金融業界×DXがもたらす新たなビジネスモデル!成功事例5選をご紹介

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金融業界×DXとは?

DXとはDigital Transformationを表す略語で、デジタル技術を用いたビジネスの変革を意味します。
なかでも、金融業界におけるデジタル技術を用いた業務やビジネスモデルの変革「金融業界×DX」を金融DXなどと表現します。

現状

金融業界はDX化が遅れている産業のひとつと言われています。企業や個人の秘匿性が高い情報を取り扱うビジネスであるがゆえにもしものことがあってはならず、既存業務の変革にはリスクが伴い、投資も膨大な額になるなどボトルネックな部分が多いためです。

今後の展望

しかし、昨今は金融業界のトレンドとしてDXに舵を切る企業が多く見受けられます。フィンテック企業の台頭などにより、競争力を高める必要性が顕著になったのが大きな要因です。

金融庁が2022年6月に発表した「金融機関のITガバナンス等に関する調査結果レポート(金融庁)」によると、メガバンクはデジタルサービスを展開できるレベルの第3世代に到達しつつある半面、多くの地方銀行などではいまだDX始動段階である第1世代にある状況です。

今後も金融業界のDXはますます進むとされ、DX化が進まず既存のビジネスモデルから脱却できない企業は事業存続が厳しくなることも予想されます。

金融業界の課題

金融業界が抱える課題について詳しく説明します。

老朽化が進むレガシーなシステムの存在

1980年代頃に多くの金融機関で巨大な基幹システムが誕生し(第3次オンラインシステムでのシステム構築)、そのシステムに機能を上乗せしていくかたちで顧客サービスを強化してきました。結果、システムの全体像を把握するのが非常に困難になり、DX推進の足枷になっているケースが目立ちます。

アジリティ(敏捷性)の低さ

秘匿性の高い情報を取り扱うからこそ、社内のプロセスが多岐に渡り、印鑑が押印された書面が必須といったアナログ業務が発生します。そのため、ビジネスのスピード感を高めるのが困難な現状があり、アジリティ(敏捷性)が低い組織となっています。

新規参入企業の台頭によるレッドオーシャン化

異業種企業の金融業界への参入や、フィンテック企業がその存在感を見せ始め、スピード感を持った事業を展開しています。
従来の金融ビジネスのように窓口に行かずとも、手元のスマートフォンでお金に関する様々なやり取りが可能になり、利便性の高さを活かし顧客獲得に成功しています。

このように利便性の高い新しいサービスも多く登場する中、利用し続けてもらうサービスになるためには、人々のニーズに合わせた改善やDX推進を常に繰り返していく必要があります。

金融業界×DXをするメリット

金融業界がDXを推進することで得られるメリットについて詳しく説明します。

顧客ニーズへの対応

DXによってビッグデータ分析やAIの活用を進めることで、顧客ごとのお金の流れを把握することができます。例えば、銀行の場合、ATMやネットバンキングでの行動履歴やパターンから、潜在的な顧客ニーズを汲み取り、先回りした金融サービスの提案が可能になります。

多様化する顧客のニーズに応えられる新しい金融サービスの開発にも役立つでしょう。

効率的な業務プロセスの実現

金融業界には紙や印鑑といったアナログ文化が存在し、オンライン・オフラインの業務が混在していることで業務が複雑化しています。DXによって多くの業務がオンライン上で行えるようになり、プロセスをシンプルなものに標準化できます。
効率的な業務プロセスを実現することで、社員はその他のコア業務に集中する時間が確保でき、生産性の向上にも繋がるでしょう。

セキュリティ対策の強化

これまで紙で保管していた情報がオンラインで一元管理されることにより、紛失などのリスクを低減させることができます。また、本人確認を生体認証で実施するなどの機能もあるので、個人情報を適切に取り扱うための仕組みが構築でき、セキュリティ対策を強化できるでしょう。

優秀人材の確保

DXによる働き方の多様化によって、リモートワークの導入や居住地を問わない採用が実現できる可能性があります。
大手IT企業や、スタートアップ企業では働き方の多様化に注力しており、求職者に訴求するケースが多々見受けられます。金融業界においても、他の業界に劣らない多様な働き方を整備することは、採用競争力を高め、優秀人材確保のための一歩になるでしょう。

金融業界×DXの事例

金融DXの事例について見ていきましょう。

株式会社りそなホールディングス

株式会社りそなホールディングスでは、銀行の常識を捨てたオペレーション改革として、「社員が事務処理を行う」という指針から「お客さまと行う処理で完結」という発想に転換し、銀行事務の「3レス」(ペーパーレス・キャッシュレス・バックレス)をテーマにITの活用・DX推進を行っています。そのほかにも、各店舗のシステムと連動したデータベースの構築、蓄積された顧客の取引データを活用したマーケティング分析などによるDXも進めています。

