技術用語解説

ダークウェブとは?仕組みや被害事件、対策まで徹底解説!

目次

  1. 1ダークウェブとは?
  2. 2ダークウェブが誕生した背景・歴史
  3. 3ダークウェブで取引されるデータ
  4. 4ダークウェブのリスク
  5. 5ダークウェブの使われ方
  6. 6ダークウェブ悪用による被害事件6選
  7. 7ダークウェブにおける被害対策10選
  8. 8ダークウェブモニタリングとは
  9. 9情報漏洩対策ならダークウェブアイ
  10. 10まとめ

Webは私たちの生活に欠かせない、社会基盤・インフラの一つです。Webには物理的距離があってもネットワークを通じてすぐにやり取りができるという利便性があり、あらゆる情報にすぐ手が届くという環境を私たちに与えてくれました。しかし、この利便性の高さはサイバー犯罪者にとってもメリットとなっています。私たちが普段利用しているWebの裏には、「闇の」Webであるダークウェブが存在しており、犯罪行為の温床になっています。
本記事では、ダークウェブの概要と誕生した背景、ダークウェブの使われ方を紹介した後、実際の被害事件や対策方法であるダークウェブモニタリングについて説明します。組織や個人のWebを守る参考になれば幸いです。

ダークウェブとは?

Webが大きく3種類に分けられるのを皆様はご存知でしょうか。その中に先ほど紹介したダークウェブも含まれています。
Webはインターネットを始めとしたネットワーク上に構築されており、そのアクセスのしやすさを基準に分類されています。そのため、一番アクセスしづらいダークウェブが犯罪行為の温床となっているのです。
それでは、Webの3種類について説明します。

サーフェースウェブ

表層Webとも呼ばれています。Googleなどの検索エンジンからアクセスできるウェブサイトが含まれます。
また、閲覧する際に特殊なブラウザや設定を必要としないので、ChromeやSafariなどのWebブラウザからもアクセスが可能で誰でも利用できます。

コンテンツ例

  • オープンメディア:ブログ、新聞社、雑誌、ニュースサイト(例:ニューヨークタイムズ、BuzzFeed)
  • ソーシャルメディア:Facebook、Instagram、LinkedIn、Twitter など主要SNS
  • Eコマースサイト:Amazon、楽天市場、アパレルECなど商品・サービス販売サイト
  • 企業ウェブサイト:大企業から中小企業までの公式サイト(例:みずほ銀行、地元のパン屋)

ディープウェブ

深層のウェブとも呼ばれています。検索エンジンの検索ではアクセスできない、匿名性の高いサーバーに構築されています。
また、Webブラウザにより情報の閲覧は可能なことが多いですが、Webサイトにはパスワードやセキュリティロックがかけられています。会員専用のサイトや機密性の高い情報を扱っている場合が多いですが違法性はありません。
⇒ディープウェブ(深層Web)とは?ダークウェブとの違いやアクセス方法、安全に利用するポイントを解説

コンテンツ例

  • 有料コンテンツ:ペイウォール記事、会員制ファンクラブなど
  • 保護されたデータベース:政府・教育機関・企業の非公開ファイル
  • イントラネット:組織内限定ネットワーク(教育機関・企業・政府など)
  • クラウドストレージ:Dropbox、Google Drive、病院の患者ポータルなどログイン必須のサービス

ダークウェブ

闇サイトとも呼ばれています。ディープウェブと同様に検索エンジンの検索ではアクセスできない、匿名性の高いサーバーに構築されています。
Webブラウザからのアクセスはできないことが多く、情報の授受には専用のツールが必要になります。このような匿名性の高さから犯罪行為に悪用されるケースが多く、サイバー犯罪者の温床となっているともいわれます。

ダークウェブが誕生した背景・歴史

ダークウェブの発生の基礎となったのは、1990年代に米軍で開発されたオニオンルーティングというネットワーク通信での情報秘匿技術です。玉ねぎのように複数の層を持つことで、ユーザーの匿名性を確保します。
このオニオンルーティングは、Tor(The Onion Router)と呼ばれる公開されているフリーのソフトウェアになっています。ソフトウェアそのものに違法性はないですが、性能の高さから、さまざまな組織で利用されており、犯罪に利用されるケースも多々あります。

