セキュリティ対策

SSEとは?SASEとの違いやメリット、導入のポイント・ステップを解説

SSEとは、複数のサイバー対策テクノロジーを組み合わせた、新たなセキュリティにおける概念のことで、コスト削減やスピーディーな通信環境を実現できます。本記事では、SSEの概要や導入メリット、導入時の準備とポイントについて詳しく解説します。

目次

  1. 1SSEとは
  2. 2SSE導入におけるメリット
  3. 3SSE導入時の準備やポイント
  4. 4SSEを導入するステップ
  5. 5SSEベンダーを選ぶ際のポイント
  6. 6まとめ

近年注目されている「SSE」をご存じでしょうか?SSEとは、複数のサイバー対策テクノロジーを組み合わせた、新たなセキュリティにおける概念のことです。個々に多数のセキュリティ対策ツールを導入する必要が無いため、コスト削減やスピーディーな通信環境を実現できます。

本記事では、SSEの概要や導入メリット、導入時の準備とポイントについて詳しく解説します。SSEについて知りたい方、導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

SSEとは

SSE(Security Service Edge)とは、アメリカのテクノロジーリサーチ企業であるGartnerが2021年に提唱した、セキュリティに関する新たな概念のことです。複数の要素を組み合わせたクラウドベースのセキュリティサービスで、個別に多様なセキュリティ対策ツールを導入する必要がなく、手間やコストを抑えられます。

ここからは、以下に関して詳しく解説します。

  • SSEを構成する要素
  • SSEの重要性
  • SSEとSASEの相違点

SSEを構成する要素

SSEは主に以下の4要素で構成されています。

  • SWG
  • CASB
  • ZTNA
  • FWaaS

ここからは、上記それぞれの要素に関して順に解説します。

SWG

SWG(Secure Web Gateway)とは、エンドユーザーが社外から安全にネットワーク接続を行うためのクラウド型プロキシのことです。ちなみに、プロキシとはインターネットへの接続を代理で行うサーバーのことを指します。

プロキシに関する詳細は、以下をご覧ください。
⇒プロキシとは?メリット・デメリットや注意点をわかりやすく解説

URLフィルタリングやマルウェア対策、情報漏洩防止などの機能が実装されており、ファイアウォール・アンチウイルスソフトウェアでは防げない高度なサイバー攻撃への対策として期待されています。

CASB

CASB(Cloud Access Security Broker)とは、クラウドサービスにおける利用状況の可視化と管理を行うセキュリティサービスのことです。ユーザーとクラウドサービスの間に設置され「いつ」「誰が」「なにをしたか」を監視して、不正アクセスを防止します。また、複数のクラウドサービスの一元管理を実現でき、手間の抑制に効果的です。

ZTNA

ZTNA(Zero Trust Network Access)とは、アプリケーションやデータ、サービスへのセキュアなリモートアクセスを実現するセキュリティ対策ツールのことです。従来の代表的なネットワークセキュリティであるVPNでは、ネットワーク全体へのアクセスが許可されますが、ZTNAでは事前に定められた特定のサービスやアプリケーションのみへのアクセスが許可されます。近年はテレワークなどを導入する企業が多く、社外などさまざまな場所からのアクセスが増加しており、セキュリティ性の高いリモートアクセスを実現する手段として注目されています。

FWaaS

FWaaS(FW as a Service)とは、クラウドにおけるファイアウォールのことです。主に以下の機能が実装された、サイバー攻撃対策への有効な手段です。

  • 不審なWebサイトや悪意あるドメインへのアクセスをブロック
  • 不正アクセスの防止
  • マルウェアやウイルスなどの検知と対策

SSEの重要性

近年は、オンプレミスではなくクラウドを活用する企業が増加しています。例えば、VPNの利用などこれまでと同様のセキュリティ対策では、以下のデメリットが生じるリスクがあります。

  • 通信速度の低下
  • コストの増加
  • セキュリティ上のリスク

また、現在はさまざまなセキュリティ対策ツールが開発・提供されており、企業は各サービスを個別に導入して管理が複雑になっています。SSEであれば、高度なクラウドセキュリティとツールの一元管理ができるため、重要性が増加しています。

SSEとSASEの相違点

SSEと混同されがちな言葉として、SASE(Secure Access Service Edge)が存在します。SASEもアメリカのGartnerが提唱した、ゼロトラストネットワークを実現するための新たなセキュリティモデルのことで、以下2つの要素で成り立っています。

  • ネットワーキングサービス
  • セキュリティサービス

SSEはSSEにおけるセキュリティサービス部分を担う存在で、SASEを構成する一部分です。

SSE導入におけるメリット

SSEの導入には以下のメリットがあります。

  • ネットワーク環境に左右されないセキュリティ対策の実施
  • ゼロトラストアクセスの実現
  • ユーザーの利便性向上
  • コスト削減

ここからは、上記それぞれのメリットについて詳しく解説します。

ネットワーク環境に左右されないセキュリティ対策の実施

SSEの導入により、ネットワーク環境に左右されないセキュリティ対策を実施可能です。社内外問わず、ユーザーがどこからでも柔軟かつ安全にアクセスできます。複雑な管理も必要ありません。

