社内掲示板とは、インターネット上に存在して従業員のみがアクセスできる掲示板のことです。連絡事項や雑談など、さまざまなコミュニケーション・情報共有が可能です。コミュニケーションに重点が置かれており、アプリなどの入り口にはなっていません。

社内ポータルサイトの代表的な8つの機能

続いて、社内ポータルサイトにおける代表的な以下8つの機能を紹介します。

  • 検索機能
  • スケジュール管理機能
  • ワークフロー申請機能
  • プロジェクト管理機能
  • チャット機能
  • 掲示板機能
  • レポート機能
  • 勤怠管理機能

検索機能

社内に蓄積した情報などに素早くアクセスするための機能です。目的の情報やアプリを容易に見つけることが可能で、業務スピードが高まります。

スケジュール管理機能

カレンダー形式で日程を管理する機能です。会議日程やタスクの期限、個人の予定を管理可能です。また、他者が内容を確認できるため、スケジュール調整も迅速にできます。

ワークフロー申請機能

申請や承認を行う機能です。例えば、交通費や経費の精算を実施できます。ワークフローをオンライン上で完結でき社外からも申請・承認行為が可能なため、利便性や意思決定のスピードが向上します。

ワークフローの詳細を知りたい方は以下もご覧ください。
⇒ワークフローとは?ワークフローシステムのメリットや挿入ステップ、比較のポイントも解説

プロジェクト管理機能

プロジェクトの進捗状況を可視化して管理する機能です。目標やメンバー、スケジュールなどを見える化できます。状況の共有や連携の強化に役立ちます。

チャット機能

チャット形式でコミュニケーションを取る機能です。メールよりも気軽かつ容易に利用可能で、活発なコミュニケーションの醸成が期待できます。

掲示板機能

多数の従業員に対して情報を発信したり、ディスカッションしたりする機能です。例えば、社内の新たなルールをお知らせとして発信すれば、素早く全社員に周知させられます。

レポート機能

蓄積した情報を活用してグラフなどを作成する機能です。例えば、日報や報告書の内容を分析して見える化してくれます。状況の迅速な把握や意思決定に役立ちます。

勤怠管理機能

勤怠状況を登録する機能です。残業や有給の申請も可能です。勤怠情報の集計もでき、手間の削減につながります。

社内ポータルサイトを導入する5つのメリット

次に、社内ポータルサイトを導入する以下5つのメリットについて解説します。

  • スムーズな情報の伝達と集約
  • 業務効率化と生産性の向上
  • モチベーションの向上
  • 問い合わせの減少
  • 多様な働き方の実現

スムーズな情報の伝達と集約

社内ポータルの代表的なメリットの一つは、スムーズな情報の伝達と集約です。社内ポータルサイトがあれば、少ない手間で多くの人に情報を届けられます。また、必要な情報を探す手間も減らせるでしょう。

業務効率化と生産性の向上

社内ポータルサイトは、業務効率化と生産性の向上にも有効です。近年は複数のツールを活用している企業も多く、従業員は多数のツール立ち上げや認証が必要です。社内ポータルサイトを用いることにより、スムーズにアクセスできます。

また、チャットなどでコミュニケーションが取れれば、無駄な会議の削減にもつながるでしょう。データも一元管理されているため、二次活用の際に転記する手間も不要です。

モチベーションの向上

社内ポータルサイトを導入すればモチベーションの向上も図れます。チャットや掲示板機能により、従業員は容易にコミュニケーションを取れるでしょう。また、従業員に対する経営者からのメッセージを発信する際にも役立ちます。

問い合わせの減少

社内ポータルサイトを用いれば、問い合わせの減少も期待できます。質問が多い内容をQ&Aとしてまとめておけば、従業員は問い合わせすることなく自己解決が図れます。従業員と担当部署、双方の負担軽減につながるでしょう。

多様な働き方の実現

多様な働き方の実現にも社内ポータルサイトは有効です。社内ポータルサイトの活用により、外部からでも情報にアクセスできます。また、ワークフローを社内ポータルサイトでデジタル化することで、申請・承認のために出社する必要もありません。

失敗しない社内ポータルサイト構築のポイント

失敗しない社内ポータルサイト構築のポイントは以下の6つです。

  • 目的を明確にする
  • シンプルなデザインで使いやすいものにする
  • 社内ポータルサイトは一つに絞る
  • ルールを明確にする
  • 積極的な情報発信を行う
  • セキュリティ対策を施す

順に解説します。

目的を明確にする

失敗しない社内ポータルサイトの構築には、目的の明確化が重要です。目的が明確になれば、必要な情報や機能、適切なデザインも明らかになります。また、導入後に効果の検証もしやすくなるでしょう。目的が不明確な場合、期待する成果が得られているか否かの判断もできません。

シンプルなデザインで使いやすいものにする

シンプルなデザインで使いやすいものにすることも重要です。使いにくいデザインの場合、導入しても従業員に利用されず形骸化する恐れがあります。従業員のリテラシーレベルに合わせて、操作のしやすさや見やすさにこだわった社内ポータルサイトを構築しましょう。

社内ポータルサイトは一つに絞る

社内ポータルサイトを一つに絞ることも、失敗しないためには欠かせません。複数の社内ポータルサイトが存在すると、従業員は多数のサイトにアクセスする必要があり、利便性が低下します。また、情報を一元管理できずデータの活用もしにくくなるでしょう。

ルールを明確にする

社内ポータルサイトを構築する場合には、ルールを明確にしましょう。制限をかけなかったり、ルールが不明確だったりすると情報漏洩の原因になります。例えば、特定のIPアドレスからのみアクセスを許可すると良いでしょう。また、厳格なアクセス権限を設定して権限範囲外の情報にはアクセスできないようにすることも重要です。

積極的な情報発信を行う

積極的な情報発信を行い利用の活性化を図る必要もあります。社内ポータルサイトの利便性を向上させ、利用を促進すると良いでしょう。例えば、従業員に掲載して欲しい情報をヒアリングしたり、担当を決めて定期的に情報発信する仕組みを作っていたりする企業も存在します。

セキュリティ対策を施す

社内ポータルサイトを活用する上で、セキュリティ対策が欠かせません。社内ポータルサイトは、さまざまな情報への窓口となっており、関係ない人がアクセスできてしまえば情報漏洩につながります。企業が保有する顧客情報が漏洩した場合、信用やブランドイメージが低下するでしょう。

おすすめの社内ポータルサイト作成ツール6選

最後に、おすすめの以下社内ポータルサイト作成ツール6選を紹介します。

  • ServiceNow
  • NotePM
  • TUNAG
  • rakumo ボード
  • Garoon
  • Yappli UNITE

ServiceNow

出典:ServiceNow公式Webサイト

ServiceNowは、業務プロセスを自動化・効率化するクラウド型プラットフォームです。さまざまなアプリケーションのデータベースを統合でき、情報の可視化や業務フローの最適化が可能です。業種・企業規模に関係なく、各企業の目的や状況、ニーズに応じてカスタマイズできます。

ServiceNowの詳細は以下をご覧ください。
⇒ServiceNowとは?特徴や導入効果とメリット、機能を解説

NotePM

出典:NotePM公式Webサイト

NotePMは、ナレッジやノウハウを一元管理できるツールです。ファイルの中身も全文検索できるなど、検索機能が優れているため目的の情報を迅速に見つけられます。マニュアル作成ツールも実装されており、属人化の解消や業務標準化にも役立ちます。

TUNAG

出典:TUNAG公式Webサイト

TUNAGは、1,000社以上で利用されているツールです。機能が豊富でオリジナルの設計もできるため、各社に合わせた社内ポータルサイトを構築できます。スマートフォンやタブレットにも対応しており、パソコンを貸与されていない現場社員やアルバイトも利用可能です。

rakumo ボード

出典:rakumo ボード公式Webサイト

rakumo ボードは、直感的で使いやすい情報共有・社内コミュニケーションツールです。カテゴリー・投稿・閲覧などの権限を柔軟に設定可能で、指定した人だけに情報を共有・発信できます。多彩なビジュアル表現が可能な点も特徴です。

Garoon

出典:Garoon公式Webサイト

Garoonは、7,500社330万人の導入実績を持つツールです。スケジュールや掲示板・ポータル機能など、組織の情報共有に必要な機能が実装されており、多彩な業種・規模の企業で活用されています。また、日本語だけでなく、英語・中文(簡体)・中文(繁体)に対応しているため、グローバル企業にもおすすめです。

Yappli UNITE

出典:Yappli UNITE公式Webサイト

Yappli UNITEは、社内ポータルを構築可能なアプリケーションです。アプリであるため、社内外問わず気軽に利用できる点が特徴です。ノーコードで直感的なユーザーインターフェースが採用されており、専門的な知識やスキルがなくても運用できます。

まとめ

社内ポータルサイトとは、社内にある情報やアプリケーションにアクセスする際の入り口となるWebサイトのことです。情報・アプリの増加やテレワークの普及などの要因で、注目を集めています。検索やスケジュール、ワークフロー機能などが実装されており、導入すれば業務効率化・多様な働き方の実現などのメリットを得られるでしょう。

ただ、社内ポータルサイトを導入しても従業員に利用されなければ期待する成果が得られません。導入前に目的を明確にして、シンプルで使いやすいものを用いると良いでしょう。
社内ポータルサイトの構築に役立つツールは複数ありますが「ServiceNow」の利用がおすすめです。ServiceNowであれば、さまざまな業務で利用されるアプリや情報のデータベースを一つのプラットフォームに統合でき、業務のシームレス化や効率化、品質改善に役立ちます。
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