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タイムパフォーマンス(タイパ)を上げれば業務効率は向上する?
国語辞典などを手掛ける三省堂が「今年の新語2022」の大賞に選んだ言葉は「タイパ」でした。Z世代にはお馴染みの言葉だったのかもしれませんが、それより上の世代の多くの人は首を傾げたものでした。
その後、時間が経ち、タイパは社会一般により広まった様です。タイパという考え方には業務上有用な部分があり、なおかつ技術の進展とともに起こりつつある世の中の価値観の変化にも通じるところがあります。
本記事では、タイパ(タイムパフォーマンス)について、概要や類語、有用性とタイパ向上のための施策についても紹介します。タイパ向上による業務効率化にお役立てください。
目次
タイムパフォーマンス(タイパ)とは
タイパはタイムパフォーマンスを略した言葉で、和訳すると時間対効果を意味しています。費やした時間と得られた効果の対比ともいえ、短い時間でどれだけの効果が得られたかを重要視する場合によく用いられる言葉です。
例えば、「タイパが良い(時間あたりの効率が良い)」「タイパを向上させる(時間当たりの効率を向上させる)」のような使い方をします。
国語辞典などを手掛ける三省堂が2022年の新語大賞にタイパを選ぶなど、社会的にも注目が集まり、その後も広く浸透した言葉といえるでしょう。
タイパ登場以前は、コスパが重視されることが多くありました。何に重点を置くかという価値観の変化がタイパの登場には見られます。
コスパとの違い
コスパはコストパフォーマンスの略であり、費用対効果を示す言葉です。かかった費用に対し、どれだけの成果が得られたかを重視する考え方に基づいています。お金を中心に置いた考え方とも言えます。
スぺパとの違い
スぺパはスペースパフォーマンスの略であり、空間対効果の意味を持ちます。同一の空間でどれだけの効果が得られたかを示しており、スペース活用効率の良さを示します。オフィスや家庭内など、限られた空間の効率的な利用に関して言及する際などに利用されます。
タイムパフォーマンス(タイパ)が注目されるようになった背景
タイパという言葉が浸透した背景には、世の中の価値観の変化が大きな役割を果たしていると考えられます。以下では、なぜ価値観が変わりつつあるのかを掘り下げます。
Z世代の登場
タイパという言葉はZ世代によって生み出されたと言われています。Z世代とは、1990年代半ばから2010年代初めごろまでに生まれた年齢層で、2024年時点では多くが若年層に含まれます。この世代はデジタルネイティブとも呼ばれ、物心ついたころにはPC、タブレット、スマートフォンなどのデジタル機器が身の回りにありました。デジタル機器への馴染みが深く、その利便性を当たり前のものとして受け入れていることが大きな特徴です。
デジタル技術の浸透
Z世代が使いこなすデジタル技術は情報の拡散を大いに早めました。また、あらゆる分野に効率化をもたらし、レスポンスを高めました。
これらの情報やその他の分野でのレスポンス向上により、重要性の高さが強く認識されたのが「時間」です。素早いレスポンスを得られることの価値に世の中が気付いたといえます。
デジタル技術の進歩、浸透は、あらゆる物事の進行を早め、社会がその価値に気付いたことで、タイパが重視されるようになったと考えられます。
働き方への考え方の変化
日本国内の人口減少や景気の停滞、教育の影響やパンデミックによる環境の変化など様々な要素によって、人々の働き方に対する考え方は変化しつつあります。
景気の停滞感から、若い世代は仕事で大金を得ることやステイタスを得ることよりも、最低限の労働により生活の糧を得ることを仕事に求める人が増えているようなのです。
また、多様性を肯定し、教育もその考え方に拍車をかけるものと考えられます。お金という基準ではなく、個人個人に限られた時間を大切にする人が増えているともいえるでしょう。
タイムパフォーマンス(タイパ)を意識することのメリット
タイパを意識することは業務においても様々なメリットを持っています。本項ではタイパを意識することにより得られるメリットについて紹介します。
なお、タイパ、コスパ、スぺパなどの考え方はそれぞれに対立するものではなく、適宜取り入れて利用すると良いでしょう。
業務改善につながる
時間当たりの効果を求めるということは、業務に当てはめれば業務の改善を図ることとほぼ一致します。時間当たりの成果を増やすことは、コストの改善と並び、業務の成果を増やせる方法となるためです。
よって、タイパを意識して時間効率を高めることは、業務改善を目指す上でも重要な要素といえます。
