セキュリティ対策

迷惑メールを開いてしまった際の対処法とは?開いた場合のリスクや被害に遭わないための対策も解説

迷惑メールを開けてしまった場合、有効なアドレスだとバレたりウイルス感染したりするリスクがあるため、迅速かつ適切な行動による被害の最小化が重要です。本記事では、迷惑メールを開けてしまった場合のリスクや状況別の対処法、被害に遭わないためのポイントについて解説します。

目次

  1. 1迷惑メールとは
  2. 2迷惑メールを開いてしまった場合のリスク
  3. 3状況別迷惑メールを開いてしまった際の対処法
  4. 4迷惑メールを開いてしまった時の相談先
  5. 5迷惑メールを見分けるポイント
  6. 6詐欺メールの被害に遭わないための対策
  7. 7まとめ

迷惑メールを開けてしまった場合、有効なアドレスだとバレたりウイルス感染したりするリスクがあります。迷惑メールを開けてしまった後の行動別に、迅速かつ適切な行動を取らなければ、被害が拡大する可能性があるでしょう。

本記事では、迷惑メールを開けてしまった場合のリスクや状況別の対処法、被害に遭わないためのポイントについて詳しく解説します。迷惑メールを開けてしまった場合の対処法を知りたい方、被害を防ぎたい方は、ぜひ参考にしてください。

迷惑メールとは

迷惑メールとは

迷惑メールとは、受信者の意思とは関係なく一方的に送られる電子メールのことです。例えば以下の目的で送付されます。

  • 商品やサービスの宣伝
  • ウイルスやマルウェアの配布
  • クラウドサービスなどにログインする認証情報の窃盗
  • 氏名やクレジットカード番号、口座番号など個人情報の窃盗

以下は、ドイツのハンブルクに本社を置く統計データ会社Statista社が発表した「2011年から2023年までの全世界のスパムトラフィックの割合」に関するデータです。

2011 年から 2023 年までの全世界のスパム トラフィックの割合

出典:2011 年から 2023 年までの全世界のスパム トラフィックの割合|Statista

上記によれば、スパムトラフィックの割合は減少傾向にあるものの、2023年でも45.6%と高い割合を示しています。迷惑メールは情報を盗まれたり、ウイルス感染したりするだけでなく、削除に手間がかかり大きな社会問題となっています。

ここからは以下について解説します。

  • 迷惑メールの被害状況
  • 迷惑メールの主な種類

迷惑メールの被害状況

迷惑メールの手口は年々巧妙化しており、被害数も増加しています。以下は、フィッシング対策協議会が発表した「国内におけるフィッシング情報の届け出件数」に関する推移データです。

国内におけるフィッシング情報の届け出件数

出典:フィッシングレポート2024|フィッシング対策協議会

上記によれば、メールなどを用いたフィッシング詐欺の被害は年々増加しており、2023年の下半期には過去最高を記録しました。迷惑メールの被害が拡大しているため、十分に注意する必要があります。

迷惑メールの主な種類

迷惑メールには主に以下の3種類が存在します。

  • スパムメール
  • フィッシングメール
  • 架空請求メール

順に解説します。

スパムメール

スパムメールとは、不特定多数の人に多くの悪意あるメールを一方的に送る迷惑メールのことです。従来は広告目的のスパムメールが一般的でしたが、近年はウイルスやマルウェアの配布を目的としたものが増加しています。また、メールだけでなくX(旧Twitter)やFacebookなどのメッセージ機能を利用したスパムも存在します。

スパムの概要や対策の詳細は以下をご覧ください。
⇒スパムとは?意味や迷惑メッセージの種類、危険性、対策を徹底解説!

