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大躍進中の生成AI!トレンドと業務自動化サービスへの活用について紹介
生成AIによる著作物の利用について、世界中で議論が巻き起こっています。AIのアウトプットは果たして人間の作ったものと同様に扱われるべきなのかという命題とともに、AIが学習する際に使うデータの権利といった問題もあり、ビジネス上での利用を規制するガイドラインの策定が必要とされています。
議論の内容はさておき、このことはAIによる文章や絵などの創作物が人間の作ったものと同等か大差ないレベルまで到達していることも示しています。AIは非常に優秀な精度で人間に近いレベルの「思考・判断・アウトプット」ができているのです。さらには創作物に限らず、生成AIを利用し業務効率化を進める動きも加速しています。
本記事では、生成AIについて概要やトレンド、人気のツールを紹介し、業務の効率化・自動化に役立てるための考え方や事例についても記載しています。生成AIに興味を持ち、トレンドを押さえておきたい方は本記事を是非参照してみてください。
目次
生成AIとは?
改めて「生成AI」とは何かをおさらいしておきましょう。
生成AI(Generative AI)とは、様々なコンテンツを生成してくれるAIのことを指す言葉です。ここでいうコンテンツは各種のデジタルデータであり、文書、プログラム、画像、動画、音源など様々な形式に対応した生成AIが存在します。2023年10月時点では、デジタルデータの生成までが実現されていますが、ロボティクスなどの技術と組み合わせ将来的には「モノ」を作ることにも対応するかもしれません。
これまで、コンテンツの制作には人間が考え、判断し、アウトプットする知的な作業が必要であり、AIにはそこまでの作業はできませんでした。しかし、機械学習などの技術の進歩により、AIが高度な思考を行い、人間しか行えなかった行為を実現できるようになった一つの形が生成AIといえます。
生成AIの基本知識
生成AIの仕組み
生成AIは、一般的に以下の手順で動作します。
はじめに生成AIに対して、作り上げてほしいコンテンツに対する情報をまとめて、インプットします。例えば、文字によるキーワード指定などが可能です。
生成AIは、バックボーンとして大量のデータを学習しており、そこからインプットに対して最適解と考えられるものを抽出して、コンテンツを生成します。チャットAIであれば文章(あるいは言葉)をコンテンツとして生成し、画像生成AIであれば指定に従った画像を生成します。
従来、AIは特定のルールが定められた作業を、効率化・自動化する用途で使われてきました。生成AIはそこから一歩前進し、各種のデータを参照して学習し、パターンや関係からコンテンツを作りだすことに成功した仕組みになっています。
生成AIの用途
生成AIは文章や画像(絵)などの生成が可能です。生成対象によって用途は変わってきます。
文章の生成AIでは、代表的な用途として小説や論文、ブログ記事、業務資料、翻訳などが挙げられます。また、プログラムもテキストコンテンツとして作成することが可能です。
画像生成AIでは、CGの作成がゲームやアニメ、Web広告などに利用されています。静止画に限らず動画の作成にも対応した生成AIもあります。
最新の生成AI
生成AIは発展の真っ只中であり、進歩・変化の激しい分野です。近年の国内でのトレンドについて紹介します。
最新の生成AI技術・トレンド
ChatGPTの成功を受け、大手ITベンダーはChatGPTのような独自の大規模言語モデルの作成に着手、注力しているとみられます。汎用性の高さからくる適用範囲の広さは、今後まだ成長する分野として魅力的です。
ChatGPTが存在しているのに、近似の大規模言語モデルに着手する理由を2つ紹介しましょう。
- 特に日本語に特化
ChatGPTは日本語の入出力にも対応しています。しかし、開発元の企業であるOpen AI社は海外の企業であり、日本語に最適化された文章作成への改善余地があると考えられています。 - ChatGPTを提供するOpenAI社へのベンダー依存回避
ChatGPTは非常に人気が高く、大規模言語モデルにおいて高いシェアを誇ります。このまま独走した場合、寡占状態が発生することも考えられます。自社のシステムの中でAIを活用した場合、OpenAI社にロイヤリティを払い続けることになってしまう事態は避けたいところです。
また、別の動きとしてChatGPTなどのサービスの業務活用への特化を図ることにも注目が集まっています。AIを利用してみるにとどまらず、業務領域にマッチした利用の仕方、活かし方が模索されている状況です。チャットボットなど利用例を広げ、AIをソリューションに組み込んだ利用が進められています。
主要な生成AIツール紹介
生成AIツールは各ベンダーが積極的に展開し、サービスやツールが次々と提供開始されている状況です。その中でも、メジャーなツールを紹介します。
ChatGPT
ChatGPTは言語での対話によりテキストで回答を返してくれるチャットボットAIです。OpenAI社が提供しています。
下記記事で詳しく解説していますので、こちらも参照ください。
