
4月23日(水)~25日(金)に東京ビッグサイトにて、Japan DX Week2025春が開催されました🌸今回、弊社SMSデータテッ...
最近注目を集めている「天秤AI」をご存じでしょうか?
天秤AIは、複数のAIモデルを同時に活用できる生成AIの比較サービスです。具体的には、GPT-4oやGemini、Claudeなどを同時利用可能です。一つの画面でさまざまなAIモデルを活用できるため、最適なAIモデルの選択や多角的データの収集などに役立ちます。
本記事では、天秤AIの概要と特徴や活用するメリット・デメリット、使い方について詳しく解説します。天秤AIについて知りたい方、利用を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
出典:天秤AI公式Webサイト
天秤AI by GMOとは、複数のAIモデルから最大6つを選び同時に利用できる生成AI比較サービスのことです。一つのプロンプトに対して、選択したAIモデルからの回答を得られるため、各AIの特徴や性能の比較も可能です。GMO教えてAI株式会社が開発して、2024年6月20日にリリースしました。
天秤AIには、以下2つの料金プランが用意されています。
Freeプラン | Plusプラン | |
---|---|---|
月額料金 | 0円 | 970円 |
機能 |
|
|
まずは、Freeプランを活用して、履歴の保持やファイルアップロードが必要になった際にPlusプランに切り替えると良いでしょう。
天秤AIで活用できるAIモデルの種類は以下の通りです。
ここからは、上記それぞれのAIモデルについて詳しく解説します。
GPT-4oは、OpenAI社が2024年5月13日にリリースしたGPTシリーズの一つです。GPT-3.5などと比べパラメータ数が大幅に増加して、出力の精度やスピードが向上しました。天秤AIでは、GPT-4oとGPT-4o miniを利用可能です。
GPT-4oの詳細は以下をご覧ください。
⇒ChatGPT-4o(GPT-4o)とは?画像生成機能の使い方や料金・次回アップデート情報を解説
OpenAI o1も、2024年9月12日にOpenAI社がリリースしたLLM(大規模言語モデル)です。LLMとは、膨大な量の文章データを学習し、人間の言葉を高度に理解して新しい文章を作り出せるAI技術のことです。従来の言語モデルと比較して「計算量」「データ量」「パラメータ数」を大幅に増やすことで、より自然で高度な言語処理を実現しています。天秤AIでは、OpenAI o1に加えo1 mini・o3 miniの利用が可能です。
なお、LLMとo3 miniの詳細は以下をご覧ください。
⇒LLM(大規模言語モデル)とは?仕組みや活用事例、今後の展望を徹底解説
⇒OpenAIのo3、o3-miniモデルとは?特徴や性能、公開時期と料金プランを解説
Geminiは、Googleが開発・提供している生成AIです。もともとは「Bard」という名称でリリースされていましたが、2024年2月に名称変更してGeminiになりました。性能と安全性が高い点が特徴です。天秤AIではGemini 1.5 Flash・1.5 Pro・2.0 Flashの3つを活用可能です。
なお、Geminiの詳細は以下をご覧ください。
⇒Gemini(ジェミニ)とは?特徴や使い方、活用事例を解説
Claudeは、2023年3月にAnthropic社がリリースしたAIチャットボットです。生成AIの中では、生成される回答の信頼性が高い特徴があります。天秤AIではClaude 3.5 Haiku・3.5 Sonnet・3.7 Sonnet・3.7 Sonnet Extended・3 Opusを活用できます。
Perplexity Web検索は、2022年12月に公開され2023年にアップデートが行われた検索エンジンです。Googleなど従来の検索エンジンとは異なり、ユーザーの質問に対して直接的な回答を自然言語で行う点が特徴です。
Perplexity Web検索の詳細は以下をご覧ください。
⇒Perplexity AIとは?新機能「Deep Research」や料金プラン、特徴や使い方、他のツールとの違いを解説
DeepSeekは、中国のAIスタートアップ企業DeepSeek社が開発したLLMです。低コストで開発されたにも関わらず、膨大なパラメータ・トークンの学習データでトレーニングされており、高い性能を誇るモデルとして注目を集めています。天秤AIではDeepSeek R1(Azure)を利用可能です。
なお、DeepSeekの詳細は以下をご覧ください。
⇒DeepSeekとは?活用例やChatGPTとの違い、特長と注意点を解説
PLaMoは、株式会社Preferred ElementsがリリースしたLLMです。純国産のフルスクラッチLLMで、高度な日本語能力を持つ点が特徴です。天秤AIではPLaMo 1.0 Primeを利用可能です。
天秤AIの主な特徴は以下の4つです。
順に解説します。
天秤AIにおける最大の特徴は、複数AIの同時活用です。最大6つのAIモデルを同時に活用できます。異なるAIモデルのプラットフォームにアクセスして、同じプロンプトを入力し画面を見比べる必要はありません。手間や時間を節約できるでしょう。
また、AIモデルの偏ったアウトプットデータに影響を受けるリスクを減らせます。AIはモデルごとに特徴が存在して、回答を間違えたり偏った回答を生成したりするケースも存在します。
天秤AIの特徴は複数AIモデルの比較だけではありません。複数のAIモデルがアウトプットしたデータをまとめて深掘り可能な「壁打ち機能」という便利な機能も実装されています。