フィッシングメール

フィッシングメールとは、正規業者の名前を語り偽サイトに誘導して個人情報を盗み取る迷惑メールのことです。例えば、Amazon・楽天などのECサイトや金融機関、宅配業者の名前を悪用してユーザーを騙します。
以前は多くのユーザーにフィッシングメールを送る手法が一般的でしたが、近年は特定の企業や組織を対象としたスピアフィッシングも多く行われています。スピアフィッシングの特徴は、ターゲットの情報を事前に集めて興味ある情報を記載することで、ターゲットを偽サイトに誘導する点です。

なお、フィッシングメールやスピアフィッシングの詳細を知りたい方は、以下もご覧ください。
⇒フィッシング詐欺とは?5つの対策や被害にあった場合の対処法を解説
⇒スピアフィッシングとは?高精度な標的型攻撃の手口と対策

架空請求メール

架空請求メールとは、実在しない料金の請求を行う迷惑メールのことです。「至急」「法的措置を取る」などの文言を用いてユーザーの不安をあおり、正常な判断を失わせます。中には、実在する企業を装い請求メールを送るサイバー攻撃者も存在します。また、企業間取引などを装ったメールで不正送金を促すビジネスメール詐欺(BEC)も行われているため、注意が必要です。

なお、ビジネスメール詐欺の詳細や被害事例は以下をご覧ください。
⇒ビジネスメール詐欺(BEC)とは?被害事例や詐欺に遭った際の対処法と防止策を解説

迷惑メールを開いてしまった場合のリスク

迷惑メールを開いてしまった場合のリスク

迷惑メールを開いてしまった場合、以下の被害を受けるリスクがあります。

  • 有効なアドレスだとバレる
  • ウイルスに感染する
  • 望まない広告・画像が目に入る

順に解説します。

有効なアドレスだとバレる

迷惑メールの中には、Webビーコンが仕込まれており、開封しただけで有効なアドレスだとバレる恐れがあります。Webビーコンとは、Webサイトやメールに埋め込まれる小さな画像またはスクリプトのことで、ユーザー行動の追跡に用いられています。
有効なアドレスだとバレれば、さらに多くの迷惑メールが送られる恐れがあるでしょう。また、匿名性が高く犯罪などで利用されるダークウェブ上に公開され、多くの攻撃者に悪用されるリスクもあります。

迷惑メールを受信した経験のある方のメールアドレスは、すでにダークウェブ上で公開されている可能性があるでしょう。心配な方は、以下からメールアドレスが漏洩していないかご確認ください。

なお、ダークウェブの詳細を知りたい方は以下もご覧ください。
⇒ダークウェブとは?仕組みや被害事例、対策まで徹底解説!

ウイルスに感染する

迷惑メールを開けてしまったことにより、ウイルスに感染するリスクもあります。HTML形式のメールでは、開封したタイミングで埋め込んだ悪質なスクリプトを実行させ、ウイルス感染させるものも存在します。迷惑メールは、添付されたファイルのダウンロードやリンクのクリックをしなければ問題ないわけではありません。
ウイルス感染した場合、データを盗まれたりデバイスを勝手に操作されたりする危険性があるでしょう。身に覚えのないメールには注意が必要です。

望まない広告・画像が目に入る

望まない広告や画像が目に入ることも、迷惑メールを開けてしまった際のリスクです。迷惑メールの中には、気分を害する画像が添付されたものも存在します。精神的なショックを受ける恐れもあるでしょう。

状況別迷惑メールを開いてしまった際の対処法

状況別迷惑メールを開いてしまった際の対処法

続いて、以下の状況別に迷惑メールを開いてしまった際の対処法について解説します。

  • メールを開封しただけ
  • 添付ファイルのダウンロードやリンクへアクセスした
  • 情報を入力した
  • アプリをインストールした

メールを開封しただけ

迷惑メールを開封してしまった場合は、Wi-FiやLANケーブルを抜きネットワークから切り離しましょう。前述の通り、開封によりウイルス感染させる迷惑メールも存在するため、ネットワークを通じて他のデバイスに被害が拡大する恐れがあります。

続いて、アンチウイルスソフトなどを活用して、ウイルスのスキャンと駆除を行います。また、会社から貸与されているパソコン・スマートフォンの場合は、上司やシステム管理者に報告しましょう。