▶【ChatGPT活用事例6選!ビジネスで最大限の効果を発揮するためには】
Microsoft 365 Copilot
CopilotはOpen AIとGithubが共同開発したAIによる補完ツールです。この技術をMicrosoft社のOfficeシリーズなどに組み込んで提供しているのがMicrosoft 365 Copilotです。例えば、文書の語調を統一する等の提案をし、業務の効率化に貢献します。
Stable Diffusion
Stable Diffusionはテキストを入力して、画像を生成するAIです。text-to-imageモデルと呼ばれており、ディープラーニングによる学習を採用しています。ミュンヘン大学のCompVisグループにより開発され、Stability AI社などにより提供されています。
そのほかにも、MicrosoftのBingやGoogleBardなどがメジャーな製品です。下記の記事内で詳細に解説しています。
▶【Microsoft Bingとは?主要なAIであるChatGPTとの違いや使い方を解説】
▶【Google Bardとは?基本的な仕組みや使い方とChatGPTとの違いを解説】
生成AIと業務自動化サービス
生成AIの活用方法の1つとして、業務効率化への利用が進んでいます。生成AIの業務自動化サービスへの活用について、紹介します。
業務自動化サービスの進化
近年の業務効率化・自動化サービスでは、RPAやノーコード、ローコードなどの技術が登場し、一定の成果を上げてきました。確かに業務のルールが明確な場合には、自動化は有効な手段となります。しかし一方で、人間の思考・判断といった知的な対応が必要となる仕事には自動化の適用は難しい状況でした。
生成AIと業務自動化の関連性
既存の人間の判断に近い「思考・判断」をAIが実現できれば、自動化の範囲は広がります。AIが適所で判断を行い、さらに生成AIによりアウトプットした内容を使った自動化業務ができればさらなる効率化を目指すことが可能です。
生成AIの知名度が高まり、多くの企業や組織が業務効率化や自動化への活用を検討しています。うまく活用できれば、同業他社に先んじた業務の最適化を図ることができるでしょう。
自動化サービスの紹介
生成AIを使った自動化サービス事例を紹介します。
AIチャットくん
AIチャットくんはメッセージツールLINEを使ってAIとチャットができるサービスです。気軽になんでも聞くことができ、日常の様々なシーンで活用することが想定できます。株式会社piconが提供しています。
IVRY
IVRYは生成AIなどを用いて、電話応対の自動化を行うサービスです。従来はオペレーターが必要だった電話対応を柔軟に行い、コスト削減や生産性の向上に貢献します。株式会社IVRy(アイブリー)が提供しています。
チャットボット
小林製薬は全従業員を対象に社内AIチャットボット「kAIbot(カイボット)」を運用しています。製品アイデアの創出や通常業務の効率化を目的としており、今後もバージョンアップを図る予定としています。
生成AIの将来性
今後、生成AIの活用は一般的なことになっていくと想定されます。しかしながら、そのためには生成AIについての社会的なルール整備などの課題も残っています。
想定される進歩と環境整備
今後も生成AIの技術進化は続き、生成物の品質向上やインプットとアウトプットのギャップの減少、新たな生成対象などが期待できます。これらの進歩により品質の高まった生成AIは、業務自動化サービスの可能性をさらに広げてくれるサービスとなるでしょう。
しかし、生成AIには現状でも課題が残されてます。
- 生成AIによる著作物の著作権所有者が確定できない
- 生成AIのインプットに利用されるデータによっては、生成物は思想言論的な偏りや虚偽を含んだものとなってしまう
- 既存の著作物を学習データとしていることも多く、プライバシーの侵害などにあたる場合もある
- 多くの労働者の業務を代替することが想定され、それによって職を失う人が現れる
これらの課題を解消するには、法整備やビジネス上でのルールを定めることが必要です。生成AIを活用する場合には、国内、海外でのルール策定への動向に注視しておきましょう。
今後の生成AI活用
今後の生成AI活用について、どのような方法が想定できるでしょうか。
例えば、キーワードだけを指定して生成AIによって文章を作成し、ブログの作成、管理を自動化することもできるかもしれません。音声の生成により翻訳アプリの性能を飛躍的に高めることもできるでしょう。
企業や組織の業務でも、可能性は広がっています。これらの活用方法を生み出すことは新たなビジネスの創出に繋がるものです。生成AIでできること、現状では人間の判断を用いている範囲をAIに置き換えること、ビジネス面でのメリットに繋がることなどといった観点で、ビジネスでの活用を検討しておくことが大切です。
まとめ
生成AIは文章や画像、音源などさまざまなデジタルデータをアウトプットしてくれるAIです。大量の学習データと利用者のインプットに対し、最適な生成物を提供してくれます。
さらには、生成AIは業務の効率化や自動化にも役立てることが可能です。
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