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ダークウェブで取引されるデータ

ダークウェブ上では、様々な違法性の高いデータがやり取りされています。下記はやり取りされている情報の一部です。

  • サイトやシステムへのログインID・パスワード
    ダークウェブでは、ログインIDとパスワードのリストが取引されています。これらが流出すると、企業システムやECサイトへの不正アクセス、SNSやWebサイトでの不適切な操作などの被害が発生するリスクがあります。
  • 個人情報(住所・メールアドレス・電話番号など)
    個人情報もダークウェブで取引され、フィッシング詐欺や標的型攻撃、架空請求などに悪用されます。情報が流出すると、リアル・オンライン双方で被害が発生する可能性があります。
  • サイトやシステムへのログインID・パスワード
    ダークウェブでは、ログインIDとパスワードのリストが取引されています。これらが流出すると、企業システムやECサイトへの不正アクセス、SNSやWebサイトでの不適切な操作などの被害が発生するリスクがあります。
  • 偽造クレジットカードやクレジットカード情報
    ハッキングやスキミングで入手したカード情報や偽造カードも流通し、不正購入や経済的被害に直結します。お金に関わる情報のため、非常に危険です。
  • セキュリティの脆弱性情報
    未公開の脆弱性情報が取引されることで、ゼロデイ攻撃や不正アクセスに利用されます。攻撃者にとって価値が高く、企業にとっても重大なリスクです。
    ⇒脆弱性とは?発生原因から被害事例、対処法までわかりやすく解説
  • マルウェア作成のためのツール
    プログラミング知識がなくてもマルウェアを作成できるツールが取引されており、ランサムウェアなどのサイバー攻撃被害の一因となっています。攻撃者のハードルが下がることで被害が拡大するリスクがあります。

ダークウェブのリスク

Web技術の利用と発展は今後も見込まれますが、ダークウェブのような環境を作り出すユーザーが発生してしまうことは避けられません。
ダークウェブの検索エンジンからアクセスできない、Webブラウザから参照できないという形式に違法性はありません。しかし、下記で説明するリスクを持っていることに違法性があります。

サイバー犯罪の活動場所

ダークウェブの大きなリスクとして、サイバー犯罪者が集まり活動する場となってしまうことが挙げられます。サイバー犯罪者間での情報交換や金銭の授受が行われるプラットフォームとなり、活動の基盤となってしまうことが大きな問題です。ここで企業情報が拡散されて不正アクセスされるリスクに繋がります。
ネットワーク上の情報漏洩はこちらを参照ください。

マルウェア感染の危険

ダークウェブに興味を持ったユーザーがいたとしても、アクセスすることはおすすめしません。ダークウェブ経由でマルウェアに感染してしまい、情報を略取され、流出されてしまいます。
⇒マルウェア対策の課題を解決!方法やポイント・注意点まで解説

ダークウェブの使われ方

実際にダークウェブが犯罪行為においてどのように悪用されているのか紹介します。

データの取引

一番多いのは、個人情報や機密情報の売買として利用されることです。個人だけでなく、企業の機密情報や社員情報も取引され、ここから流出した情報によって損害を被ることが多いです。また、データそのものに違法性がある児童ポルノや残虐性の高い動画などの取引にも利用されている他、データだけでなく銃などの違法性の高い物品も取引されています。

フィッシングサイト

ダークウェブはフィッシングサイトの構築先として利用されることもあります。フィッシングサイトとは、偽サイトとして個人情報などを騙し取るWebサイトで、サイバー攻撃の一種とされています。メールやSNSで偽サイトへ誘導し、その誘導先にダークウェブを利用するケースが存在します。
⇒フィッシング詐欺とは?5つの対策や被害にあった場合の対処法を解説

詐欺サイト

詐欺サイトの構築環境として利用されることもあります。架空請求などの直接的な金銭を要求するサイト、サイトへアクセスさせマルウェア感染させるサイト、他のフィッシングサイトへ誘導させるサイトなどさまざまな種類の詐欺サイトが存在します。

ダークウェブの悪用手口はますます巧妙化しています。
こうした最新の攻撃動向や防御策については、アーカイブセミナー動画にて詳しく解説しています。

この動画では、ダークウェブとアタックサーフェスマネジメント(ASM)の関連性を探り、ハッカーによる新たな攻撃手法や動向、さらに最新の防御策を紹介し、企業や個人がどのようにしてこれらの脅威から身を守るかを解説しています。

掲載内容

  • 生成AIによる脅威
  • ダークウェブモニタリングとその重要性
  • ASMとダークウェブとの関連性

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ダークウェブ悪用による被害事件6選

ダークウェブ悪用における被害事例は頻繁に起きています。
ここでは日本国内で発生したダークウェブ悪用による被害事件を6つご紹介します。

       
年月 企業/組織 漏洩内容 被害概要 対応状況
2018/1 コインチェック 仮想通貨(NEM) 約580億円相当のNEMが不正流出 全通貨の出金停止、利用者への補償対応、警察・金融庁への報告
2018/2-3 園芸復興センター 会員情報 個人情報がサーバー不正アクセスで流出 口コミサイト閉鎖、流出情報削除、会員への説明・謝罪
2018/4 中央省庁 メールアドレス・パスワード 職員1000人以上のメールアドレスが流出 省庁全体に注意喚起、パスワード変更指示
2024/6KADOKAWA 契約書・利用者情報 1.5TBのデータをランサムウェアで取得 被害調査・復旧対応、経営陣との交渉、社内システム復旧
2024/9-11 日本海建設電気 取引情報 ランサムウェア攻撃でサーバ暗号化、一部情報流出 警察への報告、サーバ復旧対応、内部調査
2025/8日本毛織(ニッケ) 従業員・顧客の個人情報 氏名・住所・電話・銀行口座など数千件流出 流出情報削除、関係者への通知、再発防止策実施

ダークウェブにおける被害対策10選

ダークウェブへの対策方法には、情報が漏れる前の予防策と情報が漏れた後の対処策の2種類が存在します。

ダークウェブに情報が漏れる前の対策5選

  • 情報セキュリティリテラシーの向上
    社員や利用者が正しい知識を持つことで、不注意による情報流出を減らします。
  • 安全性の低いサイトに情報を入力しない
    偽サイトやフィッシングサイトに個人情報を入れないことが重要です。
  • 複雑なパスワード設定と定期変更
    推測されにくいパスワードを使い、定期的に変更することでアカウント乗っ取りを防ぎます。
    ⇒安全性の高いパスワードの作り方とは?役立つツール3選や利便性・安全性を高めるポイントも解説
  • セキュリティソフトウェアの導入
    マルウェア感染や不正アクセスを未然に防ぐための基本対策です。
  • PCセキュリティソフトの定期更新
    新しい脅威に対応するために、常に最新状態にしておく必要があります。

ダークウェブに情報が漏れた後の対策5選

  • ゼロトラストを採用する
    サイバー攻撃は既存の防御方法だけでなく、常に新しい手法が生み出されています。そのため、すべての情報流出を防ぐことは難しく、情報漏洩があることを前提とした「ゼロトラスト」の考え方を採用すべきです。
    ⇒ゼロトラストとは?実現するポイントやゼロトラストが広まった背景も解説!
  • ダークウェブモニタリング
    情報が流出したことをいち早く把握するため、ダークウェブ上の監視が有効です。詳細は後ほど説明します。
  • 被害状況の特定と影響範囲の確認
    漏洩した情報がどの範囲に影響しているかを特定し、優先度を設定します。情報の種類に応じて対応を調整します。
  • 関係者への通知と対応指示
    法令や社内規定に基づき、影響を受けた顧客や取引先に通知します。必要に応じてパスワードリセットやアカウント停止などを実施します。
  • 再発防止策の策定と実施
    漏洩原因を分析し、システム・運用面での改善策を立案・実施します。従業員への教育、アクセス権限の見直し、監視体制の強化などを行います。

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ダークウェブモニタリングとは

ダークウェブモニタリングは、企業や個人に関する機密情報や認証情報が、ダークウェブ上で不正に流通していないかを定期的に監視するサービスです。
単に情報をチェックするだけでなく、脅威の発生状況を分析し、リスクの高い情報や攻撃手法の傾向を報告することができます。

ダークウェブモニタリングの必要性

近年、情報漏洩のスピードや被害規模は増大しており、従来の防御だけでは対応が難しくなっています。
ダークウェブモニタリングにより、漏洩の兆候を早期に検知し、迅速な初動対応(パスワード変更・アクセス制御・顧客通知など)を行うことが可能です。
これにより、被害の拡大防止や企業ブランドの保護、法令遵守の観点からも必須の対策といえます。

⇒ダークウェブモニタリングとは?必要性と活用メリットや導入メリットを解説
⇒ダークウェブモニタリングおすすめ10選!選ぶ際のポイントや情報が流出した際の対処法も解説

情報漏洩対策ならダークウェブアイ

当社SMSデータテックでは、ダークウェブモニタリングを基礎としてセキュリティリスクの把握と早期対策を行う情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」を提供しています。Web上へのデータの流出を広い範囲で監視するとともに、ポートやAPIの公開状況確認機能で漏洩リスクを軽減し、ダークウェブへの情報流出を素早く察知し、迅速な対処をサポートします。

まとめ

ダークウェブとは、一般には検索エンジンなどからアクセスできない、匿名性の高いWeb領域です。違法な取引や情報のやり取りに利用されるケースも多く、サイバー犯罪者が集まりやすい場所として知られています。ひとたび個人情報や企業の機密情報が流出すると、ダークウェブ上で売買・拡散され、被害が拡大してしまうリスクがあります。

一方で、ダークウェブ上での情報流出を完全に防ぐことは現実的に難しいのも事実です。だからこそ重要なのは、「流出させない」だけでなく、万が一流出してしまった場合に、いち早く気づき、被害を最小限に抑えることです。

この早期検知を支援するのが、SMSデータテックが提供するダークウェブモニタリングサービス「ダークウェブアイ」です。自社のメールアドレスやアカウント情報などがダークウェブ上で流通していないかを継続的に監視し、異常を検知した際には迅速な対応につなげることができます。「ダークウェブアイ」の詳細や機能については、サービスページをご覧ください。また、30日間の無料トライアルも提供していますので、実際の監視イメージや使い勝手を確かめたうえで導入をご検討いただけます。