業務効率化が図れる
時間当たりの業務成果を高めることは、掘り下げて考えれば、業務の効率を高めることです。タイパを高めることを意識して業務を見直すことで、自然と業務効率化の実現につながっています。
ワークライフバランスの実現
タイパの背景の一つに、価値観の多様化も挙げられます。仕事と生活のバランスを見直し、個人の理想とするバランス、ワークライフバランスまたはライフワークバランスを実現しやすいことも一つのメリットです。
タイパを上げて効率よく仕事をすることで自身の生活の充実を図ることは、基本的に所属組織の利益を追求するという目的とは反しません。所属組織としても効率的に業務を行い、求められる成果を出しさえしていれば、個人の生活は充実したものであってほしいと考えるでしょう。それが持続的な組織にとっての利益になるためです。
タイムパフォーマンス(タイパ)を上げる方法
より具体的に、タイパを向上させるための方法の例を挙げます。様々な手法を取り入れることで、タイパを高めることが可能です。
作業効率化
実施する作業を効率化することで、タイパを向上させることができます。一定の時間であげる成果を増やせば、時間当たりの成果が高まるためです。
業務の効率化とも言い換えられます。
業務の効率化に関しては、デジタル技術を活用した自動化が一つのアプローチとなります。どんな業務が自動化して効率化できるか気になる方は、ぜひ自動化ガイドブックをチェックしてみてください。
情報の一元管理
情報を一元化し、業務に携わるメンバー間で共有することもタイパの向上を図る方法となります。
企業や組織の持つ情報・データは様々なシステムやアプリケーション間で分散している場合も多いです。そのような場合には、Webデータベースやローコード開発ツールで情報の一元化を図ることも有効な手段となります。
Webデータベース・ローコード開発ツール「プリザンター」を利用することで在庫管理や各種申請、進捗管理などを一元化することが可能です。事例でも取り扱っていますのでぜひご参照ください。
情報の可視化
業務に関する情報・データを可視化することもタイパを高める手段です。先に挙げた情報の一元管理の次のステップとして、業務を円滑に進めるための有効な方法です。
情報を可視化する場合には、業務を整理してどのように情報を扱うべきかを考える必要があります。業務をどのように整理すればよいかわからない場合は、SMSデータテックの業務改善コンサルティングにお任せください。
業務におけるタイムパフォーマンス(タイパ)の事例
SMSデータテックの提供するコンサルティングやサービスを業務に適用し、タイパを向上させた具体的な事例を紹介します。より詳細な事例については、リンク先をご参照ください。
株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネット様
株式会社ジェイアール西日本デイリーサービスネット様では、業務にプリザンターによる情報管理の一元化を導入し、効率化することに成功しました。様々な店舗や設備のデータ管理に紙やExcel、Wordなど複数の形式が混在していた環境を、プリザンターによる一元化で効率的なものにして、タイパを高めました。
株式会社AXES様
株式会社AXES様では、RPAを導入して業務のタイパを高めました。具体的には、対応前926時間/月あったルーチンワークを月当たり546時間削減することに成功しています。
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス様
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス様では、システム運用に自動化ツールを導入することでタイパを高めました。監視条件の変更やチューニングでは、従来3~4日かかっていた作業を数時間に短縮するなどの成果があがっています。
まとめ
タイパ(タイムパフォーマンス)は、時間対効率を表す言葉です。デジタル技術の発展などにより、時間効率が高く評価される価値観となったことにより普及しています。業務の改善や生産性向上などにも重要な視点です。
また、タイパはデジタル技術に囲まれて生まれ育ったZ世代に広がっている考え方です。Z世代の人材獲得においても重要な考えとなるでしょう。
タイパを高める業務改善や効率化では、デジタルツールの活用なども有効な手段です。
SMSデータテックでは、業務改善や効率化・自動化のための各種サービスを提供しています。お気軽にご相談ください。
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