添付ファイルのダウンロードやリンクへアクセスした

迷惑メールに添付されたファイルのダウンロードやリンクへのアクセスを行った場合には、ウイルス感染の可能性が高いと考えられます。開封した際と同様に、ネットワークからの切り離しとアンチウイルスソフトを活用したスキャン・駆除が必要です。

また、ブラウザの履歴やCookie情報の削除も行います。Cookieとは、WebサイトやWebサーバーにアクセスしたユーザーに関する情報を保存するデータファイルのことです。履歴・Cookie情報の削除により、不正アクセスのリスクを減らせます。

情報を入力した

迷惑メールに記載されたリンクのWebサイトにアクセスしてフォームに情報を入力した場合、悪用される恐れがあります。入力した情報別の対処方法は以下の通りです。

入力情報 対処法
クラウドサービスなどの認証情報 該当するクラウドサービスなどのID・パスワードを変更します。また、同じパスワードを使用している別サービスがあれば、併せてその認証情報も変更します。
クレジットカード情報 クレジットカード会社に連絡して、状況の説明とカードの利用停止を依頼します。不正利用されている場合には、その状況も伝えましょう。また、新たなカードの発行も依頼します。
銀行口座情報 銀行に連絡して、状況の説明を行います。不正送金されている場合は、その対応も相談します。また、早急にパスワード変更を実施しましょう。
個人情報 入力した個人情報を悪用した電話や郵送物が来る可能性があります。身に覚えのないものには対応せず、着信拒否なども行いましょう。

情報を入力した場合には、対応スピードで被害状況が変わります。迅速に対処できれば被害を防げる可能性もあるため、早急に行動しましょう。

アプリをインストールした

アプリをインストールした場合、直ちに該当アプリを削除しましょう。また、インストールしたアプリが原因でウイルス感染するケースも存在するため、ネットワーク接続を切りウイルスのスキャンと駆除も実施します。

さらに、デバイスにインストールされている他のアプリやサービスのパスワード変更もおすすめです。対処するまでの間に、認証情報が盗まれている可能性があります。そのままにしておけば、不正アクセスされるリスクがあるでしょう。

迷惑メールを開いてしまった時の相談先

迷惑メールを開いてしまった時の相談先

迷惑メールを開いてしまったら、まず上司やシステム管理者など社内の関係者に連絡・相談しましょう。また、取引先に影響が及ぶ場合には、取引先への連絡も重要です。

さらに、専門家や警察に連絡すれば適切な対処法を実施するためのアドバイスを得られます。主な連絡先は以下の通りです。

迷惑メールに記載されたリンクのWebサイトにアクセスしてフォームに情報を入力した場合、悪用される恐れがあります。入力した情報別の対処方法は以下の通りです。

被害内容 連絡先
全般 情報処理推進機構(03-5978-7509、anshin@ipa.go.jp)JPCERT/CCWebフォーム、info@jpcert.or.jp)
フィッシング詐欺 国民生活センター(局番なし188)フィッシング対策協議会Webフォーム、info@antiphishing.jp)
金銭的被害 警察サイバー犯罪相談窓口都道府県警察

迷惑メールを見分けるポイント

迷惑メールを見分けるポイント

迷惑メールを見分けるポイントは以下の通りです。

  • メールアドレスを確認する
  • 一斉送信かを確かめる
  • 本文に違和感がないか確認する
  • アドレスや件名をインターネットで検索する
  • 送信元企業のWebサイトをチェックする

順に解説します。

メールアドレスを確認する

メールアドレスに違和感がないか確認しましょう。迷惑メールの場合、フリーアドレスが利用されていたり、ドメインにおかしな点があったりします。また、以下も迷惑メールのアドレスにおける特徴です。