具体的には、天秤AIに存在する壁打ちボタンをクリックすると、多数のAIが回答したデータが入力欄に自動で取り込まれるとともに、それらを要約・統合するためのプロンプトが生成されます。壁打ち機能を利用すれば、新たなアイディアの創出が期待できます。
無料で活用可能な点も天秤AIの特徴です。1日当たりの利用制限はあるものの、通常ではお金を払わなければ使えないAIモデルも無料で活用できます。有料のAIモデルは、無料のものと比べ高度な推論能力や知識を備えているケースが多いため、高度な課題解決にも利用できるでしょう。また、無料で使用感を試して有料版を申し込むかの検討材料にも使えます。
天秤AIには履歴を保持する機能も実装されています。過去に実行したプロンプトとその結果が自動保存されるため、同じ内容を調べる際に何度もプロンプト入力する必要はありません。また、過去の結果を確認しながら改善点を検討して、プロンプト能力を向上させることも可能です。
生成AIにおけるアウトプットの質はプロンプトの内容に比例するため、AIの効果的な活用にはプロンプトの精度向上が求められます。SMSデータテックでは、ChatGPTをベースに使い方や効果的なプロンプトの作成方法、注意点などを解説する講座を開催しています。
さまざまな特徴のある天秤AIを活用すれば、以下のメリットを得られます。
ここからは、上記それぞれのメリットについて解説します。
天秤AIの活用により、最適なAIモデルの選定が可能になります。生成AIは種類ごとに学習データや性能、特徴が異なるため、AIによって回答内容・得意分野が異なるでしょう。天秤AIであれば、最大6つのAIを同時利用できるため、どのモデルがもっとも適切な回答をするか簡単に比較可能です。業務やテーマに合わせて、最適なAIモデルを選ぶ際に役立ちます。
業務効率化と質の向上も天秤AIを活用するメリットです。天秤AIを活用することで、複数のWebサイトやAIモデルのプラットフォームを見比べる必要がなくなり、手間と時間を削減できるでしょう。また、複数のAIのアイディアを活用可能なため、質の向上も期待できます。
天秤AIを用いることで、多角的なデータ収集と分析も可能です。情報源が一つであれば、アイディアが偏る恐れがあります。事前にさまざまなデータを学習しているAIを活用しても、AIごとに回答内容には偏りが発生する可能性があるでしょう。
天秤AIであれば、最大6つのAIから情報を得るとともに、壁打ち機能で新たなアイディアの生成も可能です。多くのデータを参照・分析すれば、これまでにない視点の発想が生まれる可能性があるでしょう。
便利な天秤AIですがデメリットも存在します。ここからは、天秤AIにおける以下のデメリットや注意点について解説します。
天秤AIがアウトプットした情報が必ずしも正しいとは限らないため、注意しましょう。各AIモデルは事前にインターネット上にあるデータなどを学習するか、リアルタイムで検索して回答を生成しています。
そもそも、事前の学習データやインターネット上の情報に誤りがあれば、天秤AIのアウトプットデータにも間違いが生じます。また、情報が古い可能性もあるでしょう。正確性が求められる情報は、正しいかの裏付けが重要です。
生成AIの中には、画像や動画、音楽などテキスト以外を生成できるものも存在します。ただ、2025年4月時点で天秤AIが生成できるのはテキストのみです。コンテンツ制作や翻訳、コード生成など多彩なシーンで活用できますが、テキスト以外を生成したい場合には他のAIを活用しましょう。
テキスト以外を生成可能なおすすめの生成AIについて知りたい方は、以下もご覧ください。
⇒【2025年最新】おすすめのイラスト・画像生成AIツール12選|無料・有料
⇒【無料・有料】おすすめの動画生成AIツール21選!「Sora」も紹介|選び方、利用上の注意点を解説
⇒【2025年最新】おすすめのパワポ生成AI22選!活用メリットや利用ツールを選ぶ際の着眼点、注意点を解説
⇒【2025年最新】おすすめの音声生成AI22選!主な機能や活用メリット、利用ツールを選ぶ際の着眼点を解説
⇒【2025年最新】おすすめの音楽生成ツール24選!利用するメリットやよくある質問を解説
⇒【2025年最新】おすすめのコード生成AI12選!メリット・デメリットや活用事例と注意点を解説
天秤AIには、最大10,000文字のプロンプトに関する文字数制限が存在します。10,000文字は、A4用紙5枚程度に該当するため、超えるケースは少ないかもしれませんが、長文のプロンプトを入力する際には注意しましょう。10,000文字を超える場合には、箇条書きなども上手く活用して文章を整理することが重要です。
続いて、以下のステップに分けて天秤AIの使い方を紹介します。
登録方法は非常に簡単で以下の通りです。
活用ステップは以下の通りです。
回答生成後に壁打ち機能を利用するボタンが表示されるため、使いたい場合にはクリックしましょう。
多数の検索・生成AIを同時活用できる天秤AIは、さまざまなシーンで役立つでしょう。具体的には、以下が挙げられます。
ビジネスからプライベートまで、活用シーンはアイディア次第です。
天秤AI by GMOとは、複数のAIモデルから最大6つを選び同時に利用できる生成AI比較サービスのことです。一つの画面で最大6つまでAIモデルを選択して利用できるため、AIプラットフォームを行き来しなくても多彩な情報を得られます。また、複数のAIが生成した情報を基に回答を作る壁打ち機能も実装されています。天秤AIを活用すれば、手間なく最適なAIモデルの選択と多彩な情報収集ができるでしょう。
近年は、AIをはじめ多くのテクノロジーが生まれています。上手な活用は、人手不足の解消や企業競争力に役立つ業務効率化に有効です。AIなどのツールも上手く活用して、業務効率化を実現しましょう。