ゼロトラストアクセスの実現

ゼロトラストアクセスの実現も、SSE導入のメリットです。ゼロトラストとは「決して信頼せず、必ず確認せよ」という考え方に基づいたセキュリティモデルです。これまでは、社内からのアクセスであれば信頼性が高いと考え、社外からのアクセスを制御する境界型防御が主流でした。

ただ、サイバー攻撃が高度化・巧妙化した現代において、遠隔操作などが行われるリスクもあり、社内からのアクセスも安心とは言えません。ゼロトラストでは、社内からのアクセスも信頼ができないという前提で、通信の検証が実施されます。

ユーザーの利便性向上

複数のセキュリティ対策ツールを導入すれば、ネットワークに負担がかかり、通信速度が低下します。アクセスに時間がかかったり、複数の認証で手間・ストレスがかかったりするケースもあるでしょう。複数の要素が一つになっているSSEであれば、スピーディーな通信環境を実現でき、ユーザーエクスペリエンスの向上につながります。

コスト削減

SSEは複数のセキュリティ要素が組み合わされた設計になっており、多数のツールを個別に導入するのと比べ、導入・ランニングコストを削減できます。また、複雑な管理や各ツールを個々に運用する必要がなく、手間が減るため人件費の削減につながるでしょう。

SSE導入時の準備やポイント

SSE導入時の準備やポイントは、以下の通りです。

  • 既存のセキュリティ対策を棚卸しする
  • 既存環境から段階的に移行する
  • ユーザーの利便性が低下しないツールの検討
  • 管理しやすいライセンス体系ツールの選択
  • カスタマイズ性の確認

順に解説します。

既存のセキュリティ対策を棚卸しする

まずは、既存のセキュリティ対策を棚卸しましょう。SSEを活用する際に、なにが不要となるかなどが明確になります。具体的に確認する項目は、以下の通りです。

  • 導入・活用しているセキュリティ対策ツール
  • 守る必要がある情報資産
  • 情報資産の保存場所

既存環境から段階的に移行する

SSEを導入する際は、既存環境から段階的に移行すると良いでしょう。段階的に移行することで、大規模な変更の手間やリスクを抑制できます。なお、導入ステップは後ほど詳しく解説します。

ユーザーの利便性が低下しないツールの検討

SSE活用におけるメリットの一つは、ユーザーの利便性低下を防止できることですが、全てのツールが当てはまるわけではありません。中には、導入により通信速度の低下など、悪影響を及ぼすツールも存在します。導入ツールを検討する際には、利便性に与える影響を確認しましょう。

管理しやすいライセンス体系ツールの選択

シンプルで管理しやすいライセンス体系のツール利用は、管理における手間の抑制につながります。また、コスト予測も立てやすくなるでしょう。ユーザー数やデバイス数に応じたシンプルな料金プランの商品が、おすすめです。

カスタマイズ性の確認

カスタマイズ性を確認することも、導入時の重要なポイントです。企業ごとに、セキュリティ対策や必要な機能が異なります。カスタマイズ性が高ければ、自社の要件を満たす対策ができるでしょう。また、企業の状況やサイバー攻撃手法の変化などに対応可能なため、長期間利用できます。

SSEを導入するステップ

前述の通り、SSEを導入する際は一度に行うのではなく、段階的な移行がおすすめです。具体的な導入ステップは以下の通りです。

  1. ファイアウォールやプロキシ、アンチウィルスなどの境界防御型ツールをSWGに移行
  2. SaaSサービスの脅威に対するCASBを導入
  3. よりセキュアなアクセス実現に向け、VPNからZTNAに移行

各段階で導入後にテストを実施して、自社が求める要件を満たしているか、利便性を低下させていないかを確認しましょう。計画的な移行とステップごとの評価により、効果的なセキュリティ対策を実現可能です。

SSEベンダーを選ぶ際のポイント

SSEベンダーを選ぶ際には、セキュリティ対策に関する実績や経験を確認しましょう。SSE自体は新たな考え方ですが、長年セキュリティ対策ツールを提供しているベンダーであれば、その分ノウハウを保有しており、高品質なソリューション提供が期待できます。
また、オンプレとクラウドではアプローチや必要なスキルが異なるため、クラウドに関するソリューション実績を確認することも重要です。

まとめ

SSEとは、アメリカのテクノロジーリサーチ企業であるGartnerが2021年に提唱した、セキュリティに関する新たな概念のことです。以下4つの要素で成り立っており、複数のツールを個別に導入する必要がありません。

  • SWG
  • CASB
  • ZTNA
  • FWaaS

活用すれば、ネットワーク環境に左右されないセキュリティ対策の実施やユーザーの利便性向上、コスト削減が期待できます。

ただ、近年のサイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、SSEであれば100%セキュリティ上の脅威を排除できるわけではありません。万が一、情報漏洩が発生すれば、企業の信用性やブランドイメージが低下してしまうでしょう。漏洩を早く察知し、適切な対応を取れる体制の整備が重要です。情報漏洩監視ツール「ダークウェブアイ」は、会社のドメイン情報を入れるだけで「いつ」「どこから」「どんな情報が」漏れてしまったのか、一瞬で分かります。

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