  • アルファベット小文字のlが数字の1になっている
  • アルファベット小文字のoが大文字のOもしくは数字の0になっている

正規業者の名を語った迷惑メールは本物に似せていますが、注意深く観察すれば不審な点が見つかります。

一斉送信かを確かめる

一斉送信されている場合、迷惑メールの可能性が高いと考えられます。迷惑メールの中には「TO」ではなく「CC」または「BCC」を活用して一斉送信しているケースがあります。受信したメールに不審な点があれば、開かないようにしましょう。

本文に違和感がないか確認する

本文の違和感を確認することにより、迷惑メールかの判断が可能です。迷惑メールを送信するのは日本人だけでなく、外国人のケースもあります。外国人の攻撃者が迷惑メールを日本人宛に送る場合、翻訳ツールを利用することがあり、違和感のある日本語になります。

アドレスや件名をインターネットで検索する

アドレスや件名の検索も、迷惑メールを見分ける手段として有効です。不審なメールを受信したら、開封前にアドレスや件名をインターネットで検索すると良いでしょう。被害報告や注意喚起などが見つかれば、迷惑メールと断定できます。また、日本データ通信協会はWebサイトで偽メール情報や要注意メールの内容を公開しているため、確認するのも良いでしょう。

送信元企業のWebサイトをチェックする

送信元企業のWebサイトチェックも効果的です。重要なメールの場合、Webサイトにも情報が掲載されているケースがあります。また、お客様窓口に確認すればより正確な情報を得られるでしょう。

詐欺メールの被害に遭わないための対策

詐欺メールの被害に遭わないための対策

最後に、詐欺メールの被害に遭わないための以下対策について解説します。

  • アドレスをインターネット上に公開しない
  • 複雑なメールアドレスにする
  • 安易に情報を入力しない
  • メールフィルタリングを利用する
  • プロバイダ側のメール受信制限を用いる

アドレスをインターネット上に公開しない

メールアドレスをインターネット上に公開すれば、サイバー攻撃で悪用されます。不特定多数が閲覧するSNSへの投稿も避けましょう。問合せ用のアドレスを企業の公式Webサイトに掲載する場合には、個人のものではなく専用のアドレス掲載がおすすめです。

複雑なメールアドレスにする

単純な文字の羅列にすると迷惑メールが届きやすくなるため、複雑なアドレスにすることも重要です。短く単純なアドレスの場合、簡単に生成されてしまいます。アルファベットの大文字・小文字と数字、記号を組み合わせた複雑なアドレスにすると良いでしょう。

安易に情報を入力しない

Webフォームへ安易に情報入力しないことも、迷惑メールの被害を防ぐために有効です。最近は、問合せや会員登録などで情報入力を行う機会が増加しています。ただ、安易に情報を入力するとその情報がサイバー攻撃に悪用されるリスクがあります。情報を入力する際には、運営元の企業が信用できるか確認しましょう。

メールフィルタリングを利用する

メールフィルタリングの利用で、迷惑メールの被害を防ぐことが可能です。メールフィルタリングとは、メールを自動で判定して迷惑メールをブロックしたり警告表示をしたりする機能のことです。

プロバイダ側のメール受信制限を用いる

インターネットサービスプロバイダー(ISP)が提供している、メール受信制限サービスを用いるのも良いでしょう。機能はサービスごとに異なりますが、中には一斉送信メールや特定のURLが記載されたメールをブロックするものも存在します。

まとめ

まとめ

迷惑メールを開けてしまった場合、有効なアドレスだとバレたりウイルス感染したりするリスクがあります。心当たりのないメールを受信した際には、アドレスにおける不審な点の確認やインターネットでの検索などで、迷惑メールか否かを確認しましょう。

メールを開封してしまったらウイルス感染するケースがあるため、ネットワークから切り離し、ウイルススキャンと駆除を行うことが重要です。また、情報入力を行った場合には、クレジットカード会社や銀行への連絡、認証情報の変更を行いましょう。

迷惑メールを現状受信している方、受信した経験がある方は、サイバー攻撃者にアドレスを知られている可能性があります。不安な方は、以下からメールアドレスが漏洩していないかご確認ください。