ChatGPT for Googleとは?使い方やおすすめな理由を徹底解説

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生成AIの活用が業務の効率化に役立つことは広く浸透しつつあります。その中でも人気の高いChatGPTに関しては、利用し始めている企業や組織も増えています。

しかし、ChatGPTは便利ですが、利用に対して不便さやハードルを感じている人もいるのではないでしょうか。例えば、慣れ親しんだ検索エンジンなどのユーザインタフェースの方が使いやすいと感じる人もいるでしょう。

これらの課題に対する一つの解決策が「ChatGPT for Google」というツールです。Chromeの拡張機能として提供されており、無料で簡単にChatGPTの利用を始めることができます。さらには、検索エンジンとChatGPTなどの生成AIのアウトプットを掛け合わせることによるメリットもあります。

本記事では、「ChatGPT for Google」について、概要や使い方、おすすめの理由などを紹介します。

ChatGPT for Googleとは

まず、前提となるChatGPTとChromeについて確認しておきましょう。

ChatGPTとは、OpenAI社が開発・提供するテキスト生成AIです。ChatGPTにテキスト(文章)で質問を投げかけると、テキストの回答を生成して返してくれます。

下記の記事でも、ChatGPTについて詳しく説明していますのでご参照ください。
ChatGPTの使い方のコツとは!?~あなたもChatGPTマスター~
ChatGPT活用事例20選!ビジネスで最大限の効果を発揮するためには

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一方のChromeとは、Google社が開発・提供するWebブラウザです。SimilerWebの「日本の9月 2024におけるトップブラウザ市場シェア」によると47.35%のシェアを持っています。

ChatGPT for Google

ChatGPT for Googleは、Chromeでの検索にChatGPTのAI技術を組み合わせたツールです。これにより、Google検索結果に対してより自然で人間らしい応答やサポートを提供します。従来のキーワードベースの検索エンジンとは異なり、ChatGPT for Googleは質問の文脈を理解し、より深い洞察や明確な回答を提供できる点が特徴です。

このツールを利用することで、検索結果に対して即座に関連情報がまとめられた回答を得ることができ、時間を節約しながら効率的に情報を収集することができます。また、質問が漠然としている場合でも、ChatGPTはそれを理解し、ユーザーが求めている具体的な情報を引き出すサポートをします。

Chromeの拡張機能として、無料で利用することが可能です。なお、開発元はStack Network Limitedで、OpenAI社でもGoogle社でもないサードパーティによる提供となっています

Google Chromeの拡張機能とは

Google Chromeの拡張機能は、ウェブブラウザであるGoogle Chromeに追加することで機能を拡張するツールです。これらの拡張機能は、Chromeウェブストアから簡単にインストールでき、ユーザーが必要とする特定の機能や利便性を提供します。

たとえば、広告ブロッカー、パスワード管理ツール、翻訳機能、ノート作成アプリなど、多様な目的に合わせた拡張機能が用意されています。これにより、Chromeの標準機能に加え、個々のニーズに合わせた使いやすいブラウジング環境を構築することが可能です。

拡張機能を活用することで、仕事の生産性向上や安全性の強化、エンターテイメントの充実など、さまざまな目的に応じたウェブ体験を得ることができます。

ChatGPT for Googleがおすすめな理由

ChatGPT for Googleは、Google検索にAIの力をプラスし、より効率的かつ正確に情報を得ることができるツールです。その魅力は、ユーザーが検索する際に求める具体的な情報を瞬時に提供できる点にあります。ここでは、ChatGPT for Googleをおすすめする理由をいくつか紹介します。

1. リアルタイムでの質問対応

Google検索だけでは、膨大な検索結果の中から適切な答えを見つけるには時間がかかります。ChatGPT for Googleを使うと、検索したい質問やトピックに対して、AIがリアルタイムで的確な情報を提示してくれます。これは特に、急いでいる時や情報を瞬時に把握したい時に役立ちます。

2. 文脈理解による対応の柔軟性

ChatGPTは質問の文脈を理解して、より具体的かつ関連性の高い回答を提供します。単純なキーワード検索とは異なり、自然な文章での質問に対しても柔軟に対応するため、ユーザーのニーズに合わせた回答が得られやすいです。

3. 複雑な質問にも対応

一般的な検索エンジンでは、複数の検索結果を比較して答えを探す必要がありますが、ChatGPT for Googleは複雑な質問や専門的な内容にも的確な答えを提供します。例えば、「最新の技術トレンドに関する詳しい説明」や「特定の製品の長所と短所」など、詳細な情報が必要な場合に非常に便利です。

4. 検索エクスペリエンスの向上

Google検索結果とChatGPTの回答が一緒に表示されることで、ユーザーはより多角的に情報を収集することが可能です。従来の検索では見逃してしまうような洞察も、AIの補助で見つけやすくなります。

5. 生産性の向上

検索プロセスが効率化されることで、日常のリサーチや調査がスムーズに進み、その結果、作業の生産性が向上します。特に、仕事や学習で膨大な情報を扱う場合、AIのサポートがあると大幅に時間を節約できます。