三菱UFJフィナンシャルグループ

三菱UFJフィナンシャルグループでは、業務の非効率性、多様化する顧客ニーズの対応といった課題感を背景にDXを推進しました。
まず、業務の非効率性についてはペーパーレスや電子化といったデジタル技術を導入し、定型業務のオンライン化を推進し、業務効率を高めることに成功しています。多様化する顧客ニーズへの対応には金融業界以外の企業と積極的にアライアンス提携し、既存サービスの改善、ブロックチェーンやメタバースなどの新たな事業を展開するといった取り組みを進めています。

ふくおかフィナンシャルグループ

ふくおかフィナンシャルグループでは、DXによる業務効率化を通じてリソースの適切配置を実現しています。
ペーパーレス、印鑑レス、バックレスにより、いわゆる定型業務をデジタル化し、行員がコア業務への集中や新規ビジネスの取り組みに割く時間を確保しました。

金融業界を取り巻く事業再編の波の中で、積極的なDX推進によって事業優位性を確保するための基盤整備が行われたといえるでしょう。

東京海上ホールディングス

東京海上ホールディングスでは、顧客接点の強化、サービス開発への活用を目的にDXを推進しました。
顧客接点においては、事故対応の際に担当者(リアル)とAI(デジタル)を組み合わせることで衛星画像を用いた事故状況再現を行い、顧客の負担やストレスを減らし、スピーディ且つ質の高いサービス提供を実現しています。また、ビッグデータ分析によって自然災害への適切な対応方法の検討、製造業における事故被害額の予想を行い、新たなサービス開発にも役立てています。

DXによって社内に蓄積している豊富なデータを活かし、より顧客満足度を高めるための施策を推進している例です。

野村ホールディングス

野村ホールディングスでは、幅広い顧客が投資に関わるための環境整備を目的にDXを活用しています。
従来の顧客層にはほとんど存在しなかった若年層を取り込むべく、デジタル・カンパニーを設置し、スマートフォン向けのアプリを開発しました。実店舗を訪れずとも、スマートフォン上で情報、投資、保有資産の一元管理、資産変動の振り返りが可能になり、若年層向けに投資への敷居を下げることに成功しています。

ゴールドマン・サックス

ゴールドマン・サックスでは、自社でのリソースによるIT開発を通じたDX推進によりトレーディングビジネスの効率化を実現しています。
AIを用いることで市場動向の予測を高精度で行えるようになり、同部門のリソース配置を見直す(20年で500名程度から3名まで人員削減)など、トップラインの向上とコスト削減を同時に実現した例といえるでしょう。

金融業界×DXの成功に繋がるポイント

金融業界がDXによって成功するためのポイントを整理しました。

他社の事例を参考にする

どういった課題感から、何に取り組み、どのような成果に繋がっているのか、他社の事例を参考にして分析してみましょう。自社が取り組むべきDXのヒントが得られるかもしれません。

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目的を明確にする

DXによって何を実現したいのか、どうなれば成功といえるのかをしっかりと整理しましょう。
単にシステムを導入するだけでは本当の意味でのDXとはいえません。何を解決するためにシステムを導入し、どのように使うのが効果的かを定義し、適切な運用を心掛ける必要があります。

DXは目的を明確に設定し、着実に推進するようにしましょう。

改善すべき業務を選定する

具体的にどの業務を改善するのか、その際に周辺業務との連携に問題は発生しないかを分析する必要があります。一度に多くの業務を改善しようとしても必ずしもDXの成果に繋がるとは限りません。優先順位を決めて段階を踏んだDX推進を行うことがポイントです。

⇒DX推進!絶対失敗させないためのポイント10選

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まとめ

この記事では金融業界のDXについて紹介しました。
DXは金融業界が取り組むべき課題の中でも優先度が高く、ご覧の通り多くの企業がすでに取り組みを始めています。積極的にDXを進めることで、自社の競争優位性を高めましょう。

少しでもDXへの取り組みを考えている担当者の方、他社の成功事例を参考にしたい方は、「システム運用自動化ガイドブック」をご活用ください。DXを進める上で重要な自動化についてまとめています。
また、DXを推進する業務の選定が難しい場合は、実績が豊富なコンサルティングビジネスを手掛ける企業に相談するのもひとつの手段です。弊社SMSデータテックでも「業務改善コンサルティング」サービスを提供しており、経験豊富なコンサルタントやITスペシャリストが課題を分析・可視化して、最適な業務プロセス改善をご提案しています。DXに取り組みたいが何から始めればいいか分からないというご担当者様はお気軽にご相談ください。


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