ChatGPT for Googleでできること

ChatGPT for Googleを利用することで実現できることを紹介します。これまでのChromeだけ、ChatGPTだけでの不便さを解消できることが大きなメリットです。

①Google検索とChatGPTへの質問を同時に行う

ChatGPT for Googleを使えば、Google検索とChatGPTへの質問を同時に行えます。これまでは、調べたい情報をGoogle検索には検索用のプロンプト(検索キーワード入力画面)、ChatGPTにはChatGPT用のプロンプトへ別々に入力し、結果を収集する必要がありました。

しかし、ChatGPT for Googleを用いた場合、検索結果を表示するGoogleの通常の画面の横に、ChatGPTの回答がリアルタイムで表示されるため、ユーザーは一度の操作で両方の情報源にアクセスできます。これにより、複数のタブを開いて情報を探す手間が省け、効率的に調査やリサーチを進めることができます。

②Google検索結果とChatGPTの回答を比較する

ChatGPT for Googleを使うと、Google検索結果とChatGPTの回答を並べて比較できます。Google検索、ChatGPTともに固定した解のない問いに対し、一定の知見が得られることが大きなメリットです。答えのない問いへの回答を探す場合には、多くの知見を集め、その比較を行い情報の取捨選択を行うでしょう。検索エンジンの情報とAIによる回答の両方を活用することで、より広い視野から情報を得ることができます。

③Google検索結果の要約や翻訳をまとめて行う

Google検索では、インターネット上にすでに存在しているコンテンツを取得することができます。しかし、Google検索の結果に対する要約や翻訳などのデータは直接的に取得することはできません。

ChatGPTには要約や翻訳の機能が存在しています。ChatGPT for Googleを用いることでWeb検索の結果に対して要約、翻訳を行った結果を取得することがまとめて行えるようになります。

④ChatGPTの表示を制御する

Google検索とあわせてChatGPTへ質問もできることは非常に便利ですが、検索の度にChatGPTへ質問してしまうと、問い合わせの結果を取得するまでに時間がかかり不便です。

ChatGPT for Googleでは、ChatGPTの表示を制御することが可能です。例えば、検索結果ページでChatGPTの回答を表示するかどうかをオンオフできるほか、必要に応じて表示エリアのサイズや位置を調整することもできます。これにより、作業のスタイルや必要な情報量に応じて、柔軟にカスタマイズして使うことができます。

⑤Google以外の検索エンジンでも使用できる

Chromeの拡張機能であるChatGPT for Googleは、Google以外の検索エンジンでも使用できます。BingやYahoo、DuckDuckGoなど、他の検索エンジンを使っている場合でも、同様に検索結果とChatGPTの回答を並べて表示し、効率的に情報を収集できます。これにより、好みの検索エンジンを利用しつつ、ChatGPTのAIサポートも活用できるため、どのプラットフォームでも柔軟なリサーチが可能です。

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ChatGPT for Googleの使い方

ChatGPT for Googleの使い方は非常にシンプルで、誰でも簡単に始められます。以下のステップに従って、Google検索とAIアシスタントを連携させて活用しましょう。

STEP① ChatGPTのアカウント作成

OpenAI社のChatGPTを利用するにあたり、アカウントを作成する必要があります。
ChatGPTの公式サイトよりアカウントを作成しましょう。

STEP② Chromeのインストール

Google社のブラウザ、Chromeをインストールしましょう。
詳細はGoogle Chromeの公式サイトよりご確認ください。

STEP③ ChatGPT for Googleのインストールと設定

ChatGPTとChromeの準備ができたらChatGPT for Googleをインストールします。

chromeウェブストアにアクセスします。

【Chromeに追加】をクリックします。

【拡張機能を追加】をクリックします。

インストールが完了します。

あとはChromeでGoogleなどで検索を行うことで、その結果にChatGPTへの問い合わせ結果が表示されるようになります。初回の検索時にはChatGPTへのログインが求められるため、STEP①で作成したアカウント情報を入力してください。

ChatGPT for Googleのトラブル対処法

ChatGPT for Googleを使用する際に、予期しないトラブルが発生することがあります。こうした問題に対処するために、以下のトラブルシューティングの手順を参考にしてください。

拡張機能が表示されない

拡張機能が表示されない、または動作しない場合、以下の対処法を試してみましょう。

  • 拡張機能が有効か確認する
    Google Chromeのメニューから「拡張機能」セクションを開き、ChatGPT for Googleが有効化されているかを確認します。無効化されている場合は、オンにして再度試してください。
  • ブラウザを再起動する
    Chromeが長時間開かれていると、拡張機能の動作に影響を与える場合があります。ブラウザを一度閉じて、再起動することで問題が解消することがあります。

応答しない

検索を実行してもChatGPTの応答が表示されない場合、いくつかの原因が考えられます。

  • インターネット接続を確認する
    ChatGPT for Googleはインターネットに依存しています。ネットワーク接続が安定しているか確認してください。接続に問題がある場合は、Wi-Fiや有線接続を確認し、必要に応じてルーターを再起動しましょう。
  • ページのリロード
    ページの読み込みに失敗している場合、リロードを行うことで応答が表示されることがあります。ページを再読み込みしてみてください。
  • 他の拡張機能の影響を確認する
    ChatGPT for Googleが他の拡張機能と競合することがあります。たとえば、広告ブロッカーやスクリプトを制御する拡張機能がChatGPTの動作に影響を与えることがあります。他の拡張機能を一時的に無効にしてみることで、問題が解決するか確認できます。
  • キャッシュやクッキーのクリア
    ブラウザに保存されているキャッシュやクッキーが原因で、ChatGPT for Googleが正しく動作しないことがあります。Chromeの設定からキャッシュとクッキーを削除し、問題が解決するか確認してみてください。
  • 最新バージョンへの更新
    古いバージョンの拡張機能やブラウザを使用している場合、機能に問題が発生することがあります。Google ChromeおよびChatGPT for Googleが最新バージョンであることを確認し、必要に応じて更新してください。

応答が不正確または関連性が低い

場合によっては、ChatGPTが提供する情報が期待通りでなかったり、関連性が低いことがあります。この場合、次の対処法を試してみてください。

  • 質問の再入力
    質問の内容が曖昧な場合、ChatGPTが正確な答えを出せないことがあります。質問をより具体的で明確なものにして再度試みてください。
  • キーワードを工夫する
    検索キーワードを変更するか、異なる表現を使用することで、より適切な応答が得られる可能性があります。特に、長文や複雑な質問の場合、簡潔で要点を絞った表現にすると効果的です。

日本語表記にならない

ChatGPT for Googleが日本語表記にならない場合、以下の手順を試してみてください。

  • ブラウザの言語設定を確認する
    Google Chromeの言語設定が日本語に設定されているか確認してください。設定から「言語」のセクションに移動し、ブラウザの表示言語が日本語になっているかを確認・変更します。日本語が優先されていない場合、優先言語リストに追加してください。
  • 拡張機能の言語設定を確認する
    ChatGPTが利用するAIの言語設定も確認する必要があります。拡張機能のオプションにある言語設定が日本語になっているかを確認・変更します。設定することで、正しい言語で応答を得られるようになります。
  • 検索クエリを日本語で入力する
    英語など他の言語で検索クエリを入力すると、応答が英語で返される場合があります。検索クエリ自体を日本語で入力することで、日本語の応答が得られやすくなります。

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ChatGPT for Googleの注意点

ChatGPT for Googleを使う場合に気を付けるべきポイントには、以下のようなことが挙げられます。

①誤情報が出力される可能性がある

ChatGPT for GoogleはAIを利用して応答を生成するため、常に正確な情報を保証できるわけではありません。特に、複雑な質問や最新の情報に対しては、誤った情報や曖昧な回答が表示されることがあります。AIの回答は、必ずしも専門家の意見や信頼できる情報に基づいているわけではないため、重要な意思決定や調査には、必ず他の信頼できる情報源と照らし合わせることが推奨されます。ChatGPTは補助的なツールとして活用し、出力された情報は慎重に評価することが大切です。

②出力に時間がかかる

ChatGPT for Googleを使用していると、検索結果に対する応答の生成に時間がかかる場合があります。特に、複雑な質問や大量の情報を処理する場合、応答の生成に数秒から場合によっては数十秒を要することがあります。

この質問への回答はOpenAIのChatGPTにテキスト生成処理を依頼し、その返答をChromeに表示しているためです。インターネット接続の速度やサーバーの負荷状況も影響するため、急いでいるときには少し不便に感じることがあるかもしれません。このような状況では、ページのリロードやブラウザの再起動が効果的な場合もありますが、応答を待つ際に他の方法で情報を調べることも一つの手段です。

③GPT-4の利用にはAPIが必要になる

ChatGPT for Googleが提供する応答がGPT-4ベースである場合、一般的にその利用にはOpenAI APIが必要になります。GPT-4はChatGPTの最新バージョンであり、高度な自然言語処理能力を持つため、より精度の高い応答が期待できますが、その利用にはAPIキーの取得とAPIリクエストに伴う費用が発生します。
ChatGPT-4o(GPT-4o)とは?次回アップデートはいつ?

通常、無料で利用できるバージョンはGPT-3.5であることが多く、GPT-4を利用するためには有料のAPIプランに登録する必要があります。そのため、個人での利用や小規模な用途では、GPT-3.5の機能でも十分な場合がある一方で、GPT-4の利用を考えている場合は、APIの取得や料金体系について事前に理解しておくことが重要です。

まとめ

ChatGPT for GoogleはGoogleのブラウザChromeの拡張機能です。ブラウザからのWeb検索時にChatGPTへの問い合わせも同時に行える機能を提供します。ChatGPTへの質問のハードルを下げてくれるツールといえるでしょう。

ChatGPTなどの生成AIを活用することで、各種業務の効率化に役立てることが可能です。テキスト生成AI以外にも、画像生成や音声生成AIなど様々な生成AIが存在しており、業務での幅広い活躍が期待できます。

生成AIについては下記のブログでも幅広く紹